『SPICY™NEIGHBORHOOD』 を1月16日(火)にリリース MUSTRD HOTELが発信する街づくり
昨年10月にGREENINGが運営するMUSTARD HOTEL下北沢の支配人に就任し、昨年11月までの3期では予算達成率賞1位を獲得、2024年早々に『SPICY™NEIGHBORHOOD』を共同リリースと、活動の幅を多岐に広げている吉田 昌平さんに、今後の取り組みとチームのマネージメントについて、今回はGREENING COOの桐川との対談形式でお話しを聞かせていただきました。少し長くなってしまうので、Part①と②に分けて上げさせていただきます⚠️
ホテルを起点にクリエイターとまちづくりを仕掛ける「SPICY™NEIGHBORHOOD」をMUSTARD™HOTEL にて開始
「SPICY™NEIGHBORHOOD」では、下記共同事業者(パートナー)と共に地域固有の文化性を活かしたまちづくり / 観光開発 のプロデュースを実施します。
▼ 詳細は下記プレスリリースよりご確認ください
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000102792.html
『SPICY™NEIGHBORHOOD』のはじまり
桐川: 詳しくはプレスリリースにも書いてあるんだけど、SPICY™NEIGHBORHOODがどういったものなのか、どういう思いで始めたものなのか具体的に教えてくれる?
吉田: MUSTARD HOTELを起点として、下北沢で事業やお店、活動をしているアーティストやクリエイターの方々とコラボレーションというかたちで「地域の売店」をPOP UPでオープンしたり、作品を展示したりします。
下北沢を盛り上げることに繋がったり、 MUSTARD HOTELが今まで取り組んできた展示やイベントに注目されてる方へ向けて、宿泊と紐付けるっていうこともやっていくものの、「宿泊だけじゃない、ホテルの価値」を見出す、新しいやり方として、「下北沢内のコミュニティを作っていく」みたいな思いで始めた。
桐川: 狙いとしては「下北沢の起点となるような取り組みにしていきたい」と。下北沢エリアでいうとどのくらいの範囲を考えてる?
吉田: 想定としては、東北沢から世田谷代田。一旦絞って、下北沢駅周辺。ゆくゆくは代々木八幡や代々木上原あたりも圏内に入ってくると考えている。先ずは小さな範囲から始めて反応を見ながら範囲を広げていくつもり。
桐川: 今レストランとかでも、中心部で成功してる人たちが、世田谷代田あたりにも出店してきている。小さくても個性のある店が。
下北沢のマーケット自体が、ある程度もういっぱいになってきてるのかなと思うんだけど、今後マーケットのエリアを広げていきたいのか、もしくはもうちょっと深く、コアな人たちをよりファンにしていこうかという狙いはある?
吉田: 先ずは深くっていうのが、やっぱり1番重要かなと思っていて、マーケットを広げていくことも、もちろん考えたりはするんですけど、目的のもう1つに、MUSTARD HOTELが今持っているソフトコンテンツの部分が、他社に真似されちゃうというか、コピーアンドペーストをされちゃう要素にはなっているなと感じているので、レコードプレイヤーもそうですけど、他社が簡単に真似できないものってなると、その地域との繋がりや、コミュニティだったりするので、そういった部分で、簡単にコピーアンドペーストできないものを、コミュニケーションの深さを掘っていくことで、生まれてくる取り組みだったりする。今後は関わっている事業者さんたちを広げていくみたいなイメージは持ってます。
桐川: そこがすごく重要かなと思ってて。広げるということも大事だけど、やっぱり真似できない。コピペできない。それが価値だったり、MUSTARD HOTELのブランディングだと思うので、そこに狙いを絞ってブレずにやるっていうのは、いい取り組みだなって。
「周りを広げつつも、より深くいく」ということが目的だっていうのは、働くメンバーも、社内もそうだし、ステイクホルダーっていう関わる人たちにとっても、1番それが刺さるよね。「真似できないものを作る」って。 これがまさに「街のかくし味」であり、「MUSTARD HOTELらしさ」の1つの言語化だと思う。
>> SPICY™NEIGHBORHOODをやるきっかけになったところから、リリースまでっていうのは、どういう流れだったの?
吉田: 先ず少しホテル側の体制が変わったり、渋谷もなくなり、ネガティブなニュースが続いたので、「これからどうしていこうか」、という話になった時に、「じゃあ、1回立ち返って、街のかくし味ってどういうことなんだ」とチームで結構深掘りをしまして。
今、インバウンドのお客様が70%程度いる中で、 海外メディアが取り上げるような、いわゆる主要な観光拠点っていうのは抑えられていても、ローカルに根差した良い飲食店だったりショップって、なかなか海外の人から情報がアクセスしづらいというところが、すごく障壁としてあるなと思っていて。
そこを取り除くために「ホテルってすごく活用できるんじゃないか」というところから、今回、一緒に取り組みをさせていただく事業者の方たちにお声がけをさせていただいた。
その内部の方々がやっぱり下北沢の方々と繋がりも多いので、僕らは言ってもまだ下北沢に3年程しかいない中で、町内会や商店街のやり取りとか、年齢のレイヤーが高い人たちがまだまだパワーを持っているというところもあるので、その文脈は大事にしつつも、「僕ら世代の、30代とか20代の方たちが活躍できる下北沢」っていうところを何か作れないかと相談を持ちかけたのが始まりですね。
桐川: 起点作りから携わったということだね。
元々下北沢にその要素があるからと思うけど、でもそれは、僕らの会社でいう、「カルチャー(文化)の継承」っていうとこにも繋がっていくと思うし、いい取り組みになってくる。
結果はね、やってみないとわからないけど。僕らの会社が、MUSTARD HOTELを使って、ハブになって起点を作れるというのは、すごく重要なことで、実績になれば、それこそ真似できないものになる。
桐川: 一番最初は飛び込みで行ったの?それともコネクションを使って?
吉田: 今回声かけさせてもらったのは、僕のダンス時代の後輩がやってる会社で、元々、クリエイティブをやってる会社だったんですけど、今後日本のホテルだったり、インバウンドビジネスみたいなところに、広げていきたいみたいな話があった中で、「じゃあこういうことってできないか」、みたいなことから始まった感じです。
桐川: そういうスタートも、今まで昌平くんが好きでやってきたダンスっていう、1つのカルチャー的要素と、後輩だからってなんでも一緒に仕事ができるわけじゃないから、そういう人付き合いというか、関係性、繋がりみたいなのを大切にしてきたからできたっていう感じなのかな。
吉田: こういった課題感を持ってるホテルって結構多いと思うので、今回の企画が上手くいけば、そういったところにコンテンツを入れていったり、提携していくことで、新しい賑わいを作れたり、 認知度に繋がるという、新しいフレーム作りやビジネスモデルとしても良いのかなと思っています。
桐川: ビジネスモデルもそうだけど、若い子たちの夢とか、エネルギーみたいな、そういうのに繋がるような取り組みになるのかなと思うし、やる側も楽しそうだよね。
吉田: そうですね。 「ここと組みたいよね」、みたいなことが、結構クイックに実現したりする。下北沢の街のサイズ感も、すごいいいサイズ感だったりするので、そういうことが可能になってくると、すごく広がりがあるし、楽しいかなと。
桐川: 昌平くんが自分から考えて、培ってきた繋がりを活かして、リリースまで持ってこれた。そこに「街とホテルと人」を絡めることができたっていうことが、新たなコミュニティを生み出しているように話を聞いていて感じました。
>> 今後、学生のインターンやGREENINGの店舗のスタッフがこの企画に関われる余地とかってある?
吉田: それはもちろんウェルカムです。今までMUSTARD HOTELで、コラボレーションしていたものって大きめの海外のアーティストとかが多くて、割とハードル高い印象を持たれてる方もいると思っている。SPICY™NEIGHBORHOODはそうではなくて、もう少し開けたもので、 「地域の売店」としてMUSTARD HOTELを売り出せればいいかなと考えているので、積極的に関わってきていただけたら嬉しいなと。
桐川: 具体的な関わり方としては、どういうことがあるの?
吉田: 例えばですけど、ちょうど明日(1/26)ローンチのイベントもあるんですけど、そういった場面でのケータリングの手伝いであったりとか、音楽的なプロデュースの側面であったり、今後デラックスルームの客室装飾みたいなところに力を入れていくので、そういったところでのトータルプロデュースみたいな。
「アメニティはこのブランドのものを入れて、 アートワークはこの人にお願いしたいよね。じゃあグッズをアウトプットする時にはこういったデザインにしたいよね」、みたいなところを、一室からでもプロデュースできる経験をしてもらえると、すごくホテルに対しての理解も深まるでしょうし、やってて面白いと思ってもらえるはず。
桐川: もちろんオペレーションの苦労は、これからもずっと課題ではあるけど、このブランディングというか、マスタードホテルはどうあるべきか、どういうことをするのがビジネス的にも、ブランディング的にもいいのかは、コロナ禍もずっと苦悩した。
だからこの取り組みが、ビジネスとして、みんなに還元できないと続かないとは思うんだけど、営利目的だけじゃないこの繋がりを、 仕事やMUSTARD HOTELを通してできたっていうのは、光が見えたよね。
吉田: そうですね。このホテルの宿泊自体が、収益として安定してるということ、それは本当にチームのおかげですね。だからこそこういう取り組みに余力を使えると思うので、すごく有難いですし、これが健全なかたちかなって感じています。
桐川: これからがスタートではあるけど、こういうことを始めることによって、みんなの意識も変わるから、ブランドが強くなればなるほど、「MUSTARDの名前を汚さないように」とか、「この企画きっかけで知ってくれた人が宿泊してくれた時にがっかりさせないように」という思いが生まれて、さらなるホテルとしての質の向上に繋がる。
>> 一緒に働いてる仲間のSPICY™NEIGHBORHOODに対するモチベーションはどう?
吉田: なんか面白そうなことが始まるなぐらいの感じだとは思うんですけど。実際動き出して、自分が関わる機会が増えてくると、もっとこういうことができるんじゃないかっていう意見とかをくれるようになるんじゃないかと。やっぱり今は、オペレーションがすごく忙しいっていうところもあって、なかなか俯瞰して見れない瞬間もあると思うんですけど、SPICY™NEIGHBORHOODを通じて、1歩外に出てみることで、「MUSTARD HOTELってこういうところがいいよね」、「もっとこんなことできるんじゃないか」というような、視野を広げてもらえるきっかけにはなれたら良いなと。
先ずは今後、いろいろな事が動いていくのを見て、体験してもらって、どんどん積極的に関わってもらえたら嬉しいな、と思っています。
▶︎ 次回、MUSTARD HOTEL 支配人が考えるチームマネジメントとは?
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