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応募者対応のちょっとした工夫で歩留率が改善!その秘訣とは?

「◯◯大学に通ってらっしゃるとのことで、学業でお忙しい中ご応募いただき、ありがとうございます!」

「選考を辞退されるとのことで、ご連絡いただき有難うございます。◯◯の分野でご経験豊富な◯◯様と一緒に働けないことは残念ですが、今後のご活躍心より祈念申し上げます」

採用業務をお任せいただいている企業の求人にエントリーしてくださった応募者の方には、フォーマットではなく採用担当者として感じた気持ちを、メールの文中で一言添えるようにしています。

これまでは応募者のフェーズにあわせて、返信用のフォーマットを使っていたのですが、とある企業で初回エントリーから連絡不通になることが続き、自分なりに「何とか改善できないか」と考えた上でのアクションでした。

すると不思議なもので、初回エントリーからの歩留率がわずかながら改善したんです。(メールの効果だったかどうかは定かではない)

このちょっとした工夫がどう歩留率に影響を与えたのか、少し掘り下げてみたいと思います。


応募者の心に響く「一言」が持つ力

「応募を受け付けました」という定型的なメッセージと、「お忙しい中ご応募いただきありがとうございます」といった感謝の言葉を添えるメッセージ。どちらが心に残るかと言われれば、きっと後者ですよね。

応募者を「一人の人」として向き合い、応募や検討のために時間を使ってくれたことに尊重する気持ちを伝えることが重要だと感じています。特に昨今では、企業に対して応募者も「選ぶ立場」でいることが多いため、こうした一言が関係性の最初の一歩になることも。

フォーマットから「ちょっとだけ脱線」する勇気

もちろん効率化も大事です。採用手法が多様化していく中で、採用担当者の業務量と求められるスキルはどんどん高まっており、限られた時間を有効に使う思考は常に念頭に置いておかなければなりません。

しかし、フォーマットに頼りすぎると、どうしても「体温のない機械的な対応」になってしまいます。

だからこそ、フォーマットの便利さを活用しつつも、冒頭や締めくくりに採用担当者が応募者に対して感じたこと、感謝の気持ちを少し加える。

フォーマットから「ちょっとだけ脱線する」勇気を持つことは、AI等で便利になりすぎた採用の世界において、競合他社と差別化し、求職者から選ばれる企業になるために、実は一番大切なことなんじゃないかと感じています。

その時はご縁のなかった応募者も、数年後に即戦力人材としてまた応募してくれるかもしれない。選考過程で企業イメージが上がり、ネットやSNS上でポジティブな書き込みをしてくれるかもしれない。

逆にネガティブな書き込みがあると、相手の同意なしに削除するのは難しく、企業イメージの悪化で採用が困難になるかもしれない。

たった1人の体験と発言が大きな影響力を持つ現代だからこそ、採用担当者は一人ひとりと丁寧に向き合うことがもっとも重要です。

小さな変化が生む「大きな違い」

最初は「メールなんて読む時間は限られているし、そこまで効果があるのかな」と半信半疑だったのが本音です。

でも、この取り組みを始めてから、初回エントリーから音信不通になる割合が少し減ったように感じます。応募者から「丁寧な対応をありがとうございます」とお返事をいただくことも増えました。

小さな努力ではありますが、「応募してよかった」と思っていただけることが、企業のブランドイメージ向上や選考のスムーズさに繋がっていくのではないでしょうか。

採用活動の改善は「ほんの一工夫」から

採用活動には課題がつきものです。でも、大きな施策を打つ前に、まずは身近な部分から改善を試みることが、意外と成果に繋がることがあります。今回の「メールの一言添え」もその一例です。

もし採用活動で「これがうまくいかない…」というお悩みがあれば、一度立ち止まって、応募者視点に立ち返ってみてください。

たとえば、「最初のメールで応募者がどう感じるか」「自分が応募者ならどう思うか」といった視点を意識するだけで、今まで見えなかった改善点が見つかるかもしれません。

私たちは「採用代行」という立場で、かつ3名体制で専任担当者として活動できるからこそ、応募者一人ひとりと丁寧に向き合うことができているといえるかもしれません。

もし採用担当者で、この記事を見てくださっている方がいれば、ぜひ限られたリソースの中で自分は一番何を大切にすべきかを考えてみてください。そして、その大切にすべきことに時間を使うために、何を手放すべきなのかも考えてみてください

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