『9月読んで面白かった本』変態チックな作品が多め。
どうも宇宙ゴリラです。9月も毎日1冊本を読むことができました。その中でも特に面白かった3冊を紹介していきたいと思います!
第3位 「蒲団」
妻も子もいる中年作家「竹中時雄」は、女学生「横山芳子」を弟子に取る。二人の関係は端から見れば仲の良い男女に見えたが…主人公の変態性が取沙汰される小説。男のエゴを具現化したような主人公に気持ち悪さよりも醜さを感じた。でも、そのエゴこそがこの作品最大の魅力である。
第2位 「痴人の愛」
君子と称されるほど真面目な男が、美しい少女にのめり込み破滅へと向かう物語。私が浮気や不倫に嫌悪感があるのは、自分が主人公のようになる予感がしてのことかもしれない。美しい女性には悪魔と女神が同居しており、一度味わえば簡単に抜け出すことができない。恋は毒みたいだ。
第1位 「夜長姫と耳男」
耳を切り落とされても護身仏を彫り続ける耳男と、それを無邪気に笑う夜長姫。狂気と血にまみれた物語。ファンタジーのような世界観にぶっ飛んだストーリー。だが、その世界観に違和感を覚えないほどの文章力で描写されているためどんどんと没入できる。狂った美しい女性は何故これほどに魅力的に映るのか。苦しくて美しくて、儚い。安吾作品で一番オススメ。
総評
今月は変態チックな作品が多かった印象があります。選書をする際って無意識に自分の精神状態とあった本を選んでいる気がするので今月はそういう気分だったのかもしれません。なので、変態性のある作品や狂気のある作品を読みたいという人は是非参考にしてみてください。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
※田山花袋の「蒲団」は更に詳しく感想を書いていますので気になる方はチェックしてみて下さい。