見出し画像

庵野秀明と又吉直樹の共通点【雑記】

NHKのプロフェッショナルという番組で、庵野秀明が特集されていた。
視聴していると庵野は終始、自分の外にある発想を求めていた。

「自分のイメージどおりに作ったって面白いこと何にもないですよ。自分が考えたものなんてそんなに面白いもんじゃないですからね。それを覆す方がいいんで」

自分の中にあるものだけで作品を作ってもつまらない。
既存のイメージを覆してこその作品である、という庵野の思想が透けて見えるようだった。

僕はこのシーンを見て、庵野とは全く関係のない「又吉直樹」が脳裏に浮かんだ。というのも、又吉も庵野と同じように、自分の外にある発想というものを探求していたから。

又吉はYoutubeで度々「百の三」という企画に挑戦している。

「百の三」は、1つのテーマ・お題に対して100の答えを出せば、
自身の才能を超えた答えが3つくらいは出るのではないかという企画である。

当然ではあるが、1つのテーマに対して100の答えを出すことは容易ではない。動画が進むにつれて、又吉は疲弊してよく分からない事を喋り出す。

その姿が、自分の外にある発想を追い求めて疲弊していく庵野の姿と重なった。

画像1

僕は今まで、創作というのは自分の中にある強大なエゴによって形作られると思っていた。しかし、庵野と又吉を見ていると、強大な自身のエゴによって創れる作品の数は決まっているのかもしれない、と思うようになった。

実際、庵野は番組内で、新劇場版以前のエヴァンゲリオンは自分が面白いと思ったものを全て詰め込んだという趣旨の発言をしていた。

つまり、創作を初めたころは、自分の中にあるエゴを放出することで作品を創ることができる。
しかし、長く続ければ続けるほど自分のエゴは枯渇していてしまう。
あるいは、同じ発想が繰り返されることで、自身で創った作品を超えることができなくなる。

それでも作品を創り続けるためには、自身の外に発想を求めるのかもしれない。

庵野秀明と又吉直樹。
アニメーションと小説。

全く違うジャンルではあるが、
作品を創り続ける二人は同じように自身の外にある発想を追い求めた。

尊敬する二人に共通する発想の作り方。
僕も一生作品を創り続けるために、このことは頭の片隅に置いておこうと思う。

僕もいつかプロフェッショナルで取材されて、作品作りについて語ってみたいな。

そのためには、まず自分の中にある発想を出しつくさないと。


最後まで読んでいただいてありがとうございました。
文体の都合から敬称を省略していますが庵野秀明さん・又吉直樹さん、お二人とも尊敬しています。ファンの方怒らないでね。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?