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【宇宙ゴリラが8月読んで面白かった本のランキング】

 どうも、宇宙ゴリラです。暑い8月も終わりましたので、僕が今月読んだ中で面白かった本をランキング形式で紹介していきます。今月もたくさんの面白い本に出合えたことに感謝!

今月読んだ本の一覧はこちら⇩

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第3位 コンビニ人間/村田沙耶香

 36歳未婚、彼氏なし、恋愛経験なし、コンビニのアルバイトを通してしか生活のできない主人公を通して「普通」とは何かを問う。第155回芥川賞を受賞した作品。

 主人公のような「特殊」でもなく「普通」でもない。そんな狭間の上に立っている人が現代の日本にはたくさんいる気がする。そんな中で主人公は、社会からの圧力に屈することなく「特殊の側」に立つ選択肢を取った。彼女にとってはハッピーエンドなのかもしれない。

第2位 恥/太宰治

 小説家の身の上を勝手に想像して、同情の手紙を出してしまう痛いファンの話。太宰治が1942年に書いた短編作品。

 読んでいて恥ずかしくなる。一生引きずるタイプの恥ずかしさだろうな。思い込みでストーカーじみた行動をする主人公の姿が面白い一方で、思い込みで行動を起こしたことのある人なら共感性羞恥をおぼえるかもしれない。

1位 私の個人主義/夏目漱石

 「こころ」を出版し、作家として円熟した夏目漱石が学生に向けて行った講演を文章にしたもの。

 自分がどのように生きればいいのか迷ったときに読みたい作品。漱石の「他人の後に従って、満足できるならそれも悪くない。しかし、そうでないなら自分で道具を持って道を切り開かなければならない。道を切り開くまでは鈍痛が付きまとうだろうが、切り開ければ心の底から安心できるだろう」という考え方に勇気をもらった。

今月の1位と2位にランクインした「恥」と「私の個人主義」は両方とも、noteに記事を書いていますので、興味のある方が是非読んでみて下さい。惜しくも、ベスト3には入りませんでしたがとても面白い作品があったので紹介しておきます。

番外編 無人島に生きる十六人

 明治31年、帆船・龍睡丸は太平洋上で座礁し、脱出した16人を乗せたボートは珊瑚礁の小さな島に漂着した。彼らはもう一度祖国の土を踏むことができるのか。

 驚異の実話で、十六人の男たちが協力し工夫しながら生きていく姿にワクワクさせられる。どんな絶望的な状況でも、強い意志があれば人間は生きていけるんだなと感動させられた。ワクワクしたい人におススメの一冊。

8月を振り返って

 今月は「どのように生きていくのか」や「普通とは何か?」等の普遍的な問題がテーマになった作品を多く読んだ気がします。多様性が尊重される時代になり、様々な生き方を選択できる今だからこそ、読書で多くの考え方に触れるといいのかもしれませんね。

 9月もたくさんの面白い本に出会えることを期待しながら、筆を擱きたいと思います。最後まで読んでいただいてありがとうございました。


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