ごうりゅー

思考の掃きだめ。 ジャーナリズムと動物。人。暮らし。生命と文化と宗教と人。 鮭をテーマ…

ごうりゅー

思考の掃きだめ。 ジャーナリズムと動物。人。暮らし。生命と文化と宗教と人。 鮭をテーマにしたアニミズム的世界の小説を制作中。 「生命に敬意を」という意味合いから、気候危機、動物愛護・福祉などの社会問題に注目しているフレキシタリアン。

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結果がすべての社会の中で「生きているだけで偉いよ」って。

比喩的な意味はなく 『歩く』という ただそれだけの もはや、本来は無意識下で行われる行為が 私には上手くできなかった。 コロナやらなんやらで 立てた計画はことごとく コントロール不可な事象によって バカみたいにきりきり舞っていく。 その程度のものだと 知っておくことが大切なのかもしれない。 卒業を控えた大学4年の2月。 年末から引きずっている「振り返り」が 未だ上手くできずにいます。 でも 例えば たったの一言で 自分の大学生という期間を振り返るのなら 自分は この4

    • 転生したらアルプスアイベックスを目指す悪役は終わりのないオフセットを続けて行く

      高校2年生のときに道端で肉塊に成り果てた子猫に出会ってから10年が経つ。 路上のあらゆるものが動物の死体に見えてしまう強迫性障害のようなものを抱え始めてから9年が経つ。 最近、改めて動物の生命倫理の現場の酷さを知り考える機会があった。 怒りと悲しみとやるせなさと憎しみが湧き上がってきて、ただただ無力感にひしがれた。工場畜産も、犬猫の生産現場も、それを許す社会も、飯を残す輩も、それを何とも思わないやつも、その社会の一員である自分も、嫌い。 何も変わっていない内面と実績。

      • ありがとう。のぞみの4号車9番A席。

        京都へ向かう新幹線にて。 色々と精神的にも業務的にも忙しい日々が続いていて、 新横浜を出てすぐ、思わず自分を甘やかして食べたひれカツサンドの記憶を最後に、気づいたら眠ってしまっていた。 基本的にはヴィーガンだけれど、やはり肉は体を元気にしてくれる。 だからたまには食べることを許している。それが自分なりの境界線の曖昧さ。 1時間ほど経って目が覚めて、ふと窓の外を見やった。 なだらかな丘のようなサイズのを背に、田舎らしい民家がまばらに立っている。 山のふもとには、ドームの曲

        • アルバスという光を届けてくれた人へ。

          ダンブルドアの俳優さんが亡くなられました。 享年82歳。肺炎を患っておられたようです。 これはスネイプ先生役の俳優、アラン・リックマンさんに続き、かなりショックです。悲しくてたまらない。心にぽっかりと大きな穴が空いて、その隙間を冷たい風が流れっていってしまうような。大切な人が逝ってしまいました。 唯一、心の底から手放しで尊敬している人物 直接お会いしたことはもちろんないけれど、彼の演じたダンブルドア、もとい「ハリーポッター」という作品は、自分の子ども時代を象徴づけるよう

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        結果がすべての社会の中で「生きているだけで偉いよ」って。

          『ストレイ 犬が見た世界』を観て、彷徨っているのはきっと〇〇だと思った。

          社会を見る、まなざしのアングルを、思い切って下げてみること。 犬の視点から、幸福や共生を考えてみること。 stray(彷徨っている)は犬なのか、人なのか、はたまた、犬と人々の関係そのものなのか。 ============================ ■ 『ストレイ 犬が見た世界』 『ストレイ 犬が見た世界』というドキュメンタリー映画を観た。 野良犬が多いことで有名なトルコのイスタンブールの路上を舞台に、愛犬家の監督が、そのカメラの目線を犬の高さまで落として、野良

          『ストレイ 犬が見た世界』を観て、彷徨っているのはきっと〇〇だと思った。

          四半世紀と70歳。

          25歳になりました。 半休をとって、行こう行こうと思っていた、星野道夫さんの生誕70周年を記念した写真展へ。 星野さんが帰国されたときによく原稿を執筆されていたという螢明舎のカウンターの端っこの席に陣取って、コーヒーとサンドイッチとともに誕生日を過ごしています。 自分は星野さんの写真はもちろん、文章が本当に好きで。その言葉選びやリズム、表現の全てから、自然と動物たち、アラスカに佇む大気のにおい、時という概念、信心、そして生命への畏怖と敬愛の心をすごく感じることができるか

          四半世紀と70歳。

          こどもや動物のために。国会に体温ある議員を。血の通う議論を。人々のための政治を。

          前回に続き、今日も政治関連のお話。 でも政治って、別に「遠い何か」じゃない。きっと、もっと身近な何かなんだと思います。 「生きている、そして生きていく社会のこと」という点において、社会にはみんなが当事者になっていく様々な問題が溢れています。政治というものは、きっとその問題解決の先にあるものなんだと、これは受け売りの言葉ですが、今はとてもそう思います。 人は、「個人」という意味で、一人一人がマイノリティで。 日々生きていると、息苦しくなる瞬間が人の数だけきっと存在しています。

          こどもや動物のために。国会に体温ある議員を。血の通う議論を。人々のための政治を。

          彼女たちの場合は。

          ※江國香織さんの「彼女たちの場合は」のネタバレを含みます。 「本」というものは、非常に不思議な存在で、ただのインクの染みが点々とついた紙の集合体というだけなのに、「言葉」と「物語」という人類史上最高の発明品によって、人の心を動かし、人生にすら、さざ波や台風を引き起こすことがある。 読みたいと思う本や、気になる作者というのが数えきれないほど存在していることに、煮え切らない、消化不良な気分になることがよくある。でも、本というのはかなりタイミングを選ぶもので、「読み時」というも

          彼女たちの場合は。

          議員として、人と動物のためにできること。

          2022年4月23日 都内 今日は、埼玉県三郷(みさと)市の市議会議員、「佐々木おさむ」さんにお時間をいただいて、議員さんから見た動物の愛護や福祉についてお話を聞いてきました。 <佐々木修さんのご活動についてはこちらから> Instagram:ここをクリック! Facebook:ここをクリック! 一緒に話を聞かせてもらったメンバーは、もはや最近恒例となってきたコミュニティ「Seaton(シートン)」の2人。人間社会と動物の生命倫理や距離感を、複合多面的に勉強するゆるい少

          議員として、人と動物のためにできること。

          猫島でお会いしましょう。

          2022年2月22日。 今世紀最大で「2」が並ぶ日は、「にゃん」という特徴的で、長年人類を魅了してきたあの鳴き声になぞらえ、『#猫の日』なんて呼ばれる。 猫という生き物は、本当に不思議な生き物だとつくづく思う。 空前絶後の #猫ブーム などと言われ、SNSは猫の動画で溢れ(おれのターゲティング広告がそうなっているだけかもしれないが笑)、街には多くの猫グッズがひしめき、猫をテーマにした店や商品が立ち並ぶ。#ネコカフェ もその最たる例の一つではなかろうか。 通い続けている香

          猫島でお会いしましょう。

          8年間の偶像崇拝にさよならして、新しい旅に。強迫症と戦う2022年に。

          2021年のまとめができないまま、2022年になってしまった。 本当なら、毎年12月16日(2016年当時、浪人していた自分が夢を諦めて進路を変える選択をしたとき)に1年を振り返って、来年の方針を決めるのに。 でも大晦日、こんな本に出会えた。 これはきっと、ある意味で運命だ。2022年の必携本になるかもしれない。 この本のおかげで、振り返りと目的が見えた。 『強迫症を治す 不安とこだわりからの解放』 https://www.amazon.co.jp/dp/B09GS4RP

          8年間の偶像崇拝にさよならして、新しい旅に。強迫症と戦う2022年に。

          カムイチェプの旅路を辿って。

          昔から冬が好きだった。 「冬はつとめて」とはよく言ったものだと思った。小学生の時、登校する冬の朝に玄関を出て、鼻で大きく息を吸いこむと、澄んで冷えた大気が鼻腔の奥に押し寄せてツンとなる。あの感覚が好きだった。雨上がりの朝は、薄く氷の張った水たまりを砕いて、さながら氷のナイフのようにして持ち歩いたり、あまりにも寒すぎて耳元までマフラーに埋まって、肩をぶるるってする仕草が好きだった。そんな冬がもたらす瞬間すべてが好きだった。 雪の音が好きだった。「しんしんと降り積もる雪」という

          カムイチェプの旅路を辿って。

          置き去りにして、ごめんなさい。

          空港でガスカートリッチとライターを没収されてしまった。頭からすっかり抜け落ちてしまったいた自分が悪いのだけれど。 ガスは登山用のガスカートリッチで、旅先の離島の灯台で、みんなにコーヒーをいれてあげようと詰めたものだった。ライターはそれに火をつけるために加えていれた父のものだった。 カバンから取り出して空港のスタッフさんに手渡すと、彼らは手荷物預けカウンター横のデスクにポツンと置かれた。搭乗時間まで時間もなく、後ろ髪を引かれる思いでエスカレーターに乗らなくてはいけない。

          置き去りにして、ごめんなさい。

          雨の日への「好き」を、一文で1000字以上の文章で書いてみた。

          物語小説を書く練習、第二弾です。 今日のお題は、、、、 『700字以上の文章を、一文で書いてみる。』です。 結果1042字になりました。草です!w すごく難しかったけど、文章ってこんなにも違いが出るものなんですね。 うまく使い分けられるようになりたいです。 タイトルは『雨の日は特別な日』。 それでレッツスタート! ----------------------------------------------------------------------------

          雨の日への「好き」を、一文で1000字以上の文章で書いてみた。

          「創作」ホームレスと犬

           男は愉快そうにカラカラと笑うと、口の端をニッと広げて、身を乗り出すようにして話し始めた。ウールのコートに染みついた煙の臭いと、長い間風呂に入っていない者が持つ特有のにおいがむっと押し寄せ、口からはツンと酒のにおいが漂って来る。少年は耐えきれずに鼻にしわをよせた。  「あ?だからよ、こいつはいい犬なんだぜ。なんたって、俺がやるモンならなあんでも食うからよ。でも最近は変にグルメになっちまってな。みんなこいつが可愛いもんでよ、なんでもこいつにやっちまうんだ。がりっがりのてめえが

          「創作」ホームレスと犬

          猫の島でボランティアをしたよんっていう話。

          3月に男木島に行った。男木島は香川の島で、夜行バスで6000円で行ける。 男木島は、いわゆる「猫島」で、80匹あまりの猫たちが人口160人ほどの島に暮らしている。「動物と人の共生社会の文化」に関心を持っている私は、この島で卒業論文を書き、この半年で3度、島を訪れている。 男木島は本当に魅力的な島だ。瀬戸内の穏やかな海、空を真っ赤に染める夕陽、潮の香りを運ぶ海風、ゆったりと流れる島時間、そして猫たち。卒論のフィールドワークの際にすっかりこの島にぞっこんになってしまってからとい

          猫の島でボランティアをしたよんっていう話。