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読書感想「月まで三キロ」

SNSの読書紹介アカウントで見かけて、読んでみたいと思って図書館で借りてきた本。
短編が六本入っていて、どれも科学(地学?)にちなんだ内容が登場する。

話として好きだったのは「エイリアン食堂」。
温かさと寂しさがどちらもある感じがして好きだった。

「アンモナイトの探し方」という話は、個人的に刺さった台詞が多かった。

わかるための鍵は常に、わからないことの中にある。その鍵を見つけるためには、まず、何がわからないかを知らなければならない。

p110

科学に限らず、うまくいくことだけを選んでいけるほど、物事は単純ではない。まずは手を動かすことだ

p120

このあたりは、卒論迷走中の私にとってかなり刺さった。
最近「どうすればいいの!?」となってばかりで冷静な分析やとりあえず手を動かしてみるというようなことを忘れていた気がする、と思った。

全体を通して、各短編の主人公が「物凄く救われるわけではないけどちょっとだけ前を向ける」、くらいで終わる空気感が好みだった。
それから、科学にも少し興味の湧く本だなぁと感じた。

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