「物語」が持つ可能性とは
こんばんは佑樹です。
今日は、私が考える物語の可能性について話そうと思います。
私は、営業畑の人間です。
しかも、無形商材だけを取り扱ってきました。
だから、「提案」に価値が付くことを嫌と言うほど理解させられてきました。
今の時代、ネットでなんでも買える。
Amazonや楽天を開けば電化製品から洋服からなんでも買えるし、各ブランドも当たり前のようにオンラインショップを作り購入導線を作っている。家と自動車だってネットで買える時代だ。
そんな便利な世の中で、
扱いやすいITシステムなどではなく、わざわざ人件費を払ってコントロールしにくい人間(=営業職)を雇い、テレアポや飛び込みなどをさせる意味はどこにあるのか?
世の中の営業職は、絶対にこの問いについて考え続けなければならない。
私の答えは、『「提案」。つまり、人が話す物語に価値が付く』ということです。
誰もがモノを買う時に迷う。
・本当にこの商品でいいのか?
・そもそも本当に必要なのか?
・あの人はこう言ってたけど何が正しいんだ?
と。
まず、営業マンが絶対に理解しなければならないのは、消費者の目線に立った時、モノの価値を正確に推し量ることは、想像している以上に難しいということです。
例えば、食べログ4.0の自分で探したお店と、知人に勧められた食べログ3.3のお店が選択肢にあった時、あなたなら何を基準に良し悪しを選びますか?
難しいですよね。
結論、本当に良いものか悪いものかは、体験しないと分からないということです。
では、人はどのように購入の意思決定するのか?
人は、感情で決断して論理で納得させることで購入体験を正当化する生き物です。
つまり、感覚で決めて、後からこういう理由で買ったんだと自分に説明するのです。
例えば、本を買う時や洋服を買う時を考えてみてください。「いい感じだから」が一番多い理由じゃないでしょうか?
買い物のシーンを思い浮かべてください。
あなたがレジに並んでいる時に友人や恋人から、なんでこれを買うの?と質問された時、あなたは一瞬理由を探すけれど口から出た言葉は、「この服可愛くない?」とか「この本なんか面白そうだから」とかが結局のところ一番多い内容です。
でも不思議なことに、家に帰って奥さんとか彼女に同じようになんで買ったの?と聞かれると「この服どこどこのブランドとのコラボ商品で限定だったから」とか「この本芥川賞とってたから」とか、他人を説得させる理由に変わってないでしょうか。でも、実は、それは他人を納得させるためにではなく、自分自身の購入体験を正当化させるために作られた理由なのです。
これは、買って良かった。
これを買ったのは、絶対に間違ってない。
そう自分に言い聞かせたいのです。
しかも、このやり取りは、無意識化で行われています。
もう一度言います。
人は、感情で決断して論理で納得させることで購入体験を正当化する生き物です。
これを理解したら、冒頭の結論がより解像度高く頭に入ってくるはずです。
つまり、人がモノを買う時は、感情に訴えかけることが最も効果的な方法だということ。
「感情に訴えかけることができる。」それが物語が持つ無限の可能性です。
その物語を最も魅力的に、かつ柔軟に伝えることができるのは「人が語る」ことだと私は考えています。
それが、営業が示す世の中への価値であると。
人は、感情を揺さぶられる瞬間を日常の中で、無意識に求めてる。
感動したがっているんです。
その感動を、一番強いインパクトとして与えることができるのは、本人が自分の言葉で伝える物語です。
借り物の言葉では、人を感動させることはできません。お客様は、決してバカじゃないので付け焼き刃の誤魔化しは効かない。
感動とは本能が引き起こすもの。人の本能に引っかかる物語を作り出すには、それだけの知識と経験値が必要です。上司から言い伝えられた内容など本番ではなんの価値もない。
本気で考え、悩み、挫折し、学び、成功したその経験そのものが営業時には全て剥き出しになり表面化します。
だからこそ、最高の物語を作れるように、提案力を磨き続けるために、学び経験し前を向いて進み続けることが大事です。
この内容を見て、誰か共感者が居てくれたら嬉しいな。
この文章が、誰にとって役に立ちますように。