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ゆるり新玉川温泉(秋田県仙北市)@新玉川温泉

新年を迎えた。
昨年後半は仕事量が大幅に増え、心身ともに疲れ果ててしまったため、年越しは温泉地で過ごすことにした。選んだ先は新玉川温泉。

新玉川温泉へは秋田県仙北市にあるJR東日本田沢湖駅からバスで向かう。

田沢湖駅

冬季は、新玉川温泉へ向かう国道341号の一部が車両通行止めとなるため、田沢湖駅発の定期直行バスで行くしかない。

玉川ダムから先は車両通行止め。

観光バスで向かうときも必ずこの定期直行バスに後続することになっている。万一バス故障があった場合、無線も携帯電話も繋がらない雪深いエリアのため助けを求めることができない。そのため、衛星無線をつけている定期直行バスが後続観光バスの様子を把握しながら走らせる取り決めがあると羽後交通の方が話をしてくださった。うわー新玉川温泉ってどんなところにあるんじゃ‼︎

田沢湖駅から1時間ほどバスを走らせると、新玉川温泉に到着する。

看板が隠れるほどの雪深さ。
雪深い。
テンションあがるなー。
到着。
雪像スヌーピーがお出迎え。

新玉川温泉は「日本の山岳温泉リゾート」と銘打っているだけあり、湯治場というより温泉を気軽に楽しむつくりになっている。
湯治場としてひらかれたのは、新玉川温泉から約2キロ離れた場所にある玉川温泉。こちらは11月30日から4月15日まで冬季休業に入っているため、今回は山岳温泉リゾートを楽しんだというわけ。


◾️温泉の話

玉川温泉と新玉川温泉は同じ源泉をひいている。

玉川温泉の源泉 大噴おおぶき
LOTAS TOWN HPより

源泉大噴は98℃の熱湯が噴出し、1か所から1分間に9000ℓ(ドラム缶45本分‼︎)も湧出している。
この源泉が湯の川となって流れている。

湯の川
源泉は強酸性泉のため、下流の水田に
この水が流れ込むと水が酸性化し水田が荒廃した。
そのため玉川毒水と呼ばれていたが、
現在は玉川酸性水中和処理施設があり
水質改善がみられている。

そして湯樋により温泉を供給。

湯樋
玉川温泉HPより

このようにして新玉川温泉でもこの貴重な湯を楽しめるようになっている。

新玉川温泉 大浴場
and trip.より

昨年末は原因不明の高熱に悩まされていた。
ここでの湯治がとにかく希望だったので、心身ともにヘロヘロになりながら仕事納めをし、新玉川温泉に向かっていた。
玉川温泉は世界でも珍しい塩酸を主成分としたph1.2の強酸性の泉質のうえ、ラジウムやラドンを含有しており、これらの低放射線ホルミシス効果(適度な刺激を与えることで細胞を活性化させる効果)で自然治癒力を促進させてくれる。
もう期待でしかないよー。

大浴場入り口
「世界の希少なお湯だよー」
と堂々宣言している。

玉川温泉では温泉療法を掲げているため、推奨する入浴方法がある。

温泉入浴プログラム
まずは初日プログラムを試す。

体に負担がかからないよう、短時間での入浴が勧められている。
そうそう。チェックイン時には、スタッフの方から入浴での注意事項をうけていたっけ。
①強酸性泉のため貴金属を身につけて入浴しないこと。釘を1日浸けておくとボロボロになってしまうほどの強酸性泉です‼︎
②源泉100%のお湯では顔を洗わないこと。万一目に入ってしまったら、激痛で目がひらきません‼︎
③浴槽内で肌をこすらないこと。皮膚がただれてその後の入浴が苦痛になります‼︎
玉川温泉、こわすぎる(笑)。

14種類の浴槽がある。
楽しみでしかない‼︎

いざ入湯。
弱酸性湯からの源泉50%湯へ。

and trip.より

刺激なし。
むしろ気持ちいい泉温と酸性に強い青森ヒバの浴場の香りが心地よくとろけてしまいそう。
初日プログラムには源泉100%が推奨されていなかったが、どうしても気になり入浴。

玉川温泉HPより

あんな注意事項を聞いていたからかなり緊張して入浴したが、ちょっと刺激を受ける程度でわたしは大丈夫だった。このあとも気持ちよく湯治をしたかったので、3分ほどで入浴は切り上げ。ここで1回目入浴終了。

2回目。

温泉入浴プログラム
疲労回復Ver.

せっかくだからいろいろな浴槽に入ろう。
体の負担を考えてぬる湯からスタート。源泉98℃とは思えぬ心地よさ。気持ちいいー。
さて、ここからが1番楽しみにしていた時間だ。

箱蒸湯
源泉100%
正面の扉を開け中に入って座る。
足下から蒸気が立ち上り体を包んでくれる。
頭は外にだしているのでのぼせ知らず。
蒸気湯
源泉100%
ここも蒸気が足下より
立ち上がってくる湯熱サウナ。
50℃〜60℃と暑すぎない。
口から蒸気を吸い込めば、
風邪や喘息の人に効果あり。
頭浸湯
源泉50%
高さ10cmの湯船に仰向けになり
後頭部を浸すように入浴。
美容院にある頭浸浴は
ここがモデルになっている。
お湯が滴る音が心地よい。
飲泉
予め2倍に薄めてあるが、
さらに38倍に薄めて飲む。
胃腸が活発になるということで
食前30分に飲むのがベスト。
薄めてもすっぱーーーい。

いろいろなかたちで温泉を楽しめる。テンションあがるわー。温泉のテーマパークだよー。
2回目入浴終了。ここで恒例風呂上がりビールタイム。
今夜は大晦日だからね。日本酒だって飲んじゃうよ。

LUCKY SNAKE ~旨味ペールエール~
(黄桜)
まもなく年越し。
迎える巳年に向けて選んだビール。
香り豊かで気分もあがる。
売店で購入した
雪の茅舎 奥伝山廃(齋彌酒造)
淡雪ふわり いぶりがっこチーズ味(鼎庵)
淡雪ふわりは食感、味ともに
はまってしまった一品。
むちゃくちゃうまいっす。


新玉川温泉2日目元旦。
温泉と入浴後のお酒がきいたのか、昨夜は大爆睡だった。目覚めたときには朝食時間10分前。1年の計は元旦にあり…どころではなかった(笑)。
朝食後は再び布団の中でごろごろまどろむ。
そして11時に予約していた屋内岩盤浴へ。

事前に借りていた作務衣に着替え、入り口に置いてあるゴザをもって入室。予約時に場所を指定されているのでそこに向かう。

屋内岩盤浴

御影石の床の下に源泉を通して熱くしている。
ラドンを放出する北投石の形成が見られる玉川温泉の天然岩盤浴(岩盤浴発祥の地‼︎)と同じように環境を設計。 塩酸や硫酸、ラジウムなど、源泉に含まれる高濃度のマグマ由来成分の恵みを享受できるという。
低温やけどに気を付けるため何度か体位を変えながら50分ほど過ごす。じんわり汗がにじむ。何度か繰り返すとどばどば汗がでるようになると、隣にいたおばあさまが教えてくれた。

汗を流すため3回目の入浴。
朝から降っていた雪がやみ、青空が見えてきたので露天風呂を楽しむことにした。

露天風呂
雪見風呂に。
美しい。

舞っている雪が頬をなでていく。気持ちいい。

・源泉名 大噴
・泉質  塩化物泉、二酸化炭素泉、含鉄泉、
    酸性泉
     酸性・含二酸化炭素・鉄(Ⅱ)
                -塩化物泉
・泉温  97.3℃
・pH値  1.13pH
・泉質別適応症
切り傷、末梢循環障害、冷え症、うつ状態、
皮膚乾燥症、自律神経不安定症、
アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、
耐糖能異常(糖尿病)、表皮化膿症
飲用:萎縮性胃炎、便秘、胃腸機能低下、
鉄欠乏性貧血

温泉タオル。
平地あり、ロゴはプリントタイプ
タオルのカラーバリエーションあり。

玉川温泉は酸性泉なので、皮膚の角質を溶かしてくれるピーリング効果がある。
乾燥が気になるので備え付けられていた化粧水を使ってみたがこれが非常によかった。

秋田美人 米ぬか化粧水と乳液
国産有機栽培米の米ぬかエキスを
使っているところがいい。

玉川温泉が温泉療養施設であることにも興味深かった。入浴相談室があり、看護師が湯治相談に応じてくれる。

そして、医師の指導のもと温泉を利用すると施設利用料や往復交通費等が所得税の医療費控除の対象になる。

温泉療法が医学的にも国にも認められているのがおもしろい。やっぱり温泉は日本の文化なんだね。

その後は4回目、5回目と入浴。
湯を楽しみしすぎたか皮膚がうすい箇所はビリビリ痛みを感じるようになってきてしまった。
2日目も風呂上がりビールタイムはあり。

正月元旦なので
バクの初夢2025
(ヤッホーブルーイング)

3日目、朝風呂で6回目入浴を終えてわたしの湯治旅も終わった。
あんなにヘロヘロで重たかった体がスッキリし、険しくこわばっていた表情も柔らかくなっていたのにはさすがにびっくりした。
今年は仕事がさらに忙しくなる。だけど、休みの日はこうやって湯治に足を運べば、つぶれずにむしろさらに元気になって自分のため皆のために動いていける。それに気付いたら、今年の過ごし方に覚悟を決められたかな。しゃーない。今年もがんばるか。

お土産で購入した
玉川温泉の華
購入して大正解‼︎
自宅のお風呂が玉川温泉になる。
汗だくだくでて体すっきり。


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