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2024年を読んだ本でふりかえる③

 この企画が、三日坊主で終わるかどうかの境目は、今日だと思う。しかし確実に言えることは、最後まで書き続けられると感じているということだ。

 そしてよく考えると、80冊近い冊数の読書を続けられた、というのが根拠のない自信にもつながっていると思う。

 さて、前回予告した通り今日は「吉本ばなな」さんを語りたいと思う。

#3  はーばーらいと 吉本ばなな

 3冊目は、2024年1月8日に読了した『はーばーらいと』です。検索エンジンで調べると同名の歌があることを知った。

 井上陽水さんといえば、少年時代しかしらない世代なのだが・・・・親世代はもっと知っているのかもしれない。
 さて、話がそれる前に本題へ。

<読書感想文>
 新年読了3冊目です。吉本さんの恋愛観というか家族観はとてもオリジナリティがあって、ちょっとした中毒性を感じることがある。この本を読んだ時、過去に読んだTSUGUMIのつぐみと恭一や、High and dryのキュウくんと夕子、そしてキッチンの雄一とみかげを思い出した。それぞれの関係性はそっくりなわけじゃないのに、どうしてか、作品と作品同士が、お互いに面影を残し合っているような感じがしてならない。きっとこれは、作者が読み手に投じている愛についての課題なのかなと。言葉を通して伝わる奥深さは素晴らしいと思う。

『はーばーらいと』|感想・レビュー・試し読み - 読書メーター

ちょっとした中毒性は

 初めて読んだ吉本作品は、「キッチン」だった。その後「TSUGUMI」「アムリタ」などを続けて読みながら、その世界観にはまっていったのだと思う。

 特に中2の時に読んだ「High and dry」(はつ恋)は、言葉の始まりが、思春期の、中二病的な私の脆弱な精神を竹刀でたたかれたような衝撃があった。

 
 それからというもの、新刊が出ればチェックする作家の一人になっていたように思う。

 言葉にできないものを言葉にしてくれて、そっと私の心に寄り添ってくれる優しさ。あるいは、読み手に投じてくれた愛を自分の両の手で、そっと掬って確かめられるからなのかもしれない。

 抽象的であればあるほど、それはきっと輝いてみえるから、まだまだ読みたいと思うのだと思う。

 では、明日は#4 世にも不思議な図書館との出合いでお会いしましょう。最後までお読みいただきありがとうございました。


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家出猫
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