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『夜霧のブルース』(主演:石原裕次郎 1963年6月30日公開)個人の感想です
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『夜霧のブルース』は、農村から都会へ出る若者・壮年が増加する1963年、多くの人が労働者として雇われた時代、一方で雇い主は黒い社会に包まれていて、労働者を乱暴に扱っていた、そんな世相を反映した若者のやくざ、恋愛、小さな幸せ、復讐、そして破滅を描く悲しいドラマです。
映画構成としては、最後まで裕次郎とやくざとの関係性が分からないのでその関係性がどこで分かるのかということで目が離せない映画です。
主人公は、やくざの世界にいた「じゅん」(石原裕次郎)という日本の敗戦前に中国で生まれ幼少期を過ごし、敗戦後に日本戻ってきた若者。
ある日喫茶店に入り、オルガンを弾いている「みちこ」(浅丘ルリ子)に気づき恋心を抱く、しかし、行動は冷たい、そんな「じゅん」に「みちこ」も徐々に惹かれていく、そして二人は恋仲になり、「じゅん」は、堅気になろうとしてやくざの世界から足を洗おうとするのだが、そこから悲劇は始まる
ストーリーの大部分がやくざの事務所に乗り込み、裕次郎とやくざが対峙し、そこで裕次郎が事務所に乗り込んでくるまでの出来事を回顧するという技術となっており、今も行われている技術です。時代背景は違うものの古い神戸、横浜の風景とともにその時代に憧れた男性像、女性像、恋愛の姿の『時空の旅』を楽しんでいただきたいです。