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オジ&デスの英雄夢物語

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緑色のカエル「オジサン」と私の夫であるデス・バレリーナ(@Dethtooldo)が対談形式でアメコミヒーロー映画をはじめ、様々なテーマについて語っていく予定。オジサンの相棒のピン…
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デフ・レパードはすごい!〜英国が生んだダイアモンド・ヒーローズ〜:オジ&デス対談 第9弾 Vol.5

 Def Leppardの魅力について、言語化に苦戦しつつもあれこれ語る対談は今回が最終回です。まだまだ語り足りていないことが多く、また、今回の対談は音楽を聴きながら収録したこともあり、書き起こした内容を割とそのままでお届けする形になりました。そのため、ちょっと話が行ったり来たりしてしまっていますが、少しでも楽しんでいただければ幸いです。  ベテランでありながら、最新アルバム『Diamond Star Halos(ダイアモンド・スター・ヘイローズ)』も素晴らしい、まさに「英国

デフ・レパードはすごい!〜英国が生んだダイアモンド・ヒーローズ〜:オジ&デス対談 第9弾 Vol.4

 Vol.3では、Def Leppard(デフ・レパード)の「音響の凝り方」がハードロック/ヘヴィーメタル(HR/HM)としてはかなり異色な方向であるという話をしてきましたが、今回はもう少し彼らの音楽のルーツや同時期のどんなミュージシャンと比較できるのかといった話などをしていきます。 デフ・レパードの音楽的ルーツデス:Bon Joviの対談のときに、良い悪いは別として、Bon JoviってバンドはイメージされているほどはHRに軸足を置いているわけではなくて、ルーツにあるのは

デフ・レパードはすごい!〜英国が生んだダイアモンド・ヒーローズ〜:オジ&デス対談 第9弾 Vol.3

 Vol.1〜2では、2023年11月の来日公演の話を中心にしてきましたが、今回からはもう少しDef Leppard(デフ・レパード)の音作りについて、その「すごさ」に迫っていきます。ガチのマニアの方には物足りない部分もあるかもしれませんが、デフ・レパードの魅力を少しでも多くの方に知っていただければ嬉しいです。 デフ・レパードのギターは"魔法使い"タイプデス:(Vol.2までで話したように)ライブも素晴らしかったんだけど、既に言ったように、その前後に改めてデフ・レパードのア

デフ・レパードはすごい!〜英国が生んだダイアモンド・ヒーローズ〜:オジ&デス対談 第9弾 Vol.2

 Vol.1でも、2023年11月のMötley Crüe(モトリー・クルー)とのジョイント・ライブにおける両バンドの印象などを話していますが、今回はもう少しデフ・レパードの演奏や演出の話などもしていきます。 日本におけるデフ・レパード人気デス:そーだねぇ。でも、全世界でのセールスは、80年代のHR/HM(ハードロック/ヘヴィーメタル)バンドだったら、Bon Joviとデフ・レパードは同じくらいだよ。他に同じくらい売れたのはGuns N' Roses(ガンズ・アンド・ローゼ

デフ・レパードはすごい!〜英国が生んだダイアモンド・ヒーローズ〜:オジ&デス対談 第9弾 Vol.1

 この記事は、カエルのぬいぐるみ「オジサン」と私の夫「デス・バレリーナ」が対談形式で映画や音楽について語る「オジ&デス対談」シリーズの第9弾です。  前回(第8弾)の対談では、米国のハードロックバンドBon Joviの魅力を中心に据えつつ、ハードロックやヘヴィーメタルに対する偏見や雑な論評への反論をお届けしましたが、約1年ぶりとなる今回の対談では、英国のハードロックバンドであるDef Leppardの意外と見落とされている気がする独自性についてなどを語っていきます。Vol.1

オジ&デス対談第8弾を終えて

 普段は、「対談」シリーズに関しては、編集と投稿という“裏方“に徹するようにしているのだが、今回はVol.8までの投稿を終えて、改めて色々と考えたことなどがあるので、ちょっと長めの編集後記のような文章を書いてみたい。 音楽が繋ぐもの  デス氏は、映画もかなり観ているものの、やはり音楽マニア歴の方が長いというか、重症度が高いので、音楽の話をしたら映画以上に長くなるだろうな、という予感はしていた。そのため、録音前に「90分くらいで話そう」と制限時間を設定していたのだが、結果と

Bon Joviはすごい!〜ハードロック・ヘヴィーメタル雑語りへの反論〜:オジ&デス対談第8弾 Vol.8

 さて、《ハードロック/ヘヴィーメタル雑語りへの反論》もいよいよ最終回です。Vol.7に引き続き、今回もBon Joviの魅力について様々な角度から語っています。この対談が、誰かにとって、Bon Jovi(および、対談内で触れた周辺のバンド)との新たな出会いや再会のキッカケとなってくれたら非常に嬉しいです。  なお、今回はVol.7までと比べても5000文字分ほど長くなっていますので、その点をご承知の上で読んでいただければ、と思います! アルバム『Keep the Fait

Bon Joviはすごい!〜ハードロック・ヘヴィーメタル雑語りへの反論〜:オジ&デス対談第8弾 Vol.7

「ぬいぐるみと人間が対談するシリーズ」史上、過去最長の長さになっている、今回の対談ですが、ロック親父の雑語りへの反論は充分に出来たように思うので、ここからは「Bon Joviのすごいところ」についての話をお届けします。Bon Joviを敬遠していた人にも、これを機にBon Joviを聴いてもらえたら嬉しいです。そして、Bon Joviファンの皆さんは「自分が思うBon Joviのすごいところ」をコメント欄や記事のシェアで教えてください☆ Bon Joviのスター性デス:うん

Bon Joviはすごい!〜ハードロック・ヘヴィーメタル雑語りへの反論〜:オジ&デス対談第8弾 Vol.6

Vol.4〜5では、ハードロック/ヘヴィーメタル(以降、HR/HMと略す)とグランジ・オルタナの音楽的・人脈的な繋がりについて話しつつ、どちらにもそれぞれの良さがあり、どちらもロックとして楽しめるという話などをしてきましたが、Vol.6は、B’zの話から始めていきます。そして、もう少し「ロック親父(というか音楽評論家)の雑語り」の悪影響とそれに対する反省のなさなどについても検証(笑)しています。 アンフェアな「パクり」批判デス:ところで、Bon Jovi(ボン・ジョヴィ)に

Bon Joviはすごい!〜ハードロック・ヘヴィーメタル雑語りへの反論〜:オジ&デス対談第8弾 Vol.5

 Vol.4では、一部ロック親父が"対立するもの"として扱いたがるハードロック/ヘヴィーメタル(以降、ハードロック=HR、ヘヴィーメタル=HMと略す)とグランジ・オルタナには、音楽的にも共通点があるし、人脈的にも繋がりがあるという話をしましたが、Vol.5でも引き続き、その点についてもう少し具体例を挙げて話しています。 世代交替が忙しない「ロックの救世主」デス:ロラパルーザの提唱者であるJane’s Addiction(ジェーンズ・アディクション、以降「ジェーンズ」)のペリ

Bon Joviはすごい!〜ハードロック・ヘヴィーメタル雑語りへの反論〜:オジ&デス対談第8弾 Vol.4

 Vol.3では、いわゆる「ロキノン系親父」的なロックファン男性の多くがハードロック/ヘヴィーメタル(以降、HR/HMと略す)のことをろくに知りもしないで、非常に雑にディスっているという話などをしていますが、今回はそういうロックファンが逆に評価しているグランジ・オルタナティブ系のバンドとHR/HMバンドの音楽性の類似や変遷について、どちらも好きで聴いている人間だからこそ言えることなどを話しています。 共鳴できるバンド/共鳴できないバンドデス:でさ、NIRVANA(ニルヴァー

Bon Joviはすごい!〜ハードロック・ヘヴィーメタル雑語りへの反論〜:オジ&デス対談第8弾 Vol.3

 Vol.2では、モスクワ・フェスのような社会的意義のあるハードロック・ヘヴィーメタル(以降、ハードロックはHR、ヘヴィーメタルはHMと表記する)の音楽フェスのことはさほど大きく扱いもせずに、NIRVANA(ニルヴァーナ)などのグランジ・オルタナを代表するミュージシャンを、「HR/HMなんかとは違う、新しい本物のロック」として偶像化して消費してきた音楽ライターたちが、自分たちのそうした無責任な言動に責任を取ろうとさえしていないことに言及して終わりましたが、Vol.3では、さら

Bon Joviはすごい!〜ハードロック・ヘヴィーメタル雑語りへの反論〜:オジ&デス対談第8弾 Vol.2

 モスクワ・ミュージック・ピース・フェスティバル(以下、「モスクワ・フェス」)の話から始まった今回の対談。Vol.2でも引き続き、このフェスを補助線にして、かつての東西冷戦時代と2020年代の世界情勢や「ロック語りオヤジ」による無責任な語り口とその弊害について考えていきたいと思います。 音楽が社会を変えたという物語デス:今回の対談で語りたかったことは何かっていうと、昔から音楽マニア、特にロックファンっていうのは、達観したニヒリスト気取りで時に「音楽で世の中なんか変えられない

Bon Joviはすごい!〜ハードロック・ヘヴィーメタル雑語りへの反論〜:オジ&デス対談第8弾 Vol.1

 映画やドラマの話をする対談として始めた本シリーズですが、1年以上のブランクを経た久々の更新になる今回は、初めて音楽の話です。以前から「ハードロック/ヘヴィーメタルを雑に貶すマナー」に色々と思うところがあったところに、あるきっかけが重なって、こうなったら対談して記事にしようということに。直接的にフェミニズムへの言及はありませんが、実はある種の「有害な男性性」批判でもあるので、音楽にはさほど関心がないという方にもお付き合いいただけると嬉しいです。 モスクワで行われた音楽祭デス