(連載56)解体マニア:中古グッチのバッグを切り刻む快感:ロサンゼルス在住アーティストの回顧録:2008年頃
前回は大型ゴミを解体して、洋服にしたというのを写真メインでお見せしました。なので今回は、それらを発表したイベント=ファッションショーのお話をする予定でしたが、、、、、しかし。
そういや〜〜〜と、
解体ネタの続きで、グッチのバッグを解体した時の写真が出てきたので、そちらの方を、先に皆様にお見せしたくなってしまいました。
いつも本題に入る前につい脇道にそれてしまう習性があるのですが、今回は記事ごとまるまる脇道へ。話のそれっぷりが半端ないですが、誰がそんな事、気にしておりましょうか?
心配すんな。誰もおらんわ〜。
そして毎回、記事が長くて皆様の貴重なお時間をさいて読んで頂き、心苦しいので、今回はかなり短めにいたしますんで。
あのね。
誰も気にしとらんて言っとるやろ〜?
むしろ、それはネタ不足の言い訳かい?
ZOO!!
BOW!!
SEE!!
ハイッ!
図星っス!!
こんなふうに記事数を稼ぐ事に。。。いったい何のメリットがあるのか? なにもありません。あるようでない。。。。まるで、仏教ですね。
食う、、、、じゃない、
「空」!!!
あのね。 アンタがどんだけ仏教に詳しいか知らんが、どうせ
中田のあっちゃんのYouTube で見たとかその程度のもんやろ?
見事にバレとる〜〜〜!!
もう、どうでもいいから、さっさと、本編始めろや〜〜!!
へい。
前回、その前にも申しました、この2008年くらいは、服やインテリア・グッズのリメイクで生計を立てていたので、解体するものも多岐に渡っておりました。
で、グッチであります。
やっと、はじまり〜〜〜!!
グッチって?
あの??
はい。この方ではありませんよ。昭和カルチャーに詳しい方はお馴染みですが。
今回、私が書くのは、こちらです。
そうです。
最近は、映画にもなってるあの。。。。グッチです。
そのグッチのバッグを解体してた、、、(過去形)って話です。
え???それって本物の???
あっ〜〜! は、はいっ!多分。。。。(見事に、自信なし!)
これ、2008年の話ですんで。
今から15年前ですが、フリマでよく中古のグッチが売ってたんですよ。偽ものか本物かは、わかりませんけど、、、。私はその筋の「めきき」でもないので。
で、私が買っていたのは、ただ、壊れてて、もう使えないもの。
つまり、狙い目はもともと、完ピンではないグッチです。完ピンとは、ビンテージで、新品同様という意味ですけども、つまり、汚れていたり、使いすぎてもうボロボロ、ジッパーが壊れている、ベルトがない。。。。などなど。
つまり、私くらいしか、買わないようなものです。
そういうのを買ってきて、解体!!
もう、気持ちがいいの、なんのって!!
あのグッチを、この手でバラバラに!
無茶苦茶、快感ですよ。
嘘だと思ったら、みなさまも、是非やってみてください!!
フリマで買う時は、見るからに偽物はさけました。たとえば、「グッチ」じゃなくて、同じフォントで「クッチ」になってたりとか。ネタ的には面白いけど、その辺だと解体しても、あまり気持ち良くなりそうにない。笑
〜なるべく本物志向〜
本物だと思うから、ちょっとドキドキ、ハラハラして、覚悟を決めて、えい!と、ハサミをいれる。そしたら、やってやった!ざまみろ〜!みたいな、勝者の感覚が、脳内を充満!
この場合、誰が負けなのか?わかりませんが。グッチか?いえいえ、
自分の中の弱虫←私ってかわいい!
しかし実際、「なんちゃってモノ」でも、よく出来てると、素人だと、パッとみてもわかりませんからねー。でも、一応、自分で見て本物かも。。。っていうのを選んで、買ってきて。
まず底を取り除いて、平面にする。
内側がもうボロボロになってる。
ベルトもちぎれてるし。
で、モノグラムの部分を切り取る。
で、このくらい解体すると、本物かどうか、次第にわかってきます。
これは、ちゃんとパッドがはいってる。
鳩目の淵にも全部グッチって書いてある。
縁をはがして、裏からみたところ。
さすがにベルトのフックが付くところは、ねじ止めになっている!
お〜〜!!カシメじゃなくて、ネジ止め!!!
こういうところに感激するのは、マニアな証拠ですが。汗
腐ってもグッチ!!!
これはまさに、絶対に、本物です!
って、解体してから気づく。すでにもう遅し!!苦笑
もひとつは、これは、ボストン型。
このディテールは本物か? 刻印やボタンもちゃんとついてるが。
皮のよれ具合いも、いいかんじです。
チョキチョキ。。。。
あ、おっと!!これはポケットのナイロンジッパーが怪しい!
ここです。
グッチはナイロンのジッパー使うかな〜? どうだろ?
う〜ん、、これはニセモンだろうと思います。ま、よくできたニセモンだった?のでしょう。
ニセモンとわかったら、もう罪悪感もなく、どんどん切り刻める!
おもいっきりバラバラに!!
こんちきしょ〜!
本物のふりしやがって!!オラッ!
そして、切り刻んだモノグラムをこんなふうに使ってました。
ジャケットは裏返しに仕立て直して。グッチの帽子を被った骸骨!
以下は以前にもお見せしました?
先ほどのベルトの部分や細かいパーツも、全部、取り付けたデニムバッグ。
(本物だったですしね。涙)
こちらは、モノグラムと他に服についてたラベルとの組み合わせで。
まあ、ぶちゃけ、こんな使い方なので、どちらにしても。。。。自分的には、本物でも偽でもどっちでもいいんですよ。
私がこんなふうにリメイクしたものを買ってくださる方も、「本物だから買う」「偽だから買わない」っていう人もいないと思うんですよねー。笑
ところで、解体の道具は、ハサミはこのくらい用意してました。
生地の厚さや性質によって、使い分けました。
たまにはノコギリも登場。
で〜ん。
グッチとノコギリって、
めっちゃ似合うな〜〜。
解体する事ということは、その製品の使用目的をディフォルトに戻す作業で、そうする事によって、パーツはただの材料となり、また、一から何物にでも、作り直す事ができる。
「部分」というのは、「全体」から引き離されると、それがまた独立した「全体」になる。(哲学的!)
おとなしく元のただの材料にもどっていくものもあれば、先ほどの本物のグッチのように、解体しても、まだそこにプライドが残ってるパーツもあるんですよ。
バラされても、
「オレ、まだ、ここにいるっし。」
っていう、自我のある不思議な存在。
解体して、切り刻んでも、
バラバラになっても、
その物の輝きを失わないモノ。
この世の中のすべての物というモノは、人工物。誰かがどこかで作ってるんだ。思うと、解体できないものはないわけだし、誰かがどこかで、それを片っ端から解体してもいいだろう。
そして、またそれを何か別のものに作り直す。何度も、それを繰り返してももよくネ?
リメイク万歳!!
その頃は、今みたいな世界的レベルでのSDGsではなくて、もっと個人的な家庭内的な、ただ、もったいない的なレベルでしたけど、ただ自分の中では、なんでもかんでも捨てる前に、この部分が何かにつかえないか?と思うようにもなった。
前回にお見せしたように、首からぶら下げたら、ネックレスにできないか?ベルトのバックル?クッション?シャンデリアにぶら下げられないか???
他にも、お鍋をしく鍋敷を服につけたり、使用済みのバスマットをコートにしたりした。
テレビや掃除機が服になったり、セーターがクッションになったり、自転車がシャンデリアになる。考えるだけで、楽しい!!!
もう考え出したら、捨てるものがなくなり、断捨離の真逆ですわ。
なんでも解体しちゃおうぜ〜!!
マ〜ジ楽しい!!
と、まあ、
こんな感じで、ついに私は、
立派な解体マニア
になってしまいました。
そして、その後、
ずっと、ずっ〜〜と幸せに暮らしました。。。とさ。。。。
お し ま い
ロサンゼルス昔話、第56話。
でわっ!
L*