エンタメはまだまだ面白くなるかもしれない -おっさんずラブ-
2018年、盛り上がっていたドラマ「おっさんずラブ」
リアルタイムで見損ねたのが悔しくて悔しくてのたうち回っていたのですが
なんと!
Amazon Prime Videoに登場!!!!
ありがとうーーーーーーー!!!!!!!
という訳で、見つけた瞬間から、即、観はじめました。3日かけてエピソード7まで一気見。
「BLってわからないんだよなぁ...」
という気持ちを吹っ飛ばす、ひたすらコメディ。
LGBTって聞くと「人権を!」「抗う!」といったデモだとか、認められないジレンマについて提唱するような重たいイメージがあるのですが、
このドラマを観て
恋愛の多様性が広がったら、こんなにも面白くなる!
というポジティブな可能性を感じました。
※書いている本人はエンタメ素人です
やってることは「恋愛」なので、本人たちがやっている事自体はこれまで見慣れた恋愛コメディと変わらない。
上司(男)の仕事ぶりにキュンとするけど、それでも恋は違うだろうともがく主人公・春田創一の姿はそのまま33歳のOLにすりかえても展開できる。
けれども「男同士だからそんなはずがない」という前提による新たな面白さが生まれていました。
これまでの恋愛コメディは、実は性別がぐちゃぐちゃでも成立するかもしれない...!!
本作の出演男性は殆どが男性を好きで、職場で堂々カミングアウト、という無茶苦茶設定。
本作のような極端な設定でなくとも、主人公の仲間の1人(男)がストレートの男性を好きになっちゃって恋煩いするとか、
もっとあっさりしたものだと街ですれ違った女性同士が手を繋いでいたとか、小さいレベルでもいい。ちょっとずつでも、混ぜていったらどんどん深みが増してくるのではないでしょうか。
もしかしたら当たり前だった筈のことに気付かせてくれるドラマでした。
社会問題としてのLGBTはもちろん存在するけれど、当人たちが恋をしている時はいつだって真剣で、外からみたら面白い。そこには性別も年齢も関係ない。
先日、私が勤めている会社にLGBTだと公表する女性が入社してきました。
入社時の自己紹介で一番言いづらいであろう部分を一番最初にさらけ出す彼女に対し、小麦アレルギーを最も言いづらいこと(ある種のマイノリティ)として持つ自分の姿を勝手に重ねて見ていました。
ストレートの社長は「彼女はLGBTであると公表してくれました。ここにいるみんななら、受け入れてくれると信じています」みたいなことを言っていたけれど、特別扱いするのも違うし、そもそも職場にがっつり恋愛を持ち込まないで欲しいしなぁ...。等もやもやしていました。
もちろん、公表していないメンバー誰かの支えには、こっそりなっているかもしれない。けれどストレートの私にとって、初めて話すきっかけをいきなりLGBTにするのは危険すぎるし、接点のないその新入社員に関する情報はそれしかない。
「うーん、このひととお話する機会ができたらどうしたらいんだろう」
と思っていましたが、今回ドラマで、めちゃめちゃ恋に悩んでいる、これまでとなんら変わらない男性陣の姿を見て、すごく落ち着きました。
そうだ、恋の悩みはみんな同じだ。
明日からは、あの人を見かけても構えずにいられるかな。
だって、恋に夢中になっているときはきっと私と同じだもの。