【ライフストーリーVol.8】ボーダーを超えてしなやかに生きる
外国ルーツの子どもたちが、社会に対してどんな感情を抱き、どんな生活を送るかは、来日した時期、経済状態、周囲の環境、本人の感受性など、さまざまな要素が影響する。それらの濃淡はあれど、異国で言葉や文化の壁を乗り越えていくのが容易でないという点では同じだ。
吉田始永(しよん)君の場合、こうした外国ルーツの子特有の課題に加えて、特殊な家庭事情が人生をより複雑なものにした。13歳のころに韓国から日本に渡り、両親と生活するようになった青年の暮らしと意識の変化を探る。
▶親戚の家を転々