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タコス・デ・ポージョとソパ・デ・パスタ

このレシピは、子どもだった頃に僕が住んでいたメキシコで毎週のように食べていたもの。土曜日のランチの定番として我が家のお手伝いさんがつくってくれていた家庭料理です。

タコス・デ・ポージョ(Tacos de Pollo)は鶏肉のタコス。これにさっぱりした味わいのサルサ・メヒカーナ(Salsa Mexicana)と生クリーム、そしてシラントロ(=パクチー。別名に香菜、コリアンダーなど。メキシコではCilantroと呼ばれる)をたくさん載せていただきます。
鶏肉を茹でた残り汁がもったいないのでトマト味のパスタスープにしたのがソパ・デ・パスタ(Sopa de Pasta)。
全体にヘルシーで、今の我が家ではちょっと豪華なディナーになっています。

この料理を僕にとって懐かしい味にしてくれる決め手は、まずコーントルティーヤ、次にハラペーニョ、そしてパクチーです。最近はこの3つが日本でも簡単に手に入るようになったので、はるかな記憶を頼りに再現してみました。

左から、トルティーヤ、ハラペーニョ、パクチー。
コーントルティーヤとハラペーニョはいずれもKALDIで購入。

材料(2人分)

A:タコス・デ・ポージョ
鶏ムネ肉 1枚(300g)
レタス 3枚
トルティーヤ 4枚
 (コーンに限る。小麦粉でできたフラワーや、硬く整形されたものは不可)
パクチー お好みで(苦手な方は省略してもいいです)
生クリーム お好みで

B:サルサ・メヒカーナ
玉ねぎ 大1/2コ
トマト 大1/2コ
ピーマン 1コ
にんにく 少々(チューブタイプならば長さ1cmほど)
ハラペーニョ(酢漬け)お好みで
レモン100%ジュース 100mlほど
酢 50mlほど

C:ソパ・デ・パスタ
ファルファッレ 10コ
トマトペースト スティックチューブ2本(大さじ2杯)
コンソメキューブ 1コ
塩・コショウ 少々
オリーブ油

手順

1(A)鶏肉の下ごしらえ
皮を取り外し、肉の厚みがあるところには数カ所つま楊枝を刺して穴を開けて火の通りをよくする。

2(A)鶏肉を茹でる
鍋にたっぷりのお湯を沸騰させ、いったん水を少し入れて温度を下げてから肉と皮を入れ、再び沸騰させる。中火にして3分たったら肉を裏返してさらに3分茹で、火を止める(この間、必要に応じてアクを取る)。そのままフタをして30分ほど冷ます(途中でフタを開けないこと)。

3(B)茹でた鶏肉を冷ましている間にサルサをつくる
玉ねぎ、ピーマン、トマトをいずれも細かいみじん切りにしてボウルなどの器に入れる。にんにくを加える。
ハラペーニョを同様にみじん切りにして加える。さらにハラペーニョの瓶の中の漬け汁を大さじ1〜2杯加える。
ヒタヒタになるまでレモンジュースと酢を入れる(全量レモンジュースでも可。けっこうな量を使うので、一部を酢で代用しています)。
全体をよく混ぜる。
これでサルサはでき上がり。ボウルごと食卓へ。

左:玉ねぎとピーマン、そしてトマトのみじん切り
中上:今回使ったハラペーニョの量
中下:みじん切りにした材料を全部入れたら、にんにくを加える。
右:レモンジュースなどでひたひたにしてよく混ぜて、でき上がり。

*辛いのが苦手な方がいる場合はハラペーニョと漬け汁の量を加減したり、ハラペーニョのみじん切りを別添にしても大丈夫です。
*玉ねぎの白、トマトの赤、そしてピーマンとハラペーニョの緑はメキシコの国旗の色を代表しているのでサルサ・メヒカーナ(メキシカンソース)と呼ばれます。3色が均等に見えるのが理想。

4(A)鶏肉をほぐす
2の鍋から肉だけを取り出す。まだ熱かったら皿などに載せて、手で触れるようになるまで冷ます。冷めたら肉の繊維に沿って細長く裂く。

長めに裂いた方が巻きやすいです。

5(C)パスタを炒める
別の鍋でオリーブオイル少々を熱したところへファルファッレを入れ、中火で両面に軽く焼き目がつくまで炒める。

6(C)パスタを茹でてスープをつくる
4の茹で汁から皮を取り出して捨て、残った茹で汁を3カップ、5の鍋に入れる。
コンソメキューブとトマトペーストを加え、軽くかきまぜながら強火で煮る。ここに4でほぐした鶏肉のうち、2〜3cmぐらいに小さく切れてしまったり細長くならずかたまりで残ってしまったりしたものを加える手もあります。また、ローレルやオレガノ、バジルなどを加えると味に深みが出ます。
煮立ったら中火にして、ファルファッレが柔らかくなるまで10分ほど煮る(ファルファッレの袋に書いてある茹で時間を参照)。
塩とコショウで味を整えて、でき上がり。

左:あらかじめファルファッレを炒めるのがこの料理の特徴です。
右:鶏の茹で汁とコンソメキューブ、トマトペーストを加えて煮る。

7(A)タコスの準備
タコス用の皿の上にレタスを手で千切ってまんべんなく敷く。
パクチーは根を取り、葉と茎を刻んで別の器に盛って食卓へ。
トルティーヤを4枚まとめて電子レンジで温める(500Wで1分ほど。手で触って冷たかったら10秒ずつ追加する。ただし熱くて触れないほどにする必要はありません。体温よりちょっと温かいぐらいで十分です)。

レタスを敷いたお皿と、温めたトルティーヤ

*買ってきたばかりのトルティーヤはカチンカチンに凍っているので、冷蔵庫に入れて4〜5時間置くと、少し柔らかくなって1枚ずつ剥がせるようになります。そおっと剥がして1食分4枚ずつラップにくるんで、使う分は冷蔵庫で自然解凍、取っておく分は冷凍庫へ。凍ったまま電子レンジで加熱する場合は1.5倍ほどの時間から試してみてください。

8(A)タコスを巻く
温めたトルティーヤを1枚手のひらに置き(僕は表裏に頓着しません)、その真ん中1列に4でほぐした鶏肉を載せて巻く。7でレタスを敷いた皿に、巻きがほぐれないように盛っていく。1人前2本ずつ。

クリックすると動画が見られます。

*巻いたタコスを、そのまま皿に載せるのではなく、いったん油で揚げるというオプションもあります。
*余った鶏肉は密封できるパックに入れて冷凍しておくと、サラダやラーメン、うどんなどの具として活用できます。

9(A)食卓で調味して召し上がれ!
タコスには、各自の好みで上から生クリームをかける。さらにサルサを載せ、お好みでパクチーを載せる(我が家ではいずれもたっぷり!)。ナイフとフォークで輪切りにし、上のパクチーから下のレタスまでを一口にどうぞ。
ソパ・デ・パスタにパクチーを入れるのもオススメ。

これで準備完了。
生クリームをかけて、サルサとパクチーをたっぷり載せて、いただきます!
この夜はメキシコ産のスパークリングワイン(白)を合わせてみました。

*食後にパクチーが余ったら、密封できるパックに入れて冷凍庫へ。
サルサが余ったら、密封できるガラスか陶器の器に入れて冷蔵庫で1〜2カ月は保存できます。意外な使い道としては、ハヤシライスに添えるのもおいしい。


このレシピをつくってみていただいたら、是非ともご感想をコメントでお残しくださいませ。

外国で過ごした日々を懐かしみながら、いまも日本の食卓で再現しているという料理、皆さんには何かありますか? 皆さんからのレシピの投稿をお待ちしています。ご意見や投稿などはglobalrootsandroutes@gmail.comまで。

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