見出し画像

文学フリマ東京35ありがとうございました日記

※前日までの日記もまだ公開できていないのに、文フリレポを書きます!書いてしまいます!


11月20日(日)

待ちに待った文学フリマ東京35の日。身辺が大変ばたばたしていて、出店をキャンセルしなければならない可能性もあったのだけれど、なんとか出店できることになったのでよかった。

7時頃起き出して、通販予約の方に発送するスマートレターの宛名等を再度確認する。それから、会場に持って行く荷物に忘れ物がないかも入念にチェック。キャリーケースに文フリグッズ一式を入れていて、半年に一回それを引っ張り出してくる。
今回で、早乙女ぐりこ個人名義での文フリ出店は8回目になるらしい。その前には早稲女同盟として5回。でもいつまで経っても当日のそわそわした気分に慣れない。

浜松町のモノレールのホームで友人まりと待ち合わせ、流通センターに向かう。まりは、今回の新刊で挿絵と表紙デザインを担当してくれた、小学校時代からの友人。今日のイベントの売り子まで引き受けてくれて、感謝しかない。
ところで、バトル・ロワイアル全盛期だった中学時代、まりと私は一緒にバトロワに影響を受けた中二病全開の同人サークルをやっていて機関誌も出していたのだった。いやー、まさか三十代になっても一緒に同人活動して、一緒にイベントに出たりしているとは思わなかったね!

無事に会場に到着し、怒涛のブース設営作業&通販発送作業&既刊『おうちにまつわるエトセトラ』ZINEと付録日記の封入作業。売り子という名目で手伝いをお願いしたのに、初参加のまりをめちゃくちゃこき使ってしまって申し訳なかった。

会場に直搬した新刊、おそるおそる箱を開けてみたら表紙も佇まいもめちゃくちゃ可愛かった。今回、まりがちょ古っ都製本工房の紙見本を頼んでくれて、それを二人で見て、パールっぽい光沢のある紙を表紙に選んだら、表紙のデザインと相まっていいかんじだった。マット加工の手触りもよくて本当に素敵な仕上がり!Wordでデータを作ったので本文中の挿絵の画質劣化が心配だったのだけれど、とりあえず大丈夫そうで一安心。

そして、無事設営完了!

毎度のことながら本が多い

この日のために買ったミニチュアごはんセットも新刊見本の横に設置した!かわいい!

新刊がでかく見える(A5サイズ)

開場直前、まりに、「ねえぐりこ、頭の後ろの見えるところに一本白髪があるよ」と言われてショックを受ける。美容師さんや周囲の人たちに、白髪あったら教えてね、といつも言ってたのに気づかれていなかったのか。それともここ数日のストレスで突然現れた白髪なのか。まりに即抜いてもらった。

白髪のせいで若干落ち込みながら開場時間を迎える。
以下、文フリの印象的だった出来事を箇条書きで。

・お隣のブースに針山さん!針山さんの〝女7人一軒家暮らし〟を描いた日記が大好きなので、いろいろなお話ができて本当に楽しかった。日記を読んで気になっていたことをご本人にあれこれ質問してしまった。

・第二展示場は開場直後から激混みですごい熱気だった。混雑するブースがあるとそこで渋滞が起きていた。

・開場前や開場直後に、事前にチェックしてくださっていた方々が何人も私のブースに来てくださってとても嬉しかった。

・ブースに来てくれた方に新刊や既刊について順番に説明していたら、ミニチュアごはんセットを指して「これは?」と聞かれたので、「これは……メルカリで買いました!!」と胸をはって答えた。自作じゃなくてごめんなさい。

・お隣のブースで針山さんの娘さん二人が接客している姿が可愛すぎて、大人の人たちがそれを見守っている姿が優しくて、とにかくとても癒された。

・新刊の表紙に目をとめて立ち止まってくれた方がいたり、「表紙かわいい」という言葉をたくさん聞けてすごく嬉しかった。「なんか食べ物が入った曼荼羅風のやつ」という私の雑すぎる注文を、素敵な表紙デザインに落とし込んでくれたまり。ありがとう!

・デビュー作『早稲女×三十歳』、手元にあった在庫が少なくて昼過ぎに完売してしまった。再販予定を聞いて下さった方々ありがとうございます。今のところ、2023年5月文フリに合わせて増刷予定です。その際には通販にも出せると思うのでよろしくお願いします。

・まりが初の売り子でどぎまぎしているので、「この会場にいるすべての人の中で、おまえが私の最古参オタ(=中学時代に書いた黒歴史小説から知っている)なんだから自信を持つんだ!!」と謎の励まし方をしてしまった。

・14時前に自ブースを離れてお買い物へ。あまり時間がなくて、そしてとても混雑していて、チェックしていたブースに半分もお邪魔できず。「35歳からの反抗期入門」を買いそびれてめちゃくちゃショック。本当に楽しみにしていたのに。私ちょうど今35歳なのに。

・わかしょ文庫さんを見つけて嬉しくなって「文庫てゃ!!文庫てゃって呼んでいいですか!」と声をかけてしまったことをとても反省しています。文庫てゃは快諾してくれて優しかった。

・数年前に毎日文化センターの詩の教室でお世話になっていた文月悠光先生に久々にお会いできた。文月先生の新刊を購入して、ペンネーム宛にサインもいただくことができた。書いてもらった詩の一節「夜がきてもほどかれないように」という言葉、すごく大切な言葉になった。

・シンガポール帰りのメイコがお土産を持って遊びに来てくれたのだけど茶髪になっていてびっくりした。

メイコがくれたきゃわわすぎるタイルマグネット

元夫の生存を確認した。会場に似たような眼鏡の男性が多数いて、ぱっと見では本当に元夫か確信が持てなかったので、もう本当に他人だなと思った。今日初対面の針山さんに「この人、私の元夫です!」と謎の紹介をした。

・素敵な差し入れをくださった方々ありがとうございました。ウィダーインゼリーと差し入れが栄養源でした。

パケでテンション爆上がりするボジョレーおかき


・「通販予約しているけれど会いたくて来ました」と言ってくださった方がいて、新刊を予約して確実に手に入れたいと思ってもらえるだけですごく嬉しいのに、わざわざブースに来てくれるなんて……と心震えた。その方は、新刊の見本を見て大事そうにそうっとなでて「読むのを楽しみにしています」と言ってくれた。
こんな風に思ってくれる方の気持ちに、私は書くことでしか返せない。もらった以上のものを返せるように、いい文章を書き続けたい。

・武塙麻衣子さんのご紹介や、岸波龍さんの日記・オブ・ザ・イヤーのツイートで私を知ってブースに来てくださった方々が何人も!武塙さん岸波さんありがとうございます。お二人の往復書簡『きっとどこかへ流れつく』が、百万部売れるか検定教科書に載りますように。

・大好きだった神保町の喫茶店が閉店したことをオルタナ旧市街さんから聞いて、本当に本当にさびしい。ずっと覚悟して、訪れる度これが最後かもしれないって思っていたってさびしいものはさびしい。

・私のブースにいらして「noteの日記で知りました」と言ってくださる方が、本当にどんどん増えている。私がnoteで日記を書き始めるきっかけになった読書会でご一緒した方と、今回の文フリで久しぶりにお会いできたのだけど、あの出会いがなかったら今の私はないと思う。感謝しかない。

・ずっと売り子をしてくれていたまりが15時頃帰って、それ以降はずっとワンオペぐりこ(売り子)だった。

・ワンオペぐりこ(売り子)、雨も降り始めて客足も前半よりは減っていたので売り子として困ることはそれほどなかったのだけれど、撤収作業が大変すぎて震えた。

・これまではメイコや早稲女同盟の友人たちがいてくれたから、これが私にとって初めての一人撤収だった。キャリーケースの中はぐちゃぐちゃで入れてきたはずのものが何一つ収まらず、本や小銭やポップや展示台のパーツがそこかしこに散乱し、ゴミと必要なものがビニール袋の中で入り混じり、自分が片付けが苦手なことを改めて思い知らされて泣きそうになった。ささーっと軽やかに撤収作業を終えて帰っていく針山さんがまぶしかった。



撤収作業をなんとか終え、重いキャリーケースを抱えてへろへろで帰宅。飲みに出かけたり酒を買いに行ったりする気力体力もなく、ただソファに座っていた。

それでも、気持ちまでどよんとしてしまうことはまったくなくて、今日の会場での様々な方とのやりとりを思い返すとほんわり優しい気持ちになった。
私のブースで本をお求めくださった方、励ましの言葉や差し入れをくださった方、通販予約をしてくださった方、私が訪れた先のブースで、お忙しい中温かく迎えてくださった方、それから回を重ねる毎に規模が大きくなってゆく中で文学フリマ東京を運営してくださる方々、本当に本当にありがとうございました。

そして、今回イラスト&デザインという形で新刊を一緒に作ってくれて、販促や当日の売り子も引き受けてくれたまり!中学時代から20年以上経ってまた、こうして一緒に物作りができていることを嬉しく思います。20年後と言わず短くとも50年後くらいまで、一緒に何かやっていきましょう!

今日買ったもの、いただいたもの。


私の既刊の通販はこちらから↓


なお、新刊『ごはん味噌汁卵焼き-早乙女ぐりこ朝食日記-』は、今後自家通販の予定がありません。書店様でお取り扱いいただき、広く読者の方に届けてゆけたらと思っております。

A5版・76ページ・定価800円(税別)

また、既刊『東京一人酒日記』シリーズもお取り扱いをお願いしております。
紙版・PDF版ともに、サンプルをお送りできます。もし、ご興味をお持ちくださる書店様がありましたら、TwitterのDMか、glicosaotome@gmail.comまでご一報ください。よろしくお願いいたします。

いいなと思ったら応援しよう!

早乙女ぐりこ
日記を読んでくださってありがとうございます。サポートは文学フリマ東京で頒布する同人誌の製作(+お酒とサウナ)に使わせていただきます。