映画鑑賞会『Barbie』
10月17日に実施した「バービー」映画鑑賞会についてです。(※映画のネタバレを含みます)
1、『Barbie』を選んだ理由
『Barbie』は原発をモチーフにした広告で炎上し、賛否両論がありましたが、個人的には非常に良い映画だと感じました。性差別の辛さなどを描くと暗くなりがちですが、この映画は非常に見やすく、全体としてポジティブなエネルギーに満ちています。最初は冒頭だけ見るつもりでしたが、気がついたら最後まで見てしまったという経験は、フェミニズム映画としては珍しい体験でした。
2,特権意識について
この映画を見て、特に考えさせられたのは「特権意識」というテーマです。
↓特権意識についての詳しい説明はこちら!
バービーたちが暮らす、バービーランドでは女性が優位であり、ケンたちはバービーの付属品のような存在です。自分たちが優位になれる可能性を見出した、ケンたちは、反乱をおこし、ケンが優位な「ケンダム」を作ろうとします。それを知ったバービーは、今までのバービーランドは完璧で何も変えたくなかった、とその変化を拒絶します。ここには、自分がマジョリティで、だった状況を変えたくないというバービーの特権意識が現れています。
ケンたちの思いにふれ、バービーたちもこれまでの行いを反省しますが、最終的には、バービーランドは女性優位のままで、ケンたちには下位の立場から這い上がってくることを期待しておわります。
この描写は、女性に対して権利を形式上与えているものの、自らの優位な立場は維持し、機会を与えることで、能力があり、経済的にも恵まれた者だけが這い上がれるようにするシステムを示しています。現在の政策の問題点を浮き彫りにしていると感じました。
3、アランという存在
映画の中で面白い存在は「アラン」だと思います。彼はケンの友達ですが、アランはケンにもバービーにも、どちらの属性にも属せず、曖昧なキャラクターとして描かれています。これはセクシュアルマイノリティの存在を象徴しているように感じました。
ケンとバービーという男女二元論になってしまいがちですが、アランの存在によって、マイノリティが社会の中でどれほど不可視化されているかを描いているおり、非常に評価できる点だと思います。
以上が、「バービー」映画鑑賞会についての感想です。
はじめての映画鑑賞会でしたが、無事成功できてよかったです!また、春新歓とかでやってみたいです😆次回はどの映画をみようか検討中です。個人的には『82年生まれ、キム・ジヨン』推しです。
読んでくださり、ありがとうございました!