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#6 4歳児と0歳児を風呂に入れながらマリーアントワネットに思いを馳せる 


私にとって、子どもが二人になってから一番しんどい作業がお風呂。

風呂嫌いな4歳児と、後追い真っ最中の0歳児。

まず4歳児をあの手この手で遊びを中断させてお風呂に誘い出し、風呂前にトイレも済ませ、服を脱がせる(剥ぎとる)。
この4歳児、多少ましになったがイヤイヤ期真っ最中の時は、本当に風呂嫌いだった。

お風呂に入れたいだけなんだけど、虐待じゃないよね…?というレベルで大泣きされる。

どうにか風呂を好きになってもらおうと、楽天でお風呂おもちゃを買いあさったり、バスボールで誘い出したり(バスボールは週3で頼っていた)、万策尽きて強行突破したり。

試行錯誤したなかで一番娘にヒットしたのは、お風呂の中でアイスを食べるという作戦。作戦名は「お風呂アイス」。なんの捻りもない。

1箱16本くらい入っているアイスを買って、お風呂の中で1本食べるというもの。お風呂の中でアイスを食べる特別感が娘に刺さったようだ。

行儀、しつけ的によくないのは100も承知。でも毎日号泣して、大暴れする娘をお風呂まで引っ張るのは精神的にかなりきつい。お風呂の中でアイスを食べるのも、お風呂上りにアイスを食べるのもお腹に入ったら同じ。
私は自分が精神的に楽になるほうを選んだ。

娘のイヤイヤ期は徐々に収まるも、お風呂アイスは辞め時が見つからず今も続いている。

そんな中で新たにジョインした0歳児。
基本的に手はかからないのだが、私と娘がお風呂に入っているのを脱衣所で待っている時間が耐え難いらしく、毎日嗚咽するレベルで号泣する。

泡で遊びたい娘をなんとか浴槽に入れ、自分も洗って、0歳児を迎えに行く。基本ワンオペなので、作業の間ずっと0歳児の嗚咽号泣を聞くのはしんどい。しんどい。


そんな時頭に浮かぶのは、フランス王妃マリーアントワネット。

うろ覚えだが漫画ベルサイユの薔薇で、フランス革命中マリーアントワネットが捕らえられ、馬車で輸送されるシーンがあった。馬車の中で群衆の罵声を浴び続けたマリーアントワネットは、馬車から降りたときにはストレスで、美しい金髪が白髪になってしまったという場面だ。確か。

死の恐怖に怯え、馬車という逃げ場のない閉鎖的な場所で一晩中罵声を浴び続けたら、相当ストレスが溜まるはずだ。

マリーアントワネット妃に比べれば、浴室の中で0歳児の号泣を聞くなんて、取るに足らない状況だろう。
今のところ私に白髪はないのだから。

マリーアントワネットに思いを馳せながら、今日も子どもたちをお風呂に入れる。



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