トゥゲッターを拡散されたフェミニストの方々へ
このまとめは多くの情報が抜け落ち悪意をもって編集されているため、私どもとしては法的措置を考えています。
この件でいくつもの言葉が私のところへ届き、この人ならと思った方にのみリプライをしました。
トゥゲッターを拡散されたフェミニストの方々へ、同じことをお伝えしたいと思い、リプライに書きました。このnoteはその引用および編集を咥えたものです。ご覧ください。
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まず「四代目左翼」ですが血統を誇示するつもりは無く、むしろ、カルト4世であるという意味で書きました。社会運動はカルト行為と非常に似通っており、それがもとで家族が貧困や、同質の別カルトにハマるなど困難に陥ることが多々あったからです。
運動の量の是非に関しては、わたしは「現実が変わらなくては意味がない」と作品の中でも伝えているため実地での活動とその量を重んじていますが、フェミニズムは一人一派、運動についてどう思われるかは、それぞれのご判断だと思います。
また、まとめから抜け落ちている前提条件として、わたしと知乃さんは(特に知乃さんは)2017年から演劇界の性暴力を根絶するために私費を投じて活動してきました。当時20歳と24歳でした。5年間のうちほどんどは無視されていましたが、今年に入り、ツイッターや5ちゃんねるでの誹謗中傷が激化しました。
それはわたしたちの活動が、演劇界で子ども若者を狙う性暴力者を根絶するとともに、演劇界では珍しい性的マイノリティと共に当事者意識を持って演劇作品をつくる活動だったからだと思います。
このまとめの発端は、一体どこなのだろうと考えていました。わたしが『トランスジェンダー問題』という本の感想をつぶやいたことでしょうか。
自明のことですが、わたしはトランスヘイトに反対しています。トランスの方と作品を創ったこともあります。でも本当はこんなこと書きたくありません。だって当時のわたしは、「トランスの方なんだ」と思いながらその人に接しなかったからです。ただの「〇〇さん」として接しました。〇〇さんはいいところも悪いところもある、普通の人です。同じ人間です。どうしてその人を属性で語らなくてはいけないのですか?どうして自分の理論の補強に、当事者の存在を引き合いに出さなくてはならない?
「トランスヘイトに反対してるに決まってるだろ。トランスジェンダーを性売買させてる斡旋業者が許せねえんだよ。なんで斡旋業者がいないと思った?女で考えたらわかることがなんでトランスジェンダーだとわからなくなる?それが差別だよ!」
と、昨日の夜つぶやきました。また以前、このようなこともつぶやきました。
わたしは会った人間のなかで、そのなかでもセクマイ・トランス・女の中で、性売買させられて苦しまなかった人間は、わたしはひとりも知らないんだよ。わたしは許せない。あらゆる差別を許さないとか言いながら、真っ向から差別する人間、トランスはつながりほしさに性売買してるとか決めつけるやつが許せない。そんなこと本に書くな。ふざけんじゃない。なにが教義だ。当事者は経済的に精神的に一日一日を生きるために性売買してんだよ。トランスやセクマイを差別してるのはどっちだよ。セックスワーカーを差別してんのはどっちだよ。人として当然感じる痛みを、感じないと決めつけていることこそ差別だろうが!
自明のことですが、わたしはトランスヘイトに反対しています。でも、だからこそ『トランスジェンダー問題』という本を手放しで受容できません。翻訳者および出版社は、もっと時間をかけて翻訳し、多角的な注釈をつけてほしかったと思っています。そのこともツイートしています。
でも、カワダさんは違うとおっしゃっています。『トランスジェンダー問題』という本の話はしていないと。
そうなると今回の始まりは、カワダさんが、わたしたちの作品のタイトルを出されたことになります。それがこちらです。
ここがスタートです。カワダさんが、わたしたちの作品タイトルを、作品を見ずにツイートし、言葉に対して真摯に接せられませんかね…と書きました。ここがスタートです。
でもお互いに乱暴な形でやりあうなかで、カワダさんはわたしたちが5年前から活動し5ちゃんねるで誹謗中傷されていることを知らなかったこと、わたしたちも、カワダさんのツイートがレイパー(重要なことなのでしっかり書きたいですが、子どもや若者をレイプする人間です)の使う構文とそっくりだったため、「またか!」と思い(実際何度も見ていない人にこの構文を使われています)激怒してしまったことがわかりました。そして動画を撮り、謝罪しました。
ここで、トゥゲッターに立ち返りたいのですが、わたしたちのツイートの後に、最初にまとめられている@feministpaoさんはずっと鍵垢で、わたしたちからは見れていません。まとめられて初めて、このような反応があったことを知りました。
でもこのまとめでは、まるで最初から@feministpaoさんがわたしたちに反応を送り、それをわたしたちが無視しているように見えますよね。
また収録されていないツイートもありますし、文字の大きさや色も変えられています。これは明確に、読み手にバイアスをかける演出です。
(ほら、もう演出に影響されているでしょう。わたしは「トゥゲッターの編集効果を見分けられない人が多いみたいです。わたしは社会良識に基づいてなにも恥ずかしいことを書いていないので、フォントの調整をやめて、ツイッターと同じ文面で編集し直してください。」とトゥゲッターをまとめた責任者でもある@y0ki1l4322497さんにお願いしましたが、ご対応いただいておりません)
また収録されていないツイートもありますし、文字の大きさや色も変えられています。これは明確に、読み手にバイアスをかける演出です。
(二回書かれたら、どうですか?否応なしに印象的になっていませんか?これが演出です。)
わたしは演出家として(ご存じないかもしれませんが賞をいただいている劇作業のほかに演出家をしています、海外に勉強しに行き、先生について習ったりもしていました)、こんなふうに人に演出をかけて扇動する人を許せません。演出家の仕事は、日常生活にかけられた洗脳を解くためにあるからです。
わたしは、自分のことを支持してほしくありません。どうか支持しないでください。なぜなら「支持すること」それこそが、日常生活に張り巡らされた演出に騙される第一歩になるからです。そうやって、上手な扇動家は演出家を名乗り、俳優を騙してきました。騙されてきた人をたくさん見てきました。
わたし自身も騙されました。左翼家な親の言うことにも騙されたし、扇動家の演劇教師にも演出家にも騙されました。騙されたわたしが二度と騙されないために必要だと思ったことが、勉強することです。それは自分自身の目で見て、聞いて、情報を調べ、時には足を使って、自分の真実を見つけ出すことです。
そうでないと自分自身が間違った選択をしたときに軌道修正ができなくなるからです。騙されること・間違うことはこれからの人生でも何度もあって、その時に自分で自分をコントロールするために、勉強があるのだと思います。
ここで、思い出話をさせてください。わたしと知乃さんは(特に知乃さんは)2017年から演劇界の性暴力を根絶するために私費を投じて活動してきました。当時20歳と24歳でした。わたしは月々の手取りは10万ちょっとでした。家賃をはらって光熱費をはらって当たり前ですがそれでほとんど消えて、
それでも性暴力を根絶したかったから、劇場を借りて、性暴力を許さないという演劇作品を創り続けました。知乃さんは、性暴力の加害者からの示談金で、なくす会という団体をつくりました。当時、20歳と24歳です。必死でした。活動を始めてからも騙されることが多々ありました。そのたびに勉強しました。
それは、二度と騙されたくなかったからです。騙されたまま、間違ったことを正しいと思い込んで人のことを騙したくなかったからです。騙してしまったことを心から悔いたからです。間違えた時に、自分自身で軌道修正する力がほしかったからです。勉強すればするだけ、それができるようになりました。
今回の件についてわたしは悲しみ怒っています。精神科・カウンセリングにも行きました。服薬しています。29歳の大人なので傷ついたと書かないだけです。ただよかったのはカワダさんへの自分の中での誤解が溶けたことです。
最後に、トゥゲッターを拡散されたフェミニストの皆さんへ。わたしは、わたしを支持してほしいとも一切思いません。どうかご自身の目で情報を選び取り、ご自身の選択をなさってください。わたしはその手助けをするのがフェミニズムだと思っています。
葭本未熾