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知り合いの詩人の絵画展があるので関内へ行く そこからやっぱり詩人の詩集出版記念朗読会で日暮里へ行く そうだこのまま京浜東北線に乗っていれば日暮里に着くじゃないかと思いつく 京浜東北に乗る 1時間はかかるなあ そう思うと眠くなり横浜あたりからしばらくウトウトする 両隣の席は人が次々と入れ替わる 金ピカのサンダルを履いたお姉さん 白Tを着た学生 席は空くとすぐまた誰かが座る もう陽が傾いている いつのまにか御徒町 意外と早い いろいろと乗り換えて少し早く着くよりこの方がいいな じっくり本読めるし 寝られる そんなことを考える そうだ今度は買ったまま一度も読んでいない本を持ってこよう 正確に言うと読もうとして挫けた本 読んで眠くなったら寝ればいい そうこうしているうちに鶯谷だ 次はもう日暮里だ 夕日に当たった風景が絵のようだ ホテルクリスタル ホテル華が陽を浴びて光る ホームから列車は出て行く どんな人が行き交うのか そんなことを想像するまもなく日暮里のアナウンス もう次には行かない ここで降りる こういうことの繰り返し そして突然終わるのが生とかか思う間もなく もうホームへ降りて もうそこは目的地へちゃんと向かう人の群れで その中に自分がいることに逆らうことはもう出来ない
改札の向こうはどっと溢れている 溢れている
もう戻れない世界だ

2022年に詩集を発行いたしました。サポートいただいた方には贈呈します