詩)始まりの火 終わりの火
始めて火を見たとき
知りうる限りのものすべては驚き 変化し
獣と人は分化された
小さな火 それは万物は囲っている太陽の種子として
裸の男と女の陰と陽
連続と不連続
火はひとつの高まる様式をもたらした
いま1360万人の五歳未満の子どもが重度の消耗症に苦しむ
身長に比べて体重が少なすぎるのだ
免疫力も低下する
火から始まった人はいまもそのころと同じだ
風にも雨にも餓えにも怯え続け
コロナと気候変動 ロシアのウクライナ侵略
さらに壊滅的な栄養不足が進行する
揺れ動く不確かさと死すべき火は
ひとつしかない階段かもしれない
逆さまの火たちが襲いかかる
自分たちだけが無キズではいられないのだ
火の匂い
熱い記憶
否定し続ける火
火が減びる前に
火の種が身籠っているうちに
人としてやるべきことを
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