
Photo by
morikoharu
詩)岩漿帯《まぐま》でぬたうつ
奇妙奇天烈な喉仏の化物の如
極太の行燈を頭上からぶら提げ探照灯を燦燦と
地球誕生の以前の如き 地獄の底 劣情の焔が岩漿帯となって ぬたうつ そのなかを
のたりのたりと
我が物顔で泳ぐ
邂逅したる亡者ども その遺骸蓄積を想起する
およそ人は
奴隷船の底部で鉄亜鈴を足枷にしながら 短く 在るものだ
のたりのたりと
黄金色の背鰭を翻し
大きな屁をぽわんと放つ
そんな悠然たる
最期を迎えてみたい
いいなと思ったら応援しよう!
