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7インチ盤専門店雑記333「The Geese & The Ghost」
プログレの世界では、ちょっと牧歌的すぎるのでしょうか?「The Geese & The Ghost」、ジェネシス関連のアルバムで意外に好きな盤ですが、世間から忘れられてしまったようなものかもしれません。この盤がというよりジェネシスの初代ギタリストとしてアンソニー・フィリップスという人物がいたということも、もう話題にすらなりません。このアルバムは、彼とマイク・ラザフォードの共作曲をシンフォニックに仕立てたもので、マイクやフィル・コリンズも参加しております。
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このアルバム、1974年頃から録音していたようですが、リリースは77年です。一度作曲技法を勉強し直して仕上げたということですが、そのせいでプログレのブームが去って、パンク/ニューウェーヴ中心の世の中になっていたという、売れなかった言い訳まで用意されております。売れなかったのは、おそらく地味過ぎただけだと思います。
でも、好き者はそんなこと全く問題ありません。スティーヴの弟くんのジョン・ハケットがフルートを吹いていたりするだけで、有り難いものなんです。アフィニティのメンバーもいたかな?似非プログレ好きを見分けるための踏み絵みたいなものですかね。牧歌的…いいではないですか牧歌的、…眠くなりますけどね。私、リュートの音色とか好きなんです。物凄い催眠効果ですよね…。
ともあれ、恐ろしく高音質録音盤です。
ここしばらく、ラジオ番組で何をかけるかとか、イベントで何をかけるかといったことばかりに考えが囚われており、自分がその時聴きたいと思うものに手が伸びなかったのですが、少しそういう気分になってきました。少しは時間的な余裕ができたということなのでしょうか。…まだまだ片づけたい課題は山積なんですけどね。…うん、穏やかな音楽を聴きながらうたた寝したい気分。