なす汁うどん VS. 肉汁うどん
いや、何も VS. なんて付けなくてもよかったかも。
A 対 B、A か B か
なす汁うどん 対 肉汁うどん!
なす汁うどんか肉汁うどんか?
どちらも武蔵野うどんで、どっちも美味いんだから。
武蔵野うどんとは、東京都北西部の多摩地域から埼玉県西部にかけて広がる武蔵野台地及びその周辺地域で、古くから食べられてきたコシの強い手打ちうどんのこと。
十数年前だったか、
「肉汁うどん食べに行こう、埼玉の名店 よ」
と三女に連れて行ってもらった。
ドドーンとちょい厚めの豚バラ薄切り肉とぶつ切り長葱と油揚げをさっと煮たつけ汁、手打ち感バリバリ武骨で噛みごたえありそうなうどん!
すすって、具をじゅわっと味わい、うどんをつけ汁につけて食べる。
お、おいしい!これは働くもののうどんだ。
それから一年後。
やはり 埼玉の別のうどん名店 に行き、名物なす汁うどんを食べる。
懐かしい味わい。
昼時、畑の茄子をとってきて、ちゃちゃっとつけ汁を作って、うどんをすするイメージ、これは農家のうどんだと思った。
これがわたしの武蔵野うどんとの出会い。
そうそう埼玉には行かないから、うちで作るようになり、うちでうどんといえばなす汁うどんと肉汁うどんというぐらいのポジションとなる。
だけどあの武蔵野うどんたらしめる手打ちうどんはこの辺りでは売ってなく、うどんを打つパッションも熟練技もないから、もっぱら冷凍讃岐うどんです。
肉汁うどん
肉汁うどん@うちがいいのは、もちろんガッツリ豚バラでもいいわけだけど、脂が気になれば脂身の少ない豚肉で作ることができるところ。
なす汁うどん
一年中出回っている茄子だけど、やはり夏から秋にかけての茄子の季節には、なす汁うどんを作りたくなる。
夏のお昼時。60年以上前、明治15年生まれの私の祖母がいつも作ってくれたなすのつけ汁は、畑でとれた茄子と干し海老がたくさん入った素朴なつけ汁で、冷凍讃岐うどんなんてもちろんなく、麺はひやむぎ。なぜかなす汁うどんとオーバーラップする私の思い出のなす汁麺だ。
なすのつけ汁というのは、おそらく日本中の家庭で作られてきた料理なのだろう。茄子と煮干しや干し海老などの乾物やその時期畑になっている野菜でさっと煮て、乾麺を合わせた料理なのだろう。
極太きんぴら
肉汁うどん、なす汁うどんに欠かせないのがこの副菜。
極太に切った牛蒡と人参を多めの油でじっくり炒めてからきんぴらにするから、やわらかで牛蒡と人参の持ち味も味わえる絶品きんぴらです。
三升漬
青なんばん、麹、醤油それぞれを一升ずつの分量で漬け込むから三升漬。
北海道、東北などの保存食だ。
作り始めて八年、材料も割合もうち好みになり、鍋、蕎麦、うどん、魚肉料理のマリネなど使い勝手のよい我が家の万能唐辛子醤油麹になる。
肉汁うどん、なす汁うどんにもこれがなくちゃ!のうちの三升漬だ。
極太きんぴらと三升漬も食卓に並べて、ああ、嬉し、うどんメンクイ昼ごはん
この日は肉汁うどんとなす汁うどん両方を作る。
なんて贅沢!
暑い季節にはざるうどん、肌寒くなれば釜揚げうどん
だからですね
なす汁うどんVS.肉汁うどん
じゃなくて
なす汁うどんも肉汁うどんも!
なんだなあ。
そんな私のメンクイ note まとめ ↯
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?