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混沌(KHAOS)を可視化する – 双極性障害のリアル

混沌——この言葉が、これほどまでに自分の内面を正確に表現していると感じたことはありませんでした。
私は双極性障害を抱えながら生きていて、その中で感じる感情や思考の激しい波を、どうにかして表現したいと思いました。そして生まれたのが、このアートです。

この作品には、僕の頭の中にある「カオス」をそのままぶつけました。黒い背景は、時折訪れる虚無感や絶望。そこに絡み合う白い線は、暴走する思考や止めどなく湧き上がるアイデア、あるいは不安や焦燥感。ところどころに走る赤い線は、抑えきれない衝動や感情の爆発を象徴しています。そして、真ん中にある「KHAOS」という文字。まるで自分の心をそのまま切り取ったかのように、バラバラで、でも確かにそこに存在しているように。

双極性障害は、ただの気分の浮き沈みではありません。躁状態のときは、すべてが手に取るように明確で、無限のエネルギーが湧いてくる。でも、その後には必ずと言っていいほど、暗く深い谷のような鬱の波が押し寄せる。この繰り返しに、どれだけ苦しめられてきたかわかりません。
今もまだまだその渦中ですが。

「どうして普通に生きられないのか?」
「なぜこんなにも自分が不安定なのか?」

何度も自問自答し、答えが見つからないまま、ただこのカオスの中で生きてきました。
でも、最近思うのは——この混沌こそが、僕自身なのかもしれない、ということ。
争う事なく受け入れる事が大事だと気付きつつあります。

だからこそ、今回このアートを作りました。
これは「苦しみの記録」ではなく、「自分の内面を肯定するための表現」です。

双極性障害は、目に見えない病気です。
周りの人には理解されにくく、「ただの気分屋」「自分をコントロールできないだけ」と誤解されることも少なくありません。でも、僕たちの心の中には、確かに「カオス」が存在していて、それはコントロールしようとしても簡単にはいかない。

もし、この記事を読んでくれているあなたが、同じように心の中のカオスに苦しんでいるのなら——僕は伝えたい。
あなたの混沌は、あなた自身の一部であって、それを否定する必要はない。
僕もまだ「答え」を見つけられていないけれど、このアートを通じて、自分のカオスと向き合うことができた。

アートは、言葉にできないものを可視化する力を持っている。
だからこそ、僕はこれからもこの混沌を表現し続ける。
そして、もしこの作品があなたの心に何かを響かせたのなら、それだけで意味があると感じる。

最後に、もしあなたも「自分のカオス」を表現する何かを持っているなら、それを形にしてみてほしい。
音楽でも、文章でも、絵でも、何でもいい。
表現することで、きっと少しだけ楽になれるかもしれないから。

——混沌の中に、僕たちは生きている。
でも、その中にこそ、自分らしさがあるのかもしれない。

【あなたのカオスは何ですか?】

コメントやDMで、あなたの感じていることをシェアしてくれたら嬉しいです。
一緒にこのカオスの中で、生きていきましょう。

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