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悩みの扱い方、リーダーの心が軽くなる悩み方

悩みを抱えると、その悩みをどう扱うか、どう対処していくか、ということでも悩みます。このことを考えると、「悩み」というものは、「悩みそのもの」と「悩みの対処」に分けられるのかもしれません。

ということは、適切な「悩みの対処」がわかると、悩みを軽くすることができそうです。

そこで今回は、悩みの対処について一緒に考えていきましょう。


緊急性を確認

悩みを抱えたとき、真っ先に考えたいのが、
・そのことで仕事や生活に支障が出ていないか
・生命の危険にさらされていないか、
ということです。

悩みは大小ありますが、辛さや負担の感じ方は人それぞれです。人との比較ではありません。ある人にとってはそんなに影響がないことでも、ある人にとっては、生命の危険を感じ、辛くて負担が大きすぎて仕事ができない、日常生活に支障をきたしている、ということがあります。
その場合は、影響を受けている人にとってのその状態が、真実であり対処すべき悩みです。

まずは、生命の危険にさらされないようにすることや、仕事や生活に支障を回避するための、具体的な方法を考えていきましょう。

例えば、リストラで大勢の人に解雇を言い渡さなければならず、毎回心が張り裂けそうになる。もう半年もこの状況が続いていて、これが原因で不眠になり心が沈んで家族にも迷惑をかけている、このままだと鬱病になりそうだという場合、

まずは、その気持ちを吐き出せる場所を確保する、家族にサポートしてもらう、不眠が続くようであれば医療機関を受診する、今のきつい状況を上司に相談することはできないか、など、生命の危険、生活の支障を回避できる方法を探します。

責任感が強く自分を責めやすい場合、どんなにつらい状況でも「どうやったら自信を持って仕事を続けていくことができるか」などと、自分を変えたいということを考えてしまう場合があります。

しかし、現実問題として今はそのことに対処している場合ではありません。自信をつけたいなど自分を変えたいところがあるなら、回避した後でじっくり考えていきましょう。

まずは、助けてくれる人はいるか、相談できる人はいるか、協力してくれる人はいるか、危険を回避できる方法を試すことができるか、仕事の困難や生活の支障を避けられるようにすることはできるか、これを第一に考えます。危険と支障を具体的に解決することに集中してくださいね。


悩みの種類

緊急的な対応が必要な悩みかどうかを判断することが大切、ということがわかったところで、次は、いくつかの悩みの種類とその対応案を考えてみましょう。悩みが大きな塊として見えている場合、悩みの種類と対応策の一案を知っておくと、塊を崩して冷静に考えられる一助となります。

生きづらさ

わたしたちは、悩みの原因が今の自分の性質に関係していると思うとき、そんな自分を変えたい、変わりたいと思うことがあります。そのことが生きづらさとなって現れてくる場合が多いです。生きづらさの原因となるものとして、自信のなさ、劣等感、自己嫌悪、自己肯定感が低い、完璧主義などがあります。

生きづらさと言える性質に対しては、自分を正しく評価する現実検討能力を高めること、自分のどんな気持ちも受け入れる自己受容力を高めること、自分の能力を磨いて能力に対する自信をつけることで、揺るぎのない自信が身について、だんだんと解消されていきます。


心の持ち方、物事の捉え方

わたしたちは、自分の中の信念が自分を苦しめている場合があります。「べき思考」「ビリーフ」「認知の歪み」と言われるようなものです。

例えば、リーダーは失敗をしてはならない、家庭より仕事優先なのは当たり前だ、今朝エレベーターであったメンバーが挨拶しなかったのは失礼すぎる、ぼーっとしているなんて人生の無駄だ、人に嫌われるべきではない、などです。

これは、柔軟な思考に変えたり、信念を緩めたりできるといいですよね。
リーダーだって人間なんだから失敗もある、家庭を大事にする価値観もある、考え事していたらエレベータであっても気が付かないこともある、ぼーっとしたいときだってある、人に嫌われない方がいいけど全員から好かれることもむり。

こんなふうに自分の中のつぶやきを、柔軟なものに書き換えてやることができると、信念や思い込みによって自分を苦しめられることからだんだんと解放されていきます。


人生の行き詰まり感

今までは人生うまくいっていたのに経験したことのない壁が立ちはだかった、などの悩みに出会うことがあります。大きな問題もなくやってきたという場合、特にそのように感じることが起こるかもしれません。

この時期に来たら、自分が今まで避けてきたことや直面しないようにしてきたこと、疎かにしてきたことを、取り込んで統合する時期に来ているかもしれません。これまでのやり方では通用しなくなっている可能性があるからです。

例えば、一人では解決できないほどの大きな問題が立ちはだかった場合、今までは人の力を借りることを避けてきたかもしれませんが、人にお願いして助けてもらうことが必要になるかもしれません。

また、仕事に追われて家族との時間を犠牲にしてきた場合、家族が抱えていた問題が大きくなり緊急に対応を迫られることがあるかもしれません。これには、家族と過ごす時間を増やし、家族の意見や感情を理解することが必要かもしれません。

言うのは簡単なんですが、今まで避けてきたこと、疎かにしていたことを振り返って、そのことに直面するのはとてもきついことです(わたしはかなりショックでした)。ですから今は、まあそんなこともあるのかな、くらいに心に留めておいていただければと思います。


自分のキャリア、生き方

自分の人生をどう作っていくかは、誰もが常に抱えている問いであり、悩みでもあります。しかし、ある時期には勇気を出して挑戦したくなったり、変化を起こしたくなったり、または意図しない状況で選択を迫られることがあります。

挑戦すべきか、現状を維持すべきか、変化を望むか、現状に満足するか、家庭に問題が起こった場合に仕事とどう向き合うかなど、様々な迷いが生じることも悩みの一つです。

これらの選択は最終的に自分で決めるしかありませんが、迷っている過程で人に話を聞いてもらうことはとても大きな助けになります。その際、どちらか一方を推すような相手ではなく、どちらもそれぞれに悩みどころがある、とういような中立な立場で話を聞いてもらえると、どちらの選択肢も価値があると思え自分らしい決断につながります。


まとめ;

悩みにはいろんな切り口がありますし、さまざまなタイプのものがあります。今回あげたもの以外にもたくさんの悩みがあると思います。

今回は種類とその対処をさらっと書きましたが、特に悩みの対処には時間がかかることが多いです。そう簡単にはいかないから悩みになっているということもあります。

さらに、悩みに対処していく過程では、自分に対する気づきが多く、ショックを受けたり落ち込んだり焦りを感じたりすることもあると思います。話を聞いてくれる人や協力してくれそうな人をみつけて、セイフティネットを確保して取り組めるといいですね。

「悩み」に対するアプローチが少しでも参考になると幸いです。まずは、生命に危険がないか、生活に支障をきたしていないか、仕事に影響が出ていないかをしっかり振り返ってみてください。これが一番大切です。


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