リーダーが知っておきたい相手の理解に役立つヒント、心の傷が自動再生されるとは?
わたしたちは、人との関係性の中で心に傷を負っています。その傷は、癒されて修復される場合と、修復されず心に傷がついたままのこともあります。
その傷が癒されないままの場合、過去の傷を思い出すような出来事があると、
ある人にとってはなんでもない言葉でも、傷ついている人にとっては、
「大切に扱われていない」「わかってもらえてない」「ばかにされている」などの感情がわいてきます。
悲しみや怒り、そして何とも言えない不快感を引き起こします。
これは、過去に傷ついたときの気持ちが自動的に再生されるためです。
人によって傷つきはさまざま
心の傷は人それぞれなので、どの場面でどんな感情が再生されるかは人によって異なります。
例えば、
子供の頃に親や先生から褒められることが少なかった人は、大人になっても小さな批判やアドバイスに心を痛めやすくなります。
また、幼い頃に周りの人からあまり注目されなかった人は、大人になっても自分の意見が無視されると悲しくなったり腹を立てたりしやすいです。
感情を表現することが許されなかった人は、他人の感情的な表現を見て怖くなったり不安になることがあります。
子供の頃にいじめられたり、嫌な思いをした人は、大人になっても似た状況に遭遇すると、その時のことを思い出し、恐れたり怒りを感じたりします。
このように、日常の出来事であっても、人によっては何でもないことでも、ある人にとっては大変なストレスになっていることがあります。
リーダーは、同じ出来事であっても、人によっていろいろな思いをすることがあるということを認識しておけるといいですね。
チームメンバー一人ひとりが異なる背景を持ち、それぞれの経験が彼らの反応や行動に影響を与えることを知っておくと、より相手に共感的に接することができるようになります。