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マジックアワーから写真と人生を学んだ話

一眼レフを買ったばかりのひよっこだが、
いい写真を撮りたいという
少しばかりのプライドから、

「感覚的にしか写真を撮ってないけど大丈夫かな」

と思い、勉強のために、
私みたいな写真を始めて間もない人に向けて
書かれた本を読んだ。

本の終盤には、
技術的なことが書かれているが、
タイトルにある通り、
“へただけどいい写真”
を撮るために必要な考え方について、
ほとんどのページが費やされている、
と言ってもよい。

この本の中で、1番印象に残ったのは、
「光を読む技術 マジックアワー」
の箇所だった。

光の画だから写真は光が重要。
だから簡単です。
太陽が綺麗なときに撮ればいいんです。
まずは太陽光が綺麗なときに撮りましょう。

だけどどんな光が綺麗なんだって話です。
ここはやっぱり写真以外から学びましょう。
三谷幸喜さんが監督、佐藤浩一さん主演の映画
「ザ•マジックアワー」を観ましょう。
綺麗な光について語ります。
よく晴れた日は夕日が綺麗です。
夕日が完全に沈んでも空はまだ明るいです。
真っ暗になるまで20分くらいあります。
薄暮なんていったりもしますが、撮影業界ではこの時間のことをマジックタイムエンジェルタイムといったりします。
この時間に撮影をしたらマジックのように綺麗に撮れるからです。

うまくてだめな写真とヘタだけどいい写真

読んだ瞬間、影響されやすい私は、
早く、マジックアワーを撮りたい!
とうずうずした気持ちになった。
同時に、
「ザ•マジックアワー」も観たい!
という、なんとも欲張りな気持ちに駆られた。


そして昨日、夫の予定に便乗して出かけた際、
偶然ではあるが、一眼レフも持ち歩いていたため、
マジックアワーを撮ることができた。

明石海峡大橋越しのマジックアワー
夕日が沈む瞬間も綺麗だった。
沢山の人がカメラを向けていた。
ただ、この日は風が強く、寒さとの戦いだった。

本当に、本当に、マジックがかかったみたいに
綺麗な瞬間だった。

夏のマジックアワーが特に綺麗に感じるな、
と思っていたが、それは、
夏の空気は湿気を含んでいて、
光が拡散しやすいため、太陽が沈む瞬間や
その前後に色鮮やかで柔らかい光が広がる、
などの理由があるらしい。

夏にも必ず撮りに行かねば!!

と心に誓った。


そして欲張りな私は、帰ってからすぐに
「ザ•マジックアワー」を観た。

暗黒界の顔役・天塩幸之助(西田敏行)の愛人・高千穂マリ(深津絵里)に手を出してしまった手下の備後登(妻夫木聡)は、命の代償に伝説の殺し屋“デラ富樫”を探し出すハメに。期限の5日が迫ってもデラを見つけ出せない備後は無名の三流役者・村田大樹(佐藤浩市)を雇い、殺し屋に仕立てあげるという苦肉の策を思いつくが……。

暗黒界のボスの愛人に手を出した男が、命を助けてもらう代償に伝説の殺し屋を探し出すコメディー・ドラマ。『THE 有頂天ホテル』の三谷幸喜が脚本と監督を務め、映画監督のふりをして無名の俳優を幻の殺し屋に仕立て上げようとする、しがないギャングの苦肉の策を描く。撮影と思い込み殺し屋に成り切る俳優に佐藤浩市、その俳優をだます小ずるい若者に妻夫木聡。うそと思い込みが巻き起こす感動と爆笑が交互に訪れる、巧みな脚本が光る。

シネマトゥデイ

三谷幸喜ワールド全開、
豪華キャスト盛りだくさん、
殺し屋になり切る映画の世界と
本物の殺し屋の世界が
行ったり来たりして、
どこまでが現実かフィクションか
わからなくなり、ハラハラした。
それでいてユーモアたっぷりで、
最初から最後まで、どこまでもコメディだった。

殺し屋のコメディ映画という
インパクト大の世界観で、
どちらかというと
夜のシーン(光の少ないシーン)が
強調されているように感じ、
マジックアワーいつ出てくるの?
と思っていたら、
終盤の、物語のターニングポイントで出てきた。

実際のマジックアワーは一瞬で過ぎていくが、
映画のマジックアワーの時間も体感では、
全体から見たら、ほんの一瞬のように感じた。
(実際、2時間以上あるうちの5分くらいのシーンだった。)

一瞬だから、
より印象に残ったと同時に、儚く感じた。

そろそろだね。
I日のうちの最高の時間。
それを逃すとあっという間に夜になる。
マジックアワーを逃した時のI番の方法を知っていますか。
簡単なことです。
明日を待つんだよ。
マジックアワーは必ずやってくる。
この世に太陽がある限り。

ザ•マジックアワーのセリフより

マジックアワーを背景に語られるこの言葉。

マジックアワー🟰人生でもっとも光輝く瞬間

と、私は解釈した。

チャンスを逃したとしても、
失敗したとしても、
めげずに明日も頑張り続ければ、
またチャンスが必ず来る、
失敗はいつか成功につながる。


そんな強いメッセージを感じた。

そして、映像もとても綺麗だった。

写真も、綺麗な光があるから輝くのだ。

物語と光がリンクしており、
その気づきは、本を読んだからこそ気づけた。


写真は、写真以外から学ぶことが多い。

まさか映画が写真の勉強になるなんて、
マジックアワーから人生を学ぶなんて、
そのきっかけが本からだなんて、

だから学ぶことをやめられない。

スルメみたいに、噛めば噛むほど、
うまさが増すように、
学べば学ぶほど、
世界を見る解像度が、みるみるうちに
あがっていくのだから。

写真意外も、例えば今私が勉強している
「書くこと」もまた、
同様だと思う。

色んなものを見て、
色んな本を読んで、
色んな人と繋がって、
色んなところに出かけて
吸収したものを、
書いたり、写真を撮ったりしながら、
自分の心地よいペースで表現していきたい。


↑一眼レフについて、ひよっ子の視点でかいています。よければお読みください。

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