2024年に上田映劇さんで鑑賞した映画を“映劇はんこ”で振り返る記事
2023年の12月の半ばのことですが、長野県上田市にある映画館、上田映劇さんにはじめて伺いました
その模様はこの記事からご覧頂けます
上田映劇さんと近隣の姉妹館のトラゥム・ライゼさんでは映画を鑑賞する際に、劇場の物販コーナーで購入できる映劇手帳を持参すると、鑑賞映画の名場面を再現した映劇はんこというスタンプを押してもらえます
そのデザインがどれも素晴らしくて、上田映劇さんとトラゥム・ライゼさんでかかる映画が魅力的なのも合わせて、映画が観たい! はんこも欲しい! と来訪が止まらなくなってしまうのです
と言う訳で、この記事はこれまで集めた映劇はんこ、およそ1年分のご紹介をするものです
簡単に映画の感想文も付けてありますし、映画によっては別枠で感想記事が書けてるものもあるので合わせて見て頂ければ嬉しいです…が、何はともあれ、映劇はんこの匠の技をご堪能ください!
福田村事件
深刻で、陰惨で、でもこの国の歴史として知っておくべきことを知れる映画でした
でも映画としてちょっと可笑しかったりツッコミを入れたいところも無いではない作品で、ただ面白い邦画として鑑賞も出来そうで、だから広く観られて欲しいなんて思います
はんこ絵は作中の夫婦がギスギスした雰囲気で食事をしている場面です
理想郷
『福田村事件』と同じ日に鑑賞をしたのですが、他者に対して加害に及んでしまう人間の心理を描いているという点で、通じる作品だと感じました
はんこ絵は、主人公にあたる夫婦が近隣の住人に畑を荒らされた(かも知れない)と鬱々としてる場面です
ロスト・キング~500年越しの運命
『福田村事件』と『理想郷』と同じ日に鑑賞をしたのですが、とても晴れやかな気持ちで観終えることの出来る、ハッピーエンドの映画でした
歴史オタクの女性が主人公というのも熱かったです
はんこ絵は、主人公が推しのリチャードⅢ世の文献を読み漁ってる場面です
なお、通常は一般の鑑賞料金は1900円なのですが、実家の母が同行してくれていたために、高齢者(とそのつきそい)料金の1200円で鑑賞ができました
VORTEX ヴォルテックス
病身の夫と認知症の妻の夫婦が、それぞれに亡くなるその瞬間までを、容赦ない視点で見せつけてくる映画です
誰かと観に行ってたら帰りの空気がとんでもないものになったと思う
けど、誰かとこの映画について話したくてたまらなくもなる、そんな話でした
はんこ絵は、物語冒頭での、唯一と言っていい、穏やかに幸せに夫婦が語り合って食事をしているシーンです
パトリシア・ハイスミスに恋して
作家パトリシア・ハイスミスの生涯を追う、ドキュメンタリー映画
関係者の方にハイスミス氏の元交際相手がかなりたくさん出てくるのでドキドキしてしまいました
あと飼ってる猫さんも可愛いかったです
はんこ絵はこの映画のポスターを再現したもので、パトリシア・ハイスミス氏の眼差しと不適な笑みが完璧に描かれていて大好きです
キャロル
女性同士の恋愛を題材にした作品ですが、何はなくともキャロル役のケイト・ブランシェットさんが美しすぎる映画でした
哀しみが秘められた幕切れのように感じる作品でしたが、『パトリシア・ハイスミスに恋して』の中では、作者さんご本人がハッピーエンドのつもりで書いた、と述べていて、どこが? と首を傾げてしまうという珍事もありました
はんこ絵は、2人が出会うクリスマス前のデパートのワンシーンです 今の時季にまた観たくなります
オアシス
韓国の映画の名作です
胸糞悪いところと、ほっこりするところのギャップに苦しくなる、観返したいようなもう観たくないような、感情の整理がつかない作品でした
はんこ絵はポスターにもなっている一見謎な絵面なのですが、作品を通して観ると、かけがえのない、あまりにも美しい場面です ここで時が止まって欲しいほどに
なお、上田映劇さんでは1900円で一般入場したチケット半券を持参すると、1100円で鑑賞ができるシステムがあります
そのため1900円の半券は、映劇手帳に貼られていません
ペルリンプスと秘密の森
短編のアニメ映画でした
音楽は良かったけど、やや動物の造形が好みでないのと含まれてるテーマが分かりにくかった、鑑賞者に求めるものが多い映画だったように思います
考察はしがいがありました
はんこ絵の絵柄で見る方が好みですね
ムーミンパパの思い出
アニメになっているムーミンの作品を観るのは初めてなのですが、何年も前に日本で製作されていたムーミンアニメと吹き替えの声優さんが同じだったそうで、それはいにしえのファン歓喜ですなあ…とオタクの端くれとして嬉しくなる作品でした
はんこ絵でムーミンとムーミンパパの独特なデザインとバランスを再現されていて、こちらも嬉しくなります
ビー・ガン・ショートストーリー
約15分の短編映画でした そのため特別価格の500円で鑑賞ができました
映画の内容についてはかなり気に入らないところのある作品でしたが、同行してくれた友人と文句の内容が一致したので満足度は高かったです
はんこ絵は電車に乗る少女の一場面ですが、暗い車内に流れる景色に遠景の建物まで再現されてて凄すぎます
ファースト・カウ
2024年の映画のベストランキングを作るとしたら、確実に入る作品です
ごくささやかで、小さくて、慎ましい人たちの物語で
この映画に対しては思い入れが強すぎるので、逆に人に知られて欲しくないと思ってしまう程の作品です
はんこ絵は、牛と仲よくなってる場面です
レオノールの脳内ヒプナゴジア
わりと荒唐無稽で、勢いと天真爛漫さで出来ている、大好きな映画です
こちらもベストランキング入り確実ですね
B級なアクション映画の監督だったレオノールおばあちゃんが、自分の映画作品の世界にトリップしちゃってさあどうする!? という話です
「おすすめのボンクラ映画ある?」って聞かれたら(誰に)確実にこの作品を推薦しますね
はんこ絵は、レオノールおばあちゃんがマフィアにカチコミをかけようと、そのへんのトンカチを手にした場面です
シャクラ
いわゆる中国の武侠ものとされる作品で、あまり馴染みのないジャンルなのですが、『レオノールの脳内ヒプナゴジア』と同じ日に観て、いわゆるコテコテのB級アクション映画を現代的に強く上位互換して作るとこうなる、という脈絡を感じました
王国(あるいはその家について)
つまらないわけではないけど、長すぎる
挑戦的ゆえに、寄り添いづらい映画でした
(おそらく)友人への執着と、ごく小さな最小単位のコミュニティの幸福と破局のことを描いた作品でしたが、他にやりようがあったのでは…と首を傾げたくなりました
はんこ絵はポスター画像です 空間の白さと空虚な雰囲気が素敵です
aftersun/アフター・サン
バカンスに出かけているお父さんと娘が保養地で過ごす夏のひとときの映画ですが、日焼けを意味するタイトルは、時が経つにつれて薄くなって無くなったように見えるけど実は皮膚の奥底に刻み込まれている、消えない跡はずっとある、でもそれは端からは分からない
観てからずいぶん経ってから、そんな話だったように思えてきました
オスカー・ピーターソン
ジャズピアノプレイヤーのオスカー・ピーターソン氏の生涯を追うドキュメンタリー映画
演奏がともかくお洒落で魅惑的でした
枯れ葉
アキ・カウリスマキ監督作品は初見でしたが、形容しにくいけどすごくいいし好き、ってなる作品でした
続けて鑑賞した訳ではないですが、『オスカー・ピーターソン』と感想記事をまとめてみたら良い感じのまとまりが生じたので、上田映劇さんのラインナップの匠さを感じました
ディス・マジック・モーメント
日本全国のミニシアターを巡るドキュメンタリー映画で、まさに上田映劇さんが出演している作品でした
自分が座ってる座席と鏡合わせになったように、スクリーンに上田映劇さんのシアター座席が映るのは格別な体験でした
各地の個性溢れる映画館の魅力もたっぷりのドキュメンタリーです
はんこ絵は、上田映劇さんの外観です 精密さが素晴らしいですね!
自販機、車、電線、看板、そっくりそのままで、晴れの日の多い上田市の空も感じるはんこ絵です
悪は存在しない
感想を書くのに大変難航した作品で、今思い返してもあの書き方で良かったんやろか…と悩むし解釈にも悩む作品です
長野県の寒村を舞台にした作品なので、長野県だからこそ観ねばとも思ったし、悩むことも良いものですが
銀鏡
宮崎県の銀鏡で行われる御祭の模様を、最低限のテロップとナレーションで見せてくれるドキュメンタリー映画です
特定の地域で独自の発展をした土着の信仰と祭祀の模様をじっくり拝見できるのって、わくわくしますね
これまでドキュメンタリー映画というものに馴染みが無かったのですが、今年は上田映劇さんで、色々と観ることができて良かったです
はんこ絵は、雄壮な神楽の一場面です
Here
ベルギーを舞台とした、とても静かな映画でした
植物学者の女性と工員の男性が森の中を歩く、その場面の美しさと控えめな音楽で格別な体験ができたし、しとしとと雨降る森の香りまで感じるような、不思議な作品でもありました ここだけの話、眠気にもやられました
ゴースト・トロピック
『Here』と同じ監督さんの作品で、静かな雰囲気は似通っているものの、方向性はかなり違う
終電に乗ったまま寝過ごしてしまった女性が、帰宅のために夜の都市を歩き続ける一晩の話です
寝過ごしてしまった女性のお顔、そのままのはんこ絵です ほんとにお疲れ様です
リトル・エッラ
この映画嫌いだ! となってしまった、ある意味思い出深い映画です
主人公の女の子エッラが、自分と仲良くしてる叔父に恋人ができて自分を構ってくれなくなったので、恋人に色々と嫌がらせをする話なのですが、嫌がらせの内容が悪質なのと飼育動物を粗末に扱う場面があったのでエッラが大嫌いになってしまって、その心証を覆せないままに観終わってしまいました
叔父さんの恋人は男性なのですが、同性愛および婚姻について特別視されたり言及があったりする内容でないのはとても良かったです スウェーデンの映画だったからでしょうか
霧の淵
奈良県の山中にある過疎の進んだ村の旅館を切り盛りする母と内心が推し量れない娘が、廃墟になったかつての家屋などを歩く話
内心の推し量れないところ、の配分が多い話で、追い詰められた心や閉塞感が、霧の深い川沿いの村の中に飲み込まれるように描かれた映画でした
母親の女将さんが水川あさみさんで、大変お美しかったです
母娘の佇む姿の、はんこ絵でした
エドワード・サイード
アメリカ在住のパレスチナ系思想家、エドワード・サイード氏のドキュメンタリー映画です
イスラエルとパレスチナの問題については、自分は一般に報道されていることしか分かってないので、敷居の高い映画でしたが、ごくフラットな視点で一般の市民も難民キャンプで暮らす人の声にも耳を傾けている作品でしたし、2005年のパレスチナの思想家のドキュメンタリーを2024年の今に上演してくれることにも強い意義を感じました
ここまでで、はじめて購入した映劇手帳がスタンプでいっぱいになったので、新しい手帳を購入しました
右側の、明るい黄色に銀の箔押しの仕様で、上田映劇さんの特別会員になると貰えるものです
10000円の年会費で映画鑑賞料金が1000円になり、鑑賞の度に近隣の駐車場のチケットが貰えたりする、大変お得なプランです!
アニマル ぼくたちと動物たちのこと
地球の温暖化問題や、絶滅危惧種の動物の保護、廃プラスチックの海洋汚染や、経済活動を優先するあまりの家畜動物への劣悪な飼育方など、世にある様々な問題を取材する、2人の若き環境家のドキュメンタリー映画です
若い子が環境問題に真剣に取り組んでて凄い、と思いつつ、自分の子どもでもおかしくない世代の子達だったので、身近にこういう子が居たら困ってしまうのは隠せないな、なんて考えてしまった作品です
“人新世”と呼ばれるSF小説のアンソロジーにも通じるテーマだったので、読書とリンクして面白かったところはありました
シュームの冒険
約20分ほどの短編アニメ映画
産まれたばかりの鳥の雛のきょうだいが離ればなれになってしまったけど、頑張って再会を果たすまでの話
お話としては癖のない優しいものでしたが、さりげなく温暖化によるサイクロンの被害の増大とか、河川のプラスチックごみの堆積とか、そうした環境問題も描写されていて、上演映画のリンクの匠さを感じました
ミツバチのささやき
前2作の映画と共に、上田映劇さんの子どもを対象にした鑑賞プランのうえだこどもシネマクラブで観た作品です
この映画の作中に、まさに小さな子が映画に釘付けになって観入る場面があるので、こうした企画にふさわしい作品と感じました
ビクトル・エリセ監督の作品を観るのもはじめてで、それが上田映劇さんであったことも嬉しくなります
この映画を上田映劇さんで観た子供たちは、いつか大人になった時にどんな思いで回想するのだろう
エル・スール
ビクトル・エリセ監督作品の特集上演2作目で鑑賞しました
『ミツバチのささやき』もそうだったのですが、画面に映るものすべてが美しく、どの場面を切り取っても絵面が素晴らしい 稀有なもので作り上げられた物語でした
父親と娘の話でもあり、この映画以前に鑑賞した『アフターサン』に通じる物語でもありました
はんこ絵は、水脈を探すダウンジングをする父親と寄り添う娘の場面です
瞳を閉じて
ビクトル・エリセ監督の上演企画3作目で、日本では2024年に公開された新作でもありました
『ミツバチのささやき』『エル・スール』、そしてこの『瞳を閉じて』
この3作を続けて映画館で鑑賞できる喜びが、素晴らしい作品でした
一方、感想をまとめたくても凄く難しくて成せてない作品でもあります
幻の光
2024年1月1日に発生した能登半島地震の、輪島支援特別上映として リバイバル公開された作品です
今は観ることが叶わなくなってしまった風景の映画ですが、ここに描かれていた能登半島の美しさと強さは今も変わらずかの地にあるし、生きていくことと再生の物語であったことが、復興支援上演として素晴らしい作品でした
映画THE3名様Ωこれってフツーに事件じゃね!?
ファミレスでダラダラとだべって過ごす、男子3名さまの、雑談だったり暇潰しだったりする模様を、わりと淡々と描く、漫画を原作にした映画ですが、話の内容がほんとにちっちゃくて、何ならスマホの画面でチマチマ観た方が良さそうな内容で、それが逆に映画になっていることのおもろさに感じ入った作品です
ちゃわんやのはなし―四百年の旅人―
焼物の工法が確立していなかった日本に、高度な陶磁器の技術がもたらされたのは、豊臣秀吉による朝鮮出兵の際の技術者の徴発によるものであった、という初耳の歴史から始まる、現在の薩摩焼と呼ばれる陶磁器の工法を確立させた陶工沈壽官家のドキュメンタリーです
第十五代目沈壽官氏とその父との愛憎の物語と、十五代にも渡って継承されてきた美しい陶磁の技術と、沈壽官家の人々が日本の地で受けてきた言われ無き差別の歴史が、凄まじくて、濃厚で、
でも映画の終わりに登場した、素朴なお茶碗を撫でる十五代氏の言葉はあくまで優しい
そんな、ちゃわんやさんのお話でした
Shirley シャーリィ
1940年代アメリカの流行作家、シャーリィ・ジャクスンを題材にした映画ですが、登場する男性キャラが揃いも揃ってクズばかりでした
女性の社会的な立場やハラスメント防止へのモラルが低すぎる時代って本当に嫌だな…と、鑑賞して消耗してしまう作品です
シャーリィ・ジャクスンを演じる女優さんが、本人に似すぎててそこは凄いと思いますし、はんこ絵にもなっております
アニエスV.によるジェーンB
ジェーン・バーキン追悼記念上演で観た作品ですが、ジェーン・バーキン氏についてよく知らなくても、楽しく鑑賞できるところがたっぷりでした
なんせ、バーキン氏の魅力と特異なキャラクターが興味深いし、相方にあたる監督との会話もスリリングでした
しかし、ついていけない気持ちにもなった映画で…
カンフーマスター!
それがこのカンフーマスター! です
同時上演されていた作品で、そして続けて鑑賞できて良かったですが、扱っている題材が首を傾げる内容で困りました
感想記事も書きましたが、わりとツッコミを入れてばかりになってしまった フランスわかんねえ
落下の解剖学
不可解な状況で亡くなった夫は、自殺なのか他殺なのか事故なのか? との謎がまずあり、妻による殺人説を検察側が持ち上げたために、長い長い裁判に挑まなければならなくなった妻と、盲目の目撃者の息子の関係の移り変わりがスリリングな作品です
ボリュームのある上演時間でありながら、ほぼ裁判と現場の検証に費やされていて、延々と議論、時々ただの口喧嘩になってる場面もあり、こう言っては難ですが馬鹿馬鹿しくて面白い、
裁判の行方と真相を、エンタメ的に期待してしまう作品です
でもそういう話じゃないんだよ、事件の真なる真実なんて誰にも分からないんだよ、名探偵なんか居ないんだよ…
そう、突きつけてくる、アンチ裁判ものでありミステリでありました すごく好きです
しかし、夫婦の息子が飼い犬に対して行ったことはまったくよろしくない、受け入れられないものでした
裁判を通じて“真相”を探るために、飼い犬が死んでしまう可能性があったとしても、それを行った覚悟だけは評価できる、かもしれません しかし飼い主失格です
これから先、一生をかけて、犬くんを愛して幸せにして、天寿を全うさせてあげてほしい
パスト ライブス/再会
鑑賞された方の感想記事を読んでいて観てみた作品ですが、何とピンとこない話でした
幼いころに互いに想い合っていて、でも結ばれることはなく離ればなれになった男女が、アメリカの地で再会するものの、女性の方はすでに公的なパートナーがいる、という状況なのですが、メインの男女の心模様が共感も応援もする気になれない、興味深くなくて弱ったなあ…と悩んでしまいました
むしろ女性の公的なパートナー、夫が複雑な感情を持って幼馴染み2人を見つめている眼差しが気になってたまらないし、彼の視点でのこの物語を観てみたくなりました
なお、この夫役の人は『ファースト・カウ』での主演をされていた方だったので、自分の本年度のベスト俳優さんは彼ですね
ドキュメンタリーオブベイビーわるきゅーれ
映画が3本製作され、連続ドラマも先日無事に完結した、ベイビーわるきゅーれシリーズの撮影ドキュメンタリー映画です
3作目の『ナイスデイズ』の撮影風景が主な内容ですが、主演おふたりへのインタビューがたくさんあって手厚くて、作中のふたりの絆とはまた違う、ちょっとシャイで礼儀正しい距離感での互いへの深い友愛と信頼が溢れたコメントがたまりませんでした
はんこ絵は、アクションシーンの演技をスマホ画像でチェックしているところ 池松壮亮さんが似てます
ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ
ゆるい空気感で、まだちゃんと社会に出ているとは言えない雰囲気の女の子ふたりがルームシェア暮らしをしていて、あと殺し屋稼業もやってる話、の映画3作目
シリーズをご覧になっていない方からすると、殺し屋!? と眉をひそめられそうなのですが、アクションの部分がめちゃくちゃ凄くて、かっこよくて、ふたりが仲良しで、カラッとしたムードに笑えるしときめく作品です 血みどろだけど
至福のレストラン 三つ星トロワグロ
上田映劇さんの気になるドキュメンタリー映画シリーズの大本命でした
4時間たっぷりの上演時間に関わらず、集中して、一流レストランの凄みを堪能しました
はんこ絵は、シェフたちが並んだポスター写真です
グレース
広大な凍てついた国をぼろぼろのキャンピングカーで旅をし、移動映画館を営んで暮らす父と娘の話
放浪の映画技師の親子、と聞くととても素敵な話かと思わされますが、この親子にとって映画は日銭を稼ぐ手段でしかなく、おそらく映画に思い入れも何もなさそう
町から町へ移動し、定まった住まいもなく、キャンピングカー内で親子は雑魚寝をしていて、違法コピーDVDを焼いて、それを売り捌いて生活している
この記事内で取り上げている他の映画の『アフター・サン』と『エル・スール』にも通じる印象を受けました
箱男
致し方ないことなのですが、時折訪れる、この映画嫌いだな! の作品でした
作中の女性の取り扱いが、嫌だし気持ち悪くて、腹立たしくて困りました
安部公房の同じ題名の作品が原作らしいのですが、あいにくとまだ読んでいません
読めたらまた、感想が変わるのだろうか
はんこ絵は大変素敵ですね、箱男のダンボールと目出し窓の鋭角な表現が好きです
親密さ
4時間にも及ぶ、演劇の稽古と舞台の本公演が盛り込まれた映画です
自分がひそかに、いつも考えていたことを作中人物が語ってくれた事がすごく、思い入れを感じている映画です
運命屋
シンガーのミッキー・カーチス氏が、人の寿命と運命を管理するあの世の公務員のような存在と語らい、死期の迫る己の運命を選択する話
ミッキー・カーチス氏を存じ上げなかったのですが、演技はあくまでナチュラルで、歌唱は大変素晴らしい
氏のファンの方に向けたミュージックビデオだと思って観るとちょうどいいし、真面目に観るには設定のガバガバさがめちゃくちゃ気になる話でした
はんこ絵の歌うミッキー・カーチス氏はとてもかっこいい
ポライト・ソサエティ
イギリスのハイスクールに通うインド系移民の中流家庭の女の子が、スタントウーマンになる夢を叶えようと修行に明け暮れていたら、共に夢を追おうと誓っていたはずの姉が上流階級の家へ嫁ぐことになってしまい、イヤイヤ期になってしまう話
ポスターの印象から、こういう話かな? と予想した展開から二転三転する話で、そしてアクションも見ごたえがあったので、脚本はシンプルな方が良かったのでは? と悩ましい映画でした
粗暴なまま成長したジャイ子みたいな女子が主人公女子をしばき倒すシーンや、悪役が脱毛エステティシャンを使って拷問をかけてくるトンチキなシーンなどは大好きです
エストニアの聖なるカンフーマスター
『運命屋』と『ポライト・ソサエティ』と同じ日に鑑賞したのですが、この作品は音楽もカンフーも盛り込まれてる話であったために上演作品の脈絡を感じて鑑賞ができました
しかし単品で評価するとなると、わりと困った映画ということにならざるを得ない、そんな作品です
はんこ絵は、メタルの音楽を大音響で流しながらカンフーをやる場面です
まとめ
というわけで、約1年分の映劇はんこと共に鑑賞した映画を簡単にご説明しようと思ったのですが、思いの外長い記事になってしまいました
ここまで読んで頂いた方、お疲れ様です
最後にこちらは、上田映劇さんの上演作品のご紹介や催し物の案内を支配人さんへのインタビューなどで教えて頂けるYouTubeチャンネルさんです
そしてこちらは、上田映劇館内で撮影されたミュージックビデオです
来年も上田映劇さんとトラゥム・ライゼさんに出かけたいですが、はんこのご紹介は半期ごとにした方が良いな、と思いました
計47作品で赤穂浪士と同じ数だったので、討ち入りの日(12月14日)に上げれば良かった 書くのが遅いです
それはそうと年内にもう一度、上田映劇さんに出かけたいものです