優しいジャイアンの作り方
みなさんも『ドラえもん』という漫画、アニメはご存知だろう。
そして、このドラえもんにはガキ大将である、剛田武ことジャイアンが登場する。
このジャイアン、一言で言うなら理不尽な暴力男である。
もちろん優しい一面もあるのだが、基本的には主人公であるのび太をいじめていることが多い。
しかし、のび太のコミュニケーション方法によっては、ジャイアンを優しい男に変える事ができるのだ。
今回はジャイアンを優しい男に変えるために、のび太が使える作戦を提案したいと思う。
みなさんも日常生活におけるコミュニケーションの参考にして頂ければ幸いだ。
先手必勝!ラベリング法
考えて見てほしい。
我々はジャイアンが暴力的な男だと決めつけてはいないだろうか。
この様に、「この人はこういう人」と決めつけると、その相手はそのイメージに沿って行動してしまう。
この様な人間の特性をラベリング理論と呼ぶ。
つまり、ジャイアンが暴力的な男になった要因はのび太やスネ夫のせいかもしれないのだ。
ここまでの話が理解出来れば後は簡単だ。
逆に望ましいイメージを相手に貼り付けてしまえば良いのだ。
のび太が、ジャイアンにこれ以上殴られたくないと考えるならば、この様にジャイアンに告げればいい。
「ジャイアンはとっても優しくて親切だよね。」
これを言われたジャイアンの気持ちになってみてほしい。
友人からこの様に言われて暴力を振るう事が出来るだろうか。
少なくとも、ジャイアンは自分の事を優しいと感じてくれているのび太のイメージを壊したくはないだろう。
その為、ジャイアンはのび太のイメージ通りの男に変わっていく。
ジャイアンが前より優しくなったと感じたならば、のび太はこの様に追い討ちをかければ良い。
「やっぱりジャイアンは優しいや」
ジャイアンに暗示をかける!
目次のタイトルを見て胡散臭いと感じた方は正しい。
催眠術や暗示という言葉は、実際の実績よりも胡散臭さが一人歩きしているからだ。
しかし、思い出してほしいのだ。
あなたも何故かわからないが、懐かしい歌を口ずさんだり、全然会話と関係のない単語を言い間違えたことがあるだろう。
これは何かしらの外部からの影響を受けたあなたの行動なのだ。
つまりは、相手が無意識に行動する様に、意図的に刺激を与えることも出来るわけだ。
その一つが暗示であり、今回は言葉で刺激を与える方法だ。
方法は至って簡単。
相手に伝える言葉の前に「なぜ?」を付け加えるだけだ。
例えば、今回はジャイアンを優しい男に変えるのが目的だ。
この場合、ジャイアンが「自分は優しい人間だ」という考えを持つ様に働きかける。
しかし、だからと言って「ジャイアン!自分が優しいと思い込んで!」と言おうものなら、のび太はゲンコツを受けることになる。
あくまで、相手に気づかれず、暗に示すからこそ暗示なのである。
では、どうすれば良いか。
もう一度説明する。
相手に伝える言葉の前に「なぜ?」を付け加える、それだけだ。
例えば、以下の様な感じだ。
「なぜジャイアンは優しいの?」
言葉で話すと「なぜ?」は不自然に感じる方もいるかもしれない。
その場合、以下の様に言い換えることもできる。
「どうしてジャイアンは優しいの?」
この様に言葉をかける事で、ジャイアンは自分が優しいという暗示にかかる。
なぜ、この様に言われるとジャイアンを暗示にかけることが出来るのだろうか。
それは、ジャイアンが優しい事が前提のコミュニケーションだからである。
なぜ優しいのか?と問われたら、自分が優しい理由をジャイアンは考える。
つまり、ジャイアンが優しいことは確定事項であり、その理由を問う言葉がけだからである。
この様に言葉をかける事で「ジャイアンは優しい」というメッセージはすんなりジャイアンの心に届けられる。
そうなれば、ジャイアンはもう暴力的な男ではいられないのである。
もう一つ日常で使いやすい暗示文をお伝えしよう。
「ジャイアンは自分が優しいことに気がついてる?」
これも先ほどと同じ様に、ジャイアンが優しい事が前提になっている。
この様な暗示をのび太が使いこなせれば、ドラえもんの道具なんてなくても充分ジャイアンを更生させることが出来るのだ。
コミュニケーションという名の秘密道具
ドラえもんは今まで、夢の様な秘密道具でのび太の手助けをしてきた。
しかし、のび太には秘密道具にも劣らない強力な武器を持っている。
それはコミュニケーションである。
コミュニケーションを少し工夫するだけで、今まで悩んでいた問題が解決することは少なくない。
秘密道具も良いが、自分の持てる最大限の力でジャイアンの優しさを引き出すのも悪くはないだろう。
それができた時、のび太は本当の意味でのジャイアンの心の友になるのだろう。
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