悩まない考え方をカウンセラーが徹底解説!
カウンセラーとして、様々な患者さんの相談を受けていると、
多くの人に見られる考え方の癖があることに気が付きます。
もちろん、全ての人がそうではありませんが、その考え方の癖を知ることが出来れば、生活の中で悩む可能性を減らすことが出来るかもしれません。
今回は、悩まない為の物事の考え方を解説します。
①事実を把握する
「私はいつも失敗するのです」
「私はみんなに嫌われているのです」
この様な相談を受けた時、私は「あなたはそう感じているのですね」と返します。
というのも、その発言が事実なのか、そうではないのか、そこが非常に重要だからです。
例えば、実際はみんなに好かれているのに、「私はみんなに嫌われている」と考えるのは、合理的ではありません。
しかし、本人はそう思い込んでいるからこそ悩むのです。
もし、あなたにも当てはまるようなことがあるなら(あるいは、今後その様な状態になったら)、一度、冷静に事実を確認してみましょう。
「自分はみんなに嫌われていると思っているが、果たしてそれは真実なのだろうか」と。
事実を確認し、実際に嫌われていることが判明してからでも、悩むのは遅くありません。
自分が抱えている悩みは正当な物なのかどうなのか、それを考える習慣を意識してみましょう。
②例外を探す
「いつも私は上手くいきません」
この様に述べる方も多いですが、果たして本当にいつも失敗しているのでしょうか。
物事に例外はつきものです。
問題に関しても同じことが言えます。
私は、ある家族の相談を受けました。
中学校1年生の息子さんをお持ちの両親でした。
彼らの主張は、「息子が最近親に口答えをします。いつもその様な態度なので、
こちらもイライラしてしまいます」
ある程度両親の話を聴かせて頂いた後、私はこう切り出しました。
「最近、息子さんがお二人と楽しく話をしたのはいつですか」
両親は、「日曜日の夜」と答えました。
この事例から分かるのは、「いつも」というのはあてにならないということです。
大抵の場合、わずかにでも「いつも」とは違うパターンになった時があるものなのです。
私が得意とする「短期療法」という心理療法の流派では、これを「例外探し」と言います。
「いつも上手くいっていない」と述べる人にも、「上手く行っている時」が必ずあります。
そこを探すのです。
そうすると、既にそれは「いつも」ではなくなり、「たまたま上手く行っていない時期」という捉え方に変貌します。
悩みを抱えた時は、「例外」を探してみると、可能性が見えてくるかもしれません。
食べ残しを作る
大きな牛一匹分のお肉を一度に平らげる人はいません。
しかし、切り分けて、何日かに分けると、全ての肉を仕留めることが出来るでしょう。
100㎏のお米を運ぶ様命じられても、それを一度に果たせないことは誰の目にも明らかです。
しかし、10㎏ずつ運びだすなら、それは現実的で可能な目標に生まれ変わります。
人は問題に直面した時、あまりのその大きさに打ちのめされます。
そんな時は、食べ残す様にしてみましょう。
つまり、一気にその問題を消化する必要はないということです。
ある時、「引っ越しの準備に追われていて心理的な負担を感じている。自分一人では解決出来そうにありません」と悩みを打ち明けた患者さんがいました。
これから行うべき手続きや準備を目の当たりにして、すっかり自信を喪失してしまったのです。
私が出来ることはたった一つでした。
「まずは物件を探しましょう。次に引っ越し屋さんを探すのです」
つまり、一つ解決したら、その次に手を付けるよう助言したのみです。
たったそれだけでも、患者さんは「なんとかなりそう」と希望を見出すことが出来ました。
問題は小さく切り分けます。
そして、少し食べたら、「残りは後日」と食べ残しておきましょう。
気が向いたら、また食べれば良いだけです。
悩みを大きく考えすぎていないか、それを今一度確認してみてください。
まとめ
今回は、悩まない考え方を解説しました。
どんな迷路にも出口はあるものです。
しかし、一旦冷静になる瞬間がなければ、パニックを起こすでしょう。
問題を抱えた場合には、一度立ち止まって、今回提示した方法を試してみてください。
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