アメリ 周りの人々(1) 小説家のHipolito イポリトさん
映画「アメリ」が好きです。ふとしたきっかけで観て、なんか気になってDVDを買って繰り返し観てしまう映画。
主演のオードレィ トトゥがもちろんいいんだけど、何度か観ていると、これってアメリだけじゃなくて周りの人についてのオムニバス映画だよなあと思います。
たとえば、売れない小説家。 アメリが働くカフェの常連なんだけど、他に仕事してないの?食えてるの? ご家族は? 疑問が色々浮かびますが、なんかパリで過ごしてると居ますよね、こんなひと。
モンマルトルの丘のサクレクール寺院。
アメリがニノにアルバムを返す騒動の舞台。
モンマルトルの丘の西側にあるアベス駅周辺に Cafe des 2 Moulins や アメリのアパート+コリニョンさんの八百屋があって、東側にはパリ東駅と北駅、その向こうにサンマルタン運河があります。
このモンマルトルの丘のてっぺんにサクレクール寺院があって、映画に出てくる坂道は南側にあたります。モンマルトルはおわん型の丘なので北側も坂道が多くあります。そのうちのひとつ、たぶんいちばん有名なコタン小路。
コタン小路はユトリロが繰り返し描いたモンマルトルを代表する景色ですね。下の写真の狭い坂道を昇るとサクレクール寺院の北側に出ます。
こちらは狭い坂道を降りてきた街路になります。
アメリでは最後の方で売れない小説家が坂道を降りてきて、右手の壁にかいてある自分の小説の一節を眺めて、それから何事もなかったようにスイスイと歩いて、歩道と道の境の鎖をヒョイと飛び越える場面がココです。
壁を眺めて、ヒョイと鎖を飛び越える、それからまたスイスイと日常どおりに歩いてく。さりげない日常なんだけど、舞台がこの景色だからそれだけでも絵になるんだよなあ。パリの日常だなあ、と思わせる一場面です。
実は、このコタン小路はモンマルトルでユトリロのコタン小路行ってみたいなあと、とある日にラマルクの駅から順に坂を探して歩いたけど行きつけなくて、2回目のリベンジでやっと見つけました。
けっこう遠くて、表の通りから入り込んでるから判りにくいです。
売れない小説家はこの上あたりに住んでるのかなあ。普段はカフェのマダムにボツになった原稿を捧げますとか(そんなんイランし)、目つきの悪いプチプチビニールの男に 売れない小説家は黙ってろ と言われてモゾモゾしちゃったりだけど、プチプチ男がいけない行動したときには、毅然と 理性を持て と注意して取っ組み合いになりかけたりとイザというときは男気があります。 けど、普段はどんな人、どんな生活してるんだろうと思ってると、最後のほうでここの鎖をヒョイと飛び越えて、それからまたスイスイと歩いてく。で、身だしなみや歩きはサマになってる。あなたってどんな人なん?判らんけど、なんかいいなあ。
そんな主役じゃない人まで気になる映画 アメリです。