医療と科学　理学療法士として働く理由

今日は現代科学や医療に対する私個人の見解、私が理学療法士として医療に関わる理由についてお話ししようと思います。

皆さんは科学に対してどんなイメージをお持ちでしょうか？
最近は、AIや遺伝子治療などさまざまな分野での技術の発展が目覚ましいですね！

科学は、統計学と密接に結び付いており「思考経済」という「最小の思考の出費で事実をできるだけ完全に記述する」という原理に基づいて発展してきました。統計学も全体を記述するために全てを調べていてはキリがないので、一部のサンプルを取り出し、それを数学的処理を行った上で全体に還元するという方法を取っていますね。いわゆる「還元主義」というものです。実際に私のいる医療業界は最も発展した分野の一つであると思います。

ただし、問題点があると考えます。
それは、上にも記述したように一部を抜き取り全体に当てはめるという手法を取っていますから、その科学的記述により世に存在する全てを調べ尽くして記述しているわけではないので、科学のみでは、この世の現象は語れないことです。同時に科学には、見えないものがたくさんあるという事です。つまり、科学はけっこうテキトーなものだと私は捉えています。

ガイア理論でいう「人間という疫病」、御用学者の言う「人間は地球蔓延るがん細胞」というように、人間は科学や文明の発展と共に自然の摂理から逆らってきました。

最近は寒くなってきましたが、周囲の自然はどうでしょうか？紅葉が残っているところもあれば、枯れ葉が散って幹と枝だけの木があったり、動物だと毛が生え替わったり冬眠に向けてたくさん食べてブクブク太っていたりと…。人間以外は自然の摂理に従ってありのまま生きています。それに対して、人間はどうでしょうか？もう10℃をきるというのに自身の身体の発熱機能を使わず暖房器具に頼りCO2の排出をガンガンしたりと…。それが良いとか悪いとかそういう訳ではなくただ自然の摂理から逆らっていると言うだけです。
この内容が私が謳っている機能不全の原点ともなっています。

しかし、生物界はダーウィンの「自然選択説」にもあるように環境に適応したものが今生き残っています。人間はその生存競争を勝ち残って来たのです。その要因の一つとして、脳の進化が大きく影響を与えていると思います。生物はまず最初に呼吸など生命に関わるシステムを管理するいわゆる爬虫類脳が発達しました。その次は情動や記憶などに関わる扁桃体などの哺乳類脳。最後に人間自身が生きい行く上で理性や思考を司る大脳皮質を発達させました。

進化や成長は何かの窮地に達した際にそれに打ち勝つ事で起こる事はご存知の方も多いかと思います。精神や筋肉、ドラゴンボールのサイヤ人がそんな感じですね笑。2層目までの脳だと何かの窮地に達した際は闘争-逃走反応(fight-or-flight reaction)が起こり、状況に対して自分が優勢であれば闘い、劣勢であれば逃げます。しかし、人間は違います。よく「運命から逃げるな」とか言いますよね。それは3層目の脳の発達により知恵を振り絞り対処する術を見い出してきた事で今の私たちの思考力や生活が成り立っています。とても素晴らしい事ですね！

たしかに、科学や医療は宇宙や地球規模で見たら自然の摂理に逆らった反逆行為です。でも、それで人間が生き残ってきたのは確かです。その権利を行使出来るのも人間のみ選択する事が可能な事です。私は、外科の手術、救急医療、急性期のリハビリは現代の科学・医療の発展の恩恵を受ける最大の見せ所だと思っています。その本来あるべき科学・医療・リハビリの姿を実現するために私は今、理学療法士として働いています。

この事を踏まえて医療業界での活動も含めて何か伝えていければと思います。科学は既存の答えは教えてくれますが、生き方や幸せとは何か、命の価値などは教えてくれません。科学は、生きる上で活用する一つの手段でしかありません。最近、何かの本で出てきた言葉で「人類はどんな宗教よりも科学教という宗教に囚われている」とありました。まさにその通りだと思います。皆さんも科学の根本を考え直しより良い選択のきっかけになればと思います。

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