【ニュース感想文】「テレグラム」創業者を逮捕 犯罪黙認の疑いか―フランス報道
こんばんは!
やることが終わらなくて小説の執筆が進まない男、小栗義樹です!
さぁ本日は、ニュース感想文を書かせて頂きます!
僕が読んだニュース・気になるニュースを題材に感想文を書いていく試みです。感想文を通してニュースに興味を持ってもらえれたら嬉しいなと思っています。
というわけで、本日の題材はコチラ!
「テレグラム」創業者を逮捕 犯罪黙認の疑いか―フランス報道
です。
テレグラムは、ロシアで開発された完全暗号メッセージツールの事です。簡単に言うとLINEみたいなものなのですが、P2Pの技術を駆使してメッセージを完全に暗号化することができ、発信者と受信者の間でしかメッセージを読み解くことが出来ない秘匿性の高い暗号メッセージツールとなっています。
要するに、会話・画像・動画などのやり取りが第三者にバレない仕組みになっているということです。これくらいの認識で問題ないと思います。
そんな秘匿性の高いテレグラムというメッセージツールを開発した会社の社長がパリのルブルジェ空港で逮捕されたというのが今回のニュースです。
第三者に情報が漏れない秘匿性の高い仕組みは、当然犯罪に使われやすくなります。現にテレグラムは、児童ポルノや麻薬密売など、犯罪のやり取りとして多く利用されています。日本だと、闇バイトの連絡手段として使用されているということで一時期話題になりました。
今回の逮捕は、テレグラムが犯罪の温床になっているとの理由が大きいみたいです。テレグラムの創業者は逮捕の可能性があるということを認識していたため、滅多にヨーロッパには近づかないようにしていたみたいなのですが、今回は運が悪かったのか、油断していたのか、とにかくいきなり逮捕されてしまったみたいです。
さて、この逮捕までの流れを読んでいると僕はある事件を思い出します。
Winny事件です。
最近映画化されたりもしたので、ご存じの方も多いと思います。WinnyというP2Pの技術を使用した秘匿性の高い情報交換ソフトを開発し、これが犯罪の温床になっていると検察から睨まれて、開発者の金子勇さんが逮捕された事件です。
実はWinny事件は、報道が過熱している最中にくだされた判決は有罪だったのですが、その後しっかりと無罪を勝ち取っています。場所を作っただけの人間がその場所で犯した犯罪の全責任を負う必要性の有無についてもある程度の議論がなされており、一度その結果を裁判で証明されているわけです。
今回のテレグラムの創業者を弁護する弁護団側は、ほぼ確実にWinny事件で弁護を担当した弁護団とコンタクトを取ると思います。
今回のテレグラム創業者逮捕事件を追いかける上で参考になるので、興味があれば色々と調べてみるのもありかなと思います。
テレグラム事件の一連の流れを読み、Winny事件と比較してみると、人類はあんまり進歩していないように感じます。テクノロジーは不可逆です。進化したら止まりません。そこはもう変えようがないのだから、とっとと諦めて、人間側が変化していった方が早いと思うわけです。制度もマインドも、進化を受け入れる方針に切り替えて、上手に付き合う方向へ進んでいった方がストレスが無いように思います。
あと、こうした犯罪はテクノロジーの発達と関係のない時代からずっと無くなっていないわけです。となると、テクノロジーが犯罪の温床になっている・テクノロジーが犯罪を加速させているというのは考えが浅いと思います。犯罪はずっと前から様々な手段を駆使して行われ続けているのです。
犯罪を少なくすることが目標なのであれば、その手段になりうる開発者を捕まえるよりも、そういったものを制作している組織に知識のある公共の人間を配置した方がいい。税金がそんな風に使われるのなら文句を言う人も少ないと思うのです。
僕は、オンラインパトロールみたいな言葉が公共のものにならない理由がずっと謎だと思っています。オンラインは取り締まるのが難しいとはいっても、そういう機関があるということが認識され、実際にオンライン上で不信だなと思う動きを取っている人間をマークしていることが世に知れれば、それだけで犯罪を未然に防ぐことが出来る可能性もあるわけです。
なんでもかんでもオフライン上で解決しようとして、その原因を人間(開発者や責任者)のせいにしているうちは、こうした犯罪が生まれやすい手段の中に折衷案的なものをもたらすことはほぼ不可能でしょう。要するに、責任がどこにあるのか分からない状態を放置している事の方が問題だと思うのです。
テレグラム創業者が逮捕され、今後どうなるのかは分かりません。でも、いい加減変化に向かって声を上げ、動き出すそぶりを見せた方がいい。オンライン社会が始まってから、オンラインに対する秩序の保ち方が古すぎるなと常々僕は思っています。
というわけで、本日はこの辺で失礼いたします。
ここまで読んで下さりありがとうございました!
また明日の記事でお会いしましょう!