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Viibarに入社して8年、紆余曲折あってVideoTouchのCTOになりました
こんにちわ、こんばんわ、おはようございます、おっすgaoohです。
今回VideoTouch株式会社の取締役CTOを就任しましたので、これからの展望や、ここに至る思いなんかを書いていこうと思います。
この記事をよんでVideoTouchに興味をもってもらえたらうれしいですし、飾り気のない等身大の気持ちを書いているので、あぁそういうキャリアパスや人生の選択もあるんだと参考にしてもらえたらもっとうれしいです。
自己紹介
紹介がおくれました、gaooh ( 浅見 ) と申します。
経歴的にはVideoTouchの前身であるViibarには2014年に入社し、その前はドリコム、ライブドア、フリークアウトなどわりとテッキーな会社をソフトウェアエンジニアとして渡り歩いてきました。
Viibarに転職するまではちょっと面接でてみたり、ちょっとリーダーぽいことしたことはりますが、まともにマネジメントみたいなことはしたことはなく、入社時の最終面接でも「プロダクト開発はフロントもバックエンドも、インフラもなんでもやります。でもマネジメントだけはしたくないです!」と言い放ったのは覚えています。
当時はやってもいないのに、向いていないとおもっていたし、単純にプロダクト開発が好きでそれに集中したいという思いが強かったからいった一言です。
8年後、そんな生意気なことをいってた人がCTOになっちゃいました。
VideoTouchの魅力
まず自分の話をする前にVideoTouchの魅力についてまとめます。VideoTouch株式会社はVideoTouchというプロダクトを提供するための会社です。
VideoTouchは主に、SaaS企業をはじめとしてユーザーと継続的な関係のある企業のカスタマーサクセスやサポート部門向けのSaaSです。お客様の中には自分たちが日頃使っているサービスも多いです。
それらのサービスを裏側で支え、自分たちが日頃使っているサービスのカスタマーサクセスが改善され、より本質的なカスタマーサクセスに注力できることにより、自分たちが日頃使っているサービスが改善されていく、そういう正のループを作り出せるサービスってすごくないですか!!
めっちゃ楽しくないですか!!
私が感じている一番の魅力はそこです。技術的にめちゃくちゃ流行の言語やフレームワークを使っているわけではないです。堅実に一番開発スピードがでて少人数で安定して開発できるRailsの上に小さくReactをのせてるので、わりと普通です。
普通のものを普通に作るをモットーに開発しています。
現状の課題と展望
徐々に利用していただける企業様が増えてきました。当初は仮説検証含みな機能開発だったため、あまり複雑にせず価値提供をすばやく行ってきました。最近、その中でいくつがほころびが出始めています。
動画の編集処理や配信などは開発当初からそもそもスケールを考えておかねばならないので、最初からPaaSに全力でのる形で作っていますが、ビジネス要件的に変化しやすい部分はスケールよりも小回りがきく形で構成しています。ここはもっと疎結合にしてサーバレスの構成にしたほうがいいところがちらほら見えてきていたり、認証周りも提供ユーザ側とSSOするなどをしはじめて今までの構造だと無理がでてきたりしています。
それらのアプリケーションとしての基盤をサービス規模に応じて徐々に整えながら、他のサービスと差別化できる機能をみがきこんでいくフェーズに突入しています。
ただ強くPMFするにはまだ必要な機能は足りていませんし、今ある機能の改善点もたくさんあります。特に一番の目的であるカスタマーサクセスの手間を減らすという意味ではまだまだやれることはたくさんあります。提供している企業側からも「こういう課題がある」であるとか、「こういうのがあったら便利」というアイデアもたくさんいただけますし、今後動画によるカスタマーサクセスが当たり前の時代になっていくなかで必要不可欠になるためのツールとして見えているものがたくさんあります。
嬉しいことにすでに多くの企業に導入いただいていて、導入先の責任者をスクラムに招いてレビューしてもらいながら開発を進められているのも心強いですし、正しいものを正しく作る体制は整っています。
とはいえ、スタートアップは常にリソースが足りません。
なので、技術的には中長期を見据えてどこに何を投資していくのかはもちろんのこと、どこを技術的に今は作り込まないのか?という判断を大事にしています。
個人的にはこれを「システムの余白」と呼んでいます。私はこの余白をどうあけておくか、そしてどのタイミングでうめていくかを注力して考えています。
余白を生むことでできた余力を本当に価値のあるところにいかに投資していくか?そこを重要視しています。
とはいえそろそろ余白が多すぎてまずいな。。というのも本音なのでそこを一緒に補填しながら、サービスを強く成長していけるエンジニアは絶賛募集中です。
ちょっとでも興味もっていただけたらカジュアルに話しましょう!
仕事の話以外もOKです!
ソフトウェアと組織
作るべきプロダクトは見えています。技術的にもある程度、道筋はみえています。
これから一番重要なのはそれらをつくる組織であるとおもっています。
私は人生の半分近くソフトウェアエンジニアとして仕事をしてきましたが、組織の形がソフトウェアに反映されていくところを何度もみてきました。
いわゆるコンウェイの法則ではありますが、ソフトウェアでサービスを作る際にそれらを作るチームや組織がどういうフォーメンションか、それらがどういう思想で動いているのか?は非常に大事な要素だとおもっています。
私自身がよいプロダクトを作るべき為にやれることをどんどんやっていった結果、いきついた結論が、「よいプロダクトをつくるためにはよい組織をつくらねばならない」というところでした。
この結論がそもそもマネジメントなどしたくないといっていた人の気持ちを変えたこととなります。
ではよい組織とは何か。
いろいろ定義があるとおもいますが、私が考えてVideoTouchで追い求めたい組織としてはプロダクトを中心に職種関係なくコミットできる組織です。
営業のヒエラルキーが高かったり、逆にエンジニアだけがヒエラルキーが高い組織にいたことはありますが、どちらも違うと思いました。前者はともかく後者のエンジニアのヒエラルキーが高い会社はエンジニアとしては居心地はよいですし、作るものによってはそういう組織が適している場面もあるかもしれません。ただし、VideoTouchのように他の組織を裏側から支えるプロダクトを作り上げるには、営業ももちろんそうですが、CS、バックオフィスもふくめて全員が同じ目線で意見をかわせるチームでなければ勝てないともおもっています。
以下のようなこともその思想にそってやっています。
この施策だけではなく、やり続けなければならないことはたくさんあります。もちろんチーム一丸となってというのは簡単ですし、実際組織を作っていくと職種ごとに縦割りにした方が正直楽なときもありますし、そういう引力に負けそうなときもありますが、そこだけは曲げずにいきたいと思っています。
取締役CTO担った理由
とはいえ「取締役」になるのは今までとは違う、階段を上ることになります。
ちなみに一番最初に現VideoTouch CEO の上坂から「そういう選択肢があったとしてgaoohさん的には考える余地はあるのか?」と聞かれたときは一度「ないですね」と断っています。
理由としては自分にはできないと勝手に自分で自分の限界値をきめていたというのと、実家が自営業だったので、経営者の大変さは幼いときに知っていたので両親の姿がよぎったというのが大きいです。(自営業といっても街の小さな自動車整備工場なので、比べるのはちょっと違ったのですが)
また組織を作るだけであれば取締役にならなくても執行役員や開発部部長的な形でも問題ないともおもっていました。ただ今回その上でもう一歩踏み込んだのは一つ大きな理由があります。
ちょっと話はかわりますが、私はロールモデルというのもおこがましいですが、憧れのエンジニアが3人います。
一人目はクレディセゾン 取締役専務執行役員CTO/CIOである小野さん、
二人目はLaunchableの川口さん、
三人目はLayerXの松本さん。
3人ともいわずもがなエンジニアとしての超一流のスペシャリストであり、経営者としても一流の側面をもっています。よいソフトウェアをつくっていくためによい組織を作っていく必要性に辿り着いた私としては彼らのようにソフトウェアを作るように組織をつくれるようになりたいと思うようになりました。
最終的に会社のいろんなタイミングと、この記事を読んだタイミング、そして一度「ない」と断ったのに再度オファーをしてくれた上坂が、オファーの際にこの記事を引用してことすべてが奇跡的に繋がり、「あぁこれはやるっきゃない」とおもったのでした。
最後に
私は毎年、入社した月に「Viibarに入社してx年たちました」という投稿を社内にアウトプットしていました。
多分最初の投稿はほんと気まぐれです。Viibarに入る前はどの会社も3年もいなかったですし。
社内用のアウトプット媒体は最初はQiitaTeam、そのあとKibera になって、まさか note でかくことになろうとは当初は思ってもみませんでした。そしてそれがまさか8回目をむかえようとは。
その中で、紆余曲折という言葉ではいいあらわせないことがたくさんありました。
出会いもあれば別れもある、晴れの日もあれば雨の日もある、そんな感じです。
「めちゃくちゃ居心地がいいから8年いちゃいました」っていうわけもなく、正直、辞めようかということが頭をよぎったことは1度や2度ではありません。
ただ辞めなかった大きな理由が一つあります。
それは「私はまだここで何一つ成し遂げていない」ということです。
後悔は数えきれないぐらいしました。
「あぁあのときこうしていれば」なんてことを考えて眠れない日もありました。一緒に働いていて自分よりスキルがあって、尊敬し合える仲間が去ってしまい、寂しく思ったり、そういう人が活躍できる場を用意できなかった自分や組織を責めることもありました。
ただその後悔の念がふえるほどに、だからこそ、ここで一つ成し遂げたいという気持ちが強まったのもたしかです。
なしとげる場所はもしかしたらここ(Viibar)じゃなくてもいいかもしれない。
むしろここ以外のが簡単かもしれない。
でも私はここで成し遂げたいんだ。
そう思うようになりました。
一つ大きな節目をむかえ、VideoTouch社へ名前がかわろうともその思いはかわりません。不思議なもので、ここまでくると、今までのすべての悔しかった経験はすべてこのためだったんじゃないか?と思うこともあります。
話はかわりますが、最近の趣味はロードバイクで、2022年6月に開催された富士ヒルにも参加しました。
富士山の5合目まで自転車で登るレースで、20kmぐらいかけて1200mぐらい登ります。上位の人や、入賞する人は1時間もかからずゴールしてしまいますが、私はまだ2時間近くかかります。
カーブを何度まがっても頂上が見えなくて、果てしないです。
それにレース中、最後のゴール間際を除いてずっと坂をのぼるので、基本ずっとつらいです。登っている最中は「私はなんでこんなつらいことやりはじめたんだ」とずっと後悔してます。
でもそう。
あきらめずに、ずっとまわしつづければいつか頂上につきます。
ゴールできます。
ときには歩いている人より遅いスピードで登ることも、よろけて転びそうになってしまうこともあるけれど、あきらめなければゴールできます。
![](https://assets.st-note.com/img/1659686101455-OZfoKatJcZ.jpg?width=1200)
まだゴールはみえていません。
でも私はこれからも上をむいて前に進んでいこうとおもいます。