動物の彫刻を見に日光東照宮へ
日暮しの門とも呼ばれる陽明門
508体の彫刻には生き物がいっぱい
こんにちは、イラストレーターの北村ハルコです。
第九回は日光の旅です。
第七回で奥日光・戦場ヶ原に行った旅の後編です。
翌日、日光市街地のホテルで目覚めて街に直行のはずが、あまりに紅葉がきれいだったので、早朝は再びいろは坂を通って戦場ヶ原へ行き、引き返してから街をめぐることにしました。
街中に戻ると、紅葉シーズンだけあって渋滞で車が動かず、いつまでたっても到着せず。やっとの思いで近くまで来たものの駐車場がいっぱいで、駐車出来たときにはお昼間近になっていました。
坂道を上がっていくと左右に大木のある参道が見えてきました。この奥に日光東照宮がありました。
日光東照宮は、以前雑誌で特集を見てから、いつか来てみたいと思っていた場所でした。いわずと知れた徳川家康公を祀った世界遺産でもあるこの場所。贅を尽くし極彩色で彩られた彫刻が飾られた建物群。山の中に作られた極楽浄土のような場所なのかと想像を膨らませていました。
実際に夫と二人で歩いてみると静けさが漂っています。ここに日光東照宮があるのかと不思議な気持ちになりました。
参道を歩く途中、日光山輪王寺に寄りたかったのですが、時間が限られていたので日光東照宮に直行することにしました。
有名な三猿は入ってすぐ、神馬の小屋である神厩舎の壁面にありました。とても大きな彫刻です。猿は馬を守る動物だそうで、猿の一生を形どった彫刻が何面も描かれていました。その中の一つ、子どものころ悪いものに接してはいけないという教えの場面が三猿で、表情豊かな猿たちがかわいらしかったです。
すぐ横の建物である上神庫の南側の妻飾りに、象の彫刻があります。想像で描かれ彫られたようです。獅子に近い印象でした。
周囲はといえば大勢の観光客で少し驚きました。コロナ禍ということを忘れそうです。あちこちからガイドさんの解説が聞こえてきます。
少し進むと青銅で出来た大きな鳥居があり、手前の石畳がパワースポットだということで、ここにも立ってみました。幸運が舞い込みますようにとの一心でした。
さらに進むと、いよいよ陽明門が見えてきます。この門は508体もの彫刻で彩られた一番有名な建物です。
人物に想像上の動物、鳥、植物など一日見ていても見飽きないことから「日暮らしの門」と言われるそうで、さらに陽明門の左右に延びる回廊にも彫刻が施されて彫刻だらけでした。
門をくぐると目の前には御本社がありました。東照宮の祭礼が行われ、高貴な方しか入れないんだそうで洗練されているように感じました。
そのあとは順路に沿って進みます。眠り猫の彫刻を見ながら家康公の墓所である奥宮を目指し階段を上がります。ここはとても静かでお詣りしてきました。
お腹もペコペコになり、寺を出て出来たばかりの西参道茶屋で、湯葉をねりこんだうどんを使ったカレーうどんを食べました。のどごしもよく美味しかったです。その後、かりんとうまんじじゅうも買い、元気になって今度は二荒山神社に向かいました。
こちらは奈良時代創建の歴史ある神社。日光最強のパワースポットだそうで、お詣りしなければと力が入ります。大きな笹の輪をくぐるとえびす様が祀られていたり、ねずみの彫刻があったりでユーモラス。
神橋、日光金谷ホテルを車越しにみながら東武日光駅近くで停車。風情ある建物です。コロナ禍でなかったら電車で来たかったところです。
二度目の日光があるといいなと思いながらの一泊二日の楽しい旅になりました。帰りは高速道路で大渋滞に巻き込まれ、レンタカーを返すのにヒヤヒヤしたのも良い思い出です。