ブダペストより愛を込めて
先ほどのブダ城から取った鎖橋の写真です。僕は水辺って好きなんですけど、ブダペストはそう言う意味では、かなりいい感じでしたね。海もいいけど、川もいいなと。で、本当はアメブロを更新しようと思ったんですが、重くてページを開けないので、こっちを更新していきます。
で、最近フランス語の発音について色々書いてたんですが、今回フランス専門のサイトに記事を載せてもらったんで、なんか発音について書くかなと言う感じでもなくなってます。なので、ちょっと今回はブダペストでの思い出を。で、一つ前のエントリーでも書いたんですが、僕がブダペストに行ったのは、上智が提供してるESSCAと言うフランスの大学との交換留学で一ヶ月半ぐらいと短く、しかもなぜか経済学とかマーケティングの話を学んだんですが、これはかなり興味深かったです。なぜかと言うと、旧共産圏だけあって、教えてる先生たちが共産主義の時代とそれ以降を比べて教えてくれるから、自由市場の意味とかが非常にわかりやすいので。
日本に住んでると、市場経済は当たり前であり、むしろどっか悪いものだと言うイメージになりがちですが、旧共産圏の人たちから話を聞くと、「政治体制によっては自分にとって自明のものが全く自明でない」と言うことが見えてきて、非常に面白かったです。ちなみに、個人的に一番なるほどなと思ったのが、「マーケットが存在しないと人が行列する」と言うものでした。
どう言うことかと言うと、旧共産圏の時代は計画経済なので、「この地区にはこれだけの人数が住んでるから、(例えば)靴が○足必要で、イチゴが何トン必要だ」のように、ソ連の高級官僚が計画を立てて、それでその分物資が届くんですが、でも、当然ながら流行りとかがあるので、そんな風に計画を立ててもその通りに需要が推移するとは限りません。
で、自由市場であれば、その時需要と供給により、イチゴが足りないところにイチゴが供給され、そしてその結果人々は欲しいものを手に入れられるわけですが、計画経済だとそうもいきません。だから何が起こるかと言うと、イチゴが欲しい人々は、「あの店にイチゴが入りそうだ」と言う噂を聞きつけると、その店に並び、そして買えるまで待つと。そう言うことをしていたそうです。
ちなみに、この話を上智のフランス語の通訳の先生にしたら、ロシアでも同じようなことがあって、いつ物品が供給されるとわからないから、ロシアの人は「もしかして」袋みたいなものを持っていて、お店で「おっ」と思うものを見かけると、それを買ってたそうです。ちなみに、今検索してみたら、こんなツィート見かけました。多分、これのことです。
【ソ連ものづくり裏話】元々チェコスロヴァキアの髪用ネットだったものが折りたたみ手提げ袋として広く普及。“Авоська” の語源はロシア語の「もしかして」。安定供給のなかった食料や消耗品の急な入荷に対応できる携帯買い物袋として重宝された。耐加重は約70Kg #MadeinUSSR pic.twitter.com/q9DhFbwvNc
— ソビエトカルチャーBOT (@Soviet_Cafe) November 30, 2017
話を元に戻すと、自由市場が存在し、そしてお金があるからこそ、必要のものが手に入ると言うメカニズム自体は、いわゆる需要と供給という話からわかってはいたんですが、しかし、こんな風に旧共産圏を体験した人の口から話を聞くと、実感としてなるほどなあと思いました。まあ、他にも話はたくさんあるんですが、長くなったんで今日はこの辺で。
では!
井上大輔
追伸
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