マガジンのカバー画像

日記

45
店主の日記
運営しているクリエイター

#cafegができるまで

2022.10.30 ネルを縫いながら

なんとついに、こんどの金曜がオープン日。 いい具合に寒くなってまいりました。 駅からは少し歩くけれど、落ち葉がからから地面を走るのを横目に、つめたい風にびゅうと吹かれ、猫又坂の狸には化かされずに、cafe gに辿り着いてくれると嬉しいです。 何かを「始める」準備って、どうしてこんなにもそわそわして、どうしてこんなにもたのしいのでしょう。 果たしてどんな人が足を運んでくれるだろう、と思いながらネルを縫っていると、気がついたら夜も深くなっていて、ああ、黙々と編み物する人とか

2022.10.9 焙煎機がやって来た

自宅の引越しもようやく落ち着いた。と思ったら、なにやらぐっと寒くなり、急いで冬支度をしている。朝、布団から出るのにちょっと気合がいる。外を歩くと、つめたい風に身体がこわばる。こうして少しずつ積み重なった緊張を解くのに、あたたかい珈琲はけっこう頼りになるなと思う。 店はというと、先月末に無事営業許可がおり、オープンまでのラストスパート。備品やらレシピやら着々と進めている。 昨日はついに、はるばる海を越え、待ちに待った焙煎機がやってきた。 これまで手網や手廻しなど、腕力頼みで

2022.9.22 ふじ、とき、つがる

cafe gのレギュラーメンバーには、珈琲、ほうじ茶と並んで、りんごジュースがいる。 りんごの季節は生搾りが理想だが、無駄にせずやりくりできるかしら、という心配と、りんごの季節以外も提供したいというのがあるので、ジュースになったものを仕入れることにした。 そんなわけで、いくつかの仕入れ先候補のものを取り寄せて飲み比べ。 りんごジュース、とひと口に言ってもいろいろある。 ストレート(生搾り)なのか、濃縮還元なのか。 りんごの品種は何を使っているのか。 原材料のりんごはどこで作

2022.9.9 どこで、どんなふうに飲むか

日中から夜にかけて、店で諸々の準備。 初めて店内で、珈琲を点てたりほうじ茶を淹れたりした。 いわゆる客席、店内でお客さんが飲みものを飲むのは奥のテーブルだけ、のつもりだった。 しかし自分の点てた珈琲を、テーブルの全ての席、カウンター前、などいろんなところで座ったり立ったりしながら飲んでみると、 カウンターの外に立って、カウンター内を眺めながら飲むというのが思いのほか居心地が良い感じがした。 そもそも店の一か所で飲まないといけないという決まりがあるわけでもないし、飲む人たち

2022.9.2 什器の搬入、内と外を考える

店内でいちばん大きな什器であるコールドテーブルが搬入され、カウンター下に収まった。その他冷凍庫、カップやグラス、抽出器具など備品もほとんどが揃い、それぞれの場所に収まった。 様々なものが揃った店内を眺めると、どれも以前からそこにあったかのようにすっぽりと(もちろん、すっぽりと収まるように測ってやったことだけど、それにしても)うまくはまっている感じがした。 あとは諸々の微調整をして、飲食店営業許可が問題なく降りればついにほんとうにいつでも始められる状態になる。たのしみで仕方が

2022.8.22 秋の足音とともに、店の印が届く

私は暑さにとても弱い人間なので、涼しくなると俄然生き生きしてくる。 スーパーに行くと、ももや、ぶどうや、すいかや、メロンや、夏と秋が混ざったような品揃えで果物たちが並んでいる。そのあまい香りに吸い寄せられて、先日ぶどうを連れて帰ってきた。 毎日ちょっとずつぶどうをつまんでいると、夏真っ盛りの頃に発注をかけていたショップカードやスタンプの完成品が次々と手元に届いた。 わくわくしながら封を開けた。 ショップカードは、デザインは自分で作成したので、あとはちゃんと思った通りの色に

2022.7.29 蛇口から出る水の源を辿る

この蛇口から出てくる水はどこから来ているのか、と思った。 水……そういえば食品の成分表示で、絶対に水を使っているであろう商品にも原材料に「水」と書かれていないものがある気がする。 そう思って調べると、「水」は書かないのが慣例となっているらしい。 日本において、水は当たり前にあるものだから?どんな水でもさほど差はないから?なぜなのだろう。 東京都水道局のサイトに、水質・水源を調べられるものがあった。 住所を入力すると、cafe gの地域は、埼玉県の朝霞浄水場から給水されて

2022.7.21 ここから始まる何か、を妄想する

先週は雨のなか、図面を持って飲食店営業許可申請を出しに行った。 こんなんじゃダメです!!とか言われたらどうしよう、とどきどきしていたのだが、拍子抜けするくらいスムーズに申請は済んだ。正式に調理場まわりの工事が始められる状態になり、ほんとうにここで珈琲を出せるようになるんだ!とひと安心。 ひとつ心配ごとが解消したので、今週は店の方針などについて、改めて考えを巡らせている。 cafe gとなる空間は、個人宅一階の、小さなギャラリースペースとワークスペース。 ここを、珈琲を始めと

2022.6.26 「メニュー」について考える、つめたいのみものを試作する

大まかなメニュー構成が決まったので、日々試作大会をしている。 と一文書いて、続きをどうしようかと上記の文を眺めていると、 (ん???あれ???メニューって、何???どういう意味???) と、頭のなかが「???」でいっぱいになった。 いや、何って、わかっている。 わかっているのだが、言葉本来の意味や由来を調べておかないと気が済まないモードに突入してしまったので、本題から脱線して、一旦調べさしてもらいます。 (ここからしばらくは言葉の意味の話が続きます。cafe gのメニュ

+5

2022.5.30 記念写真を撮る

2022.5.22 うつわを探しに骨董市へ行く

カップ&ソーサーなどを探しに、ついでに何か良いことを思い付く種を探しに、大江戸骨董市へ。 とりあえず場内をぐるっと一周。日射しが眩しく暑い日で、日向にいるとじんわり汗ばむ。 大江戸骨董市は、これまでも自分の休みと開催日が合えば覗いて、ちょっとした器を手に入れたりしていた。何も必要なものや欲しいものがなくても、骨董品を眺めているだけで愉しい、私の好きな催しだ。 しかしお店に置くもの、お客さんが手に取るもの、という目線で見るとなかなか悩ましい。ヴィンテージというのは一歩間違える