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芙蓉歌句集

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わたくしが詠みました短歌・俳句をこちらでご紹介させて頂きます。
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#日記

★クリスマス連作三句★

★クリスマス連作三句★

吐く息の星となりぬる聖夜かなクリスマスイブに語らふ相聞歌にんじんを残さずに食ふクリスマス

★芙蓉セツ子★

夜習や厳かに垂る髪の束

夜習や厳かに垂る髪の束

皆さまごきげんよう。ここ数日は漸く夏らしい夏に(暦上は秋ですけれども)なってまいりましたわね。

わたくしは少し夏負けしておりまして、少々変な時間に寝てしまったりしておりますわ。それにしても、お外は蝉真っ盛りで真夏ですわね。ここ数日秋の句を詠めておりませんでした。

少し気になったのですけれども、皆さま実際の季節と異なる季の句って普通に詠めたり読んだりするのかしら。わたくしあまり当季以外の俳句を詠

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梳る音の静けさ夜の秋

梳る音の静けさ夜の秋

皆様ごきげんよう。今日は本を読んでおりましたら「二十六夜待」という風習があることに気づきまして夜空を眺めておりました。陰暦七月二六日に月を鑑賞する行事だそうで、昨今は一部の地域を除いて廃れてしまったそうですわ。仏様のご利益があるとかなんとかだそうでしてよ。

陰暦の七月下旬ですから新暦ですと今年は九月の中頃かしら。特に満月とかそういった訳でもないですし不思議な風習ですわよね。江戸時代は東京の湾岸の

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つま先の渦ぎこつなく七月尽

つま先の渦ぎこつなく七月尽

【暑中お見舞申し上げます】

まだ梅雨も明けきらぬうちではありますけれども、夏も土用を過ぎましてじきに立秋も近づいてくるような季節になってしまいました。

これから暑くなるのかどうかは判然としない今年ですけれども、気を抜かずに体調に気をつけて今夏を過ごしてまいりましょう。

鈍色の雲の目うをになりにけり(夢中句)

鈍色の雲の目うをになりにけり(夢中句)

皆さまごきげんよう。今日は二十四節気の「大暑」ですわね。
文字通り、いよいよ夏の盛りになってまいりましたけれども今のところ今年は随分と涼しいのではないかしら。まだ梅雨らしいお天気が続いておりますし、このまま冷夏になるのかしらね――。

ところで、今日はわたくし朝から初めての体験をしてしまいました。
今朝ついに「夢の中で詠んだ句」というものが一句出来てしまったのです。

無季句ですけれども、起きてい

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七夕を飲み干すやうに今朝の雨

七夕を飲み干すやうに今朝の雨

皆さまごきげんよう。
本日は7月7日ということで、七夕の夜ですけれども如何お過ごしかしら。

七夕は古来「乞巧奠(きっこうでん)」とも申したそうでして、古くから機織りや裁縫の上達を願う風習として定着していたようですわね。

わたくしの今の願いは――、やはり俳句と短歌の上達かしら。

七夕と言えば昨今は願い事を書くことになっております短冊ですけれども、古くは七夕に由来する詩歌を書いて飾ったりしたそう

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夏落葉ラケットは雲とらへけり(NHK7月号佳作)

夏落葉ラケットは雲とらへけり(NHK7月号佳作)

皆さまごきげんよう。今週は一日ぱっとしないような梅雨らしい空模様が続いておりますけれども如何お過ごしでしょうか。

さて、表題のとおりなのですけれども、NHK俳句7月号さまにて拙句「夏落葉ラケットは雲とらへけり」を佳作にとっていただきました。ありがとう存じます。

これからも俳句と向き合い、より精進して参りたく存じますわ。

今年に入りましてお勉強の都合でしばらく雑誌への投稿から離れてしまっていた

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【あやめ祭り】結果公表・選評など

【あやめ祭り】結果公表・選評など

0.ご挨拶皆さまごきげんよう、芙蓉セツ子と申します。水無月に入りまして早くも夏日の日々に音を上げそうなのですけれども、如何お過ごしでしょうか。
わたくし寒いよりかは暑いほうがまだ良いのですけれども、今年の夏はそれにしても厳しい暑さになりそうな気がいたしますわ――。

さて、先週から一週間をかけて催させて頂きました【あやめ祭り(第廿回俳樂會)】なのですけれども、無事に一連の行事が終了致しましたので結

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存問の句を吟じ合ふ蛙かな

存問の句を吟じ合ふ蛙かな

皆さまごきげんよう。5月に入りましてもう「立夏」も目の前ということで最近少しづつ蒸し暑さを感じるようにもなりましたけれども如何お過ごしでしょうか。「八十八夜」が早くも過ぎてしまったというのがなんだか信じられませんわね。

さて表題の句なのですけれども、これは丁度一月ほど前に詠んだ句でして、普段わたくしは主にこちらで主催させて頂いております俳樂會と、所属している句会で勉強させていただいているのですけ

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【第十九回俳樂會】結果公表・選評など

【第十九回俳樂會】結果公表・選評など

0.ご挨拶
ごきげんよう。芙蓉セツ子と申します。
4月も終わりに差し掛かりまして、いよいよ春も詠み納めといった季節になりましたけれども、皆さま如何お過ごしでしょうか。

さて、ということで先月の【観櫻句會】から早一月。今月も俳樂會を開催させて頂きまして無事に一連の行事が終了致しましたので、こちらにて結果をご報告させていただきたく存じます。

ご投句・ご選句・ご観覧頂きました皆様まことにありがとう存

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珈琲を知らぬ子猫の踵かな

珈琲を知らぬ子猫の踵かな

皆さまごきげんよう。昨日4月14日は、明治21年に日本初の喫茶店が開業した日とのことで、喫茶店にちなんだ俳句を詠むという催しが行われておりました。そこでわたくしも突発で何句か詠んでみましたわ。

こうして毎日の「何か」をきっかけに詠んでみるというのも中々面白いですわね。機会がありましたらまた参加してみたいですわ――。

珈琲を知らぬ子猫の踵かな
珈琲の遺した笑みや花の雨
思ひ出の溶けた珈琲春の雨 

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