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マーケティングには倫理観が必要なのだ【「ドリルを売るには穴を売れ」佐藤義典】

マーケティングとは、顧客の欲求を満たすための学問体系だとも言える。だからこそ、マーケティングをする際には、高い倫理観を持たなければならない。
                        第一章 あなたは何をうっているのか?

マーケティングの入門書として紹介されていた本書。

イタリアンレストランを舞台にした、マーケティングの実践的なストーリーが並行して進んでいて、読み物としてもおもしろい。

実践的なストーリーでイメージできることにより、マーケティングがなんなのかを知らないわたしのようなものでも、楽しく読むことができた。

マーケティングの基本的な用語である
・ベネフィット
・セグメンテーション
・差別化
・4P
などの用語のもわかりやすく記載されている。

わたしもイタンリアンレストランでサービスマンとして仕事をしていたことがあり、マーケティングの解説と並行して進んでいく、レストランのストーリーを自分の過去を思い出しながら読み進むことができた。

レストランで働いていた時は、お客様にどうしたら心地いい時間を過ごして頂けるか、どのような商品を販売したら喜んで頂けるか、などを考えるのが楽しかった。

お客様に喜んで頂けるようなお店の雰囲気や、サービス、そして料理を自分たちで考え提案した。そうやって皆んなで考えることでチームワークも生まれた。

そしてなにより、自分たちが考え提案した商品をお客様に喜んで頂けた時の喜びはなにものにも変えがたいものだと感じることができた。

冒頭で引用させていただいた一文は、章の最後の方に書かれていたものだが、本書の主題とは少し離れた内容の一文かもしれない。しかし、わたしはこの一文に目がとまった。

どの企業にも共通する理念だと思うが、商品を提供する以上、その商品が、もしくはサービスが、購入する人にとって、より良い生活を提供するものでなければならない。それは、個人が販売する場合でも一緒だ。

商品をつくる側、販売する側が当然もっていないといけない理念であり、当然の前提なのである。当然だからこそ、とても重要であると思う。

商品を作ることも、売ることも、面白い。それは、その先にお客様の笑顔、ひいては販売する側の笑顔があるからだ。

きっと。


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