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ユマ・サーマンのアヘ顔を笑うべきか?

ぼくは周囲でパルプ・フィクションの悪い評価を聞いた試しがないのでそれはもう見始めてしまった。ヘッダ画像をお借りしています。

つまりこの時点でまだ見終わっていない。それこそユマ・サーマンがアヘ顔でぶっ倒れたあたりで一度止めたのでした。ぼくはこのような途中まで見た感想を書いて、すぐその後見て別に感想を書かないみたいなことをよくしている。別に狙ってやっているわけではないが、下のおまとめリンクにそのような感想ぶつがごろごろしている。

よく例示してるかもしれないが、かつてバクマンで「クソ真面目なシーンなんだけど笑ってしまう」を題材にしたことがあった。漫画づくりに必要だった。同時に印象的に残ってるのは既に過去にかいた物語が終わってたと見せかけておいて(実際作者もそれで終わったと、あとのことなんて全然考えてないんだけど担当者とか外部メモリのおかげで一度死んだあの動きをまた動かせることに気づいたりする。けど実際に愛着あるキャラクタとかが死んでたりする場合、尊厳破壊とかがともなうからファンマーケとかに支障を来すかどうかとか読み合わなければならないんでしょうね)今の話と合流する伏線として再加工するとか。

ともあれこのユマ・サーマンがアホなことに麻薬のオーバードーズで即死しそうになる。一方主人公?のジョン・トラボルタであるヴィンセントは自分がいる麻薬組織のボスの女であるユマ・サーマンが演じるミアが俺の身体を求めてそうだなという空気をビンビンに感じているのかいないのかわからんが、相手は嫌がらないだろうな、だから俺は理性でこの女とマグ合ったりはせず、運転して帰ろうと鏡の前で1人で念じたりしながらミアのもとに戻る。もちろんその間にこのバカ女は鼻から度数?の異様に高い麻薬を吸ってアヘ顔ぶっ倒れ鼻血状態になっている。

で、ガチ目に死体にしか見えないミアを抱えて麻薬売人のとこにとんぼ返りしてミアの胸にアドレナリンをぶっ刺して蘇生させるんだけど、そんな都合のいいこと起こるわけないだろうなと、まさにフィクションなんだろうなと。それまで意味不明なバーで特等席の車に乗ってスパイダーズみてえなツイストを踊りまくるみたいな富裕層ぶった遊び方をしておいて、今にも死体化しそうな女を車に乗せて(ユマの演技がすごいのかなんなのか)売人を起こそうと電話すんだけど、なんか引きこもり七つ道具みてえな自分のベッドで映画かなんかみながら電話ガン無視してるせいで内縁の妻みたいのがうっせえと言うから仕方なく出、てめえ二度とかけんなと言えと言わせ……相手はヴィンセントだからマフィアの末端なんだけどやりすぎてピアスまみれの女には正常な判断ができないのかどうなのかわからんのですが、果たしてヴィンセントは車ごと売人の家に突っ込んでミアの蘇生を命令しにくる。

仕方なく男二人で死体みてえな女を運び込み、こうしろああしろと言っている間もこの内縁の女は追い返せと、内縁の夫の麻薬売りで生計を立ててんじゃねえのかと思うのにその顧客を追い返せと。今にも死にそうになっている、マフィアのボスの女なんですけど、と。お前の薬で死にそうになってんんだから、追い返したらそんな女簡単に死ぬんだから、お前串刺しにして燃やされるだけだと思うんだけど……?と。

だけどなんだか知らねえけどいつの間にかこの内縁も白衣に着替えてヴィンセントがミアにアドレナリンを素人注射する状態を見守るモードに入る。麻薬やってると情緒そうなんの?

ここでぼくはこのヴィンセントが死体化してるミアの心臓に赤いマークつけて注射ぶっ刺すシーンは多分ほとんどファンタジーとして捉えるんだろうけど、当人からしたら頭領の女を一日預かって、足のマッサージ(???)しただけで半殺しにされた奴がいたのに死んだら一族郎党どうなんだよっていう感情移入があるだけに、手放しでヴィンセントを笑うのは難しい。だってヴィンセントを笑った瞬間に俺たちは無責任になってしまう。それまで自己と同一視していたヴィンセントを自分から乖離させ、責任から逃れようとするわけです。

だからぼくは笑えなかったんだけど、本当は笑うべきだったんだろうな、と。

それにしても上記の2人だけじゃなくサミュエルエルジャクソン、ブルース・ウィリス、クエンティン・タランティーノってマジかよ……と思った。

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