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完全無欠のハッピーエンドモルカー

モル感(アニメPUI PUI モルカー感想)を書かせてもらって1日を終えるコーナーです。

TVアニメ「PUI PUI モルカー」第10話 ヒーローになりたい

今回はモルカー10話。前回の予想はこのような形でした……

モルが改造(字にするとおぞましいですね)されてしまう感のあるお話である予想ができてしまう感じだったため、

内容もちょい残酷めだったら一体ぼくらはどう受け止めれば良いだろうとでも思ったのか……そもそも痛車とはなんぞやとか、痛車ってどうやって創るんだろうということを調べたりしました。どんな過程が車に強いられるのかを事前に知っておくことでモル痛(モルカーが虐待されることを勝手に不安予測しての心の痛み)を少しでも和らげようとした。

ヒーローとは

今回のタイトルカットはまるでスーパーマンの意匠がほどこされたマントやエンブレム、タイヤが与えられたモルカー。

こちらはアニメーターさんですが……

見ようによってはふかふかしていないモルであり髪さえ生えて居るよう。

前々回ぐらいのトレジャーハントモルがふっさふさの髪になったことも思えば

髪が生えることはおかしくないことではありそうですね……

それにしてもいきなり鎖で繋がれた初心者マークモルにはいささかの恐怖を覚えます。

初心者マークを脱するために何か囚えられて拷問されているのかと思いきや、サンドバッグを自身の身体に装着していた様子。安心しました。そして今回のタイトルバック絵。主人公と思われる初心モルの部屋だったんですね。この世界にはモルカーがスーパーマンあるいはマーベル・コミックのような扱われ方をされているコンテンツがある。

100kgではなく「100g」のダンベルが置かれていることも微笑ましいですね。

サンドバッグは顔面で打撃を加えて自身を鍛える為に使ったり、ヨガマットの上でタイヤたて伏せ、自らが逆さまになって上記ダンベルをキコキコと(四輪駆動のシステム系統が鳴るんでしょうね)上げ下げしています。どうやってもとに戻るのでしょう。

オタク野郎

持ち主かなんかであると思われるオタク野郎が初心モルのマークを剥がす。何か塗装でもするかのように巨大な紙が敷かれてあり、その上にモルが立っています。バットマンみたいにされるのだろうと期待していますね。つまり絶対にそうはならない。既に胸が苦しいですね。

オタク野郎はスプレーをからからと上方で振り、モルに噴射します。辺り一面ピンク色の煙が。

煙かと思われたフェルトが去っていくとモル目の周辺にラメられたメイク痕が表出する。ザ・イエローモンキーのMY WINDING ROADを思わされる化粧ですね。

(歌の内容は銀ラメな感じだったけど本人たちは珍しくそんなにメイクしていなかった)

どちらかとおいうとHEESEY WITH DUDESの方が近かったかもしれません。

魔法天使もるみ

モルボディには魔法天使もるみが横たわり、扇情的な瞳でこちらを見つめている絵が書かれてしまった。もるみは黒いスパッツを履いています。

サイドテールが内巻きになっており、その上には動物耳のようなベル型の黒い帽子のような耳があります。モルモットの化身であることが示されているのでしょう。下半身はスパッツで守っておきながらかなり露出度の高いノースリーブを着ている辺りに果たして本当に幼児向けアニメなのだろうか、あるいは全然幼児向けアニメなんかではないのではないかという疑問が頭をもたげます。

ふわふわとしたリストバンドやレッグバンドはどちらかというと羊のバーチャルYouTuberですと言われても違和感が内容に感じますね。

オタク野郎は大喜びです。もしかすると、児童向けアニメではないのかもしれない。

セーラームーンぐらいしか変身するアニメを知らないのですが、身体の線が強調された衣服に着替えさせられる傾向にあるように感じられます。「いったい羊毛フェルトアニメとはなんだったのか」と言わんばかりに2次元アニメーション絵でびきびき動きながらガチで登場したもるみの姿を見るにつけ、確かに秋葉風野郎の嗜好を満たさんと思える丁寧な脇の描写、胸部の影にテレビ東京を感じます。

少し強引なことを言ってしまうと、モルモットが象徴の魔法少女(天使)というよりはレッサーパンダといいますか言ってしまえば狸!!のようにも見えますがこの辺りは個人の解釈の範疇だろうと思われます。

初心モル=塗装されモルの理想はこういった絵柄ではなかった。ガチで秋葉っぽいところに連れてこられてしまい、モルカー名物路上駐車の刑に処されます。瞳からは光が失われる。

モル深層心理の描写はかなりブラックな印象を受けます。幼子の心にけっこう響いてしまいそうな藤子不二雄A感です。道路という危険最前線の場で職務を全うする彼/彼女らが日ごろこのような豊かな感受性で生きているのだとすれば、そのプレッシャーやストレスたるや想像もつかないほどです。

そしてやはり後半部……見里朝希の手腕が光ります。持ち前の野生の聴力で危険を感じ、まさにヒーローになるのだなというモルと、そのボディにペインティングされたもるみという対比。まさかもるみが……

ぼろを着てても心は錦という言葉がありますが、心が錦であるために外見など必要ないという教訓が子どもたちに発せられます。いつもの通り、場面転換部分以降は野暮なので言及しません。

後記

見里朝希の実力だけでなく、劇伴や粘土細工……?等の美術班の実力そして両者の息のあった物語が感じられる、モルカー集大成というような内容でした。さらにひとつのアニメしかも2分以内の内容で少女向け、秋葉向け、ヒーロー向けアニメ然とした立ち位置を網羅してしまった。

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