2003年 早すぎたメタバース Secondlife セカンドライフ、そしてこれからのメタバース
Apple、Facebookがメタバースに巨大投資を決定。おまけに社名までMetaにするという話。これを僕は聞いた時、ようやく、ようやく来るかと感じたのです。
セカンドライフにサインアップしたのは2006年の事で、電通主導でこれからはヴァーチャルワールドだと、様々な企業達はセカンドライフの土地を買いました。
土地、つまりセカンドライフ内のワークスペース(サーバー)のレンタルといったところです。
僕と近しい会社がそれをやっていたので、見つからないようにログインしてみて、興味本位で調査をしていました。
当時のリンデンラボ(セカンドライフのメーカー)はセカンドライフ内でサポートを行なっており、その Linden一族と接触を持っています。
開催されるサポートMTGでは様々な問題点、意見が飛び交っていたのを思い出します。
ユーザー側としては、コンテンツを作り、セカンドライフ内で売り、収益を上げるわけですが、どうも簡単にコピーされているらしいと。しかし、SSL通信やDRMをオブジェクトにつけてはあまりに遅くなり、とてもゲームのスピードに耐えれないなど。
そうなのです、様々な問題をクリアしていくのに、テクノロジーが当時、全く追いついていなかったのでした。
SIMと言われる土地には入場制限があり、あっという間にアクセス制限がかかってしまいます。オブジェクトも重く、動作、レスポンスも鈍くなり、クライアントが落ちることは頻繁でした。
つまり、あぁセカンドライフ使えないのだなというイメージです。そのシステムの制約のせいもあり、他と見比べても大きく劣るグラフィック表現。これで仮想世界を作れるのかという不安。
参加していた企業も次々に撤退。。。
しかし、僕は可能性をとても感じていました。
セカンドライフではゲーム内の取引で利用される仮想通貨があります。リンデン$はUSドルとペッグしておらず、相場(LindenX)があり変動していました。また取引される土地も相場があります。
セカンドライフでは銀行業は禁止されていたと思います。
ゲーム内のEC(アイテムを売るだけでのECサイトもあった。)も簡単に作成可能で、売り上げはリンデン$にて自分の口座(ゲーム内)に振り込まれ、ドルに交換可能。
これが為替の関係で、南米あたりの国の人には、セカンドライフの物価から、リンデン$、ドル、自国通貨へと替えることで生活も出来るレベルだったと思います。
何をしていいのか分からないゲームではなく、ゲーム自体も自分で作り上げることになる、3DCGのプラットフォームということです。
そして、ゲーム内で、身体障害者たちに出会ったのが、僕にさらに可能性を感じさせました。事故や先天性の疾患等で、腕が無い、足が無い人たち。セカンドライフ内であれば自由に歩け、そして自由に創作活動も出来る。
僕はこれ、神の世界ってこういうことでは無いのかと思ったのです。意識があって、現実世界のリアルワールドに繋ぐのか、それとも仮想世界のヴァーチャルワールドに繋ぐのかの違い。
情報さえあれば、世界はどこにでも出来るなと思ったのです。
現代になり、インフラ、プロセッサーのスピード、追いついてきたのかもしれないのです。今すぐは無理がありますが、数年以内かな。開発が進み、大規模投資の効果も発揮され、大きく動きが出てくると思っています。神から覗く世界の創造が出来るのではないのでしょうか。