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とにかく仕組み化 ── 人の上に立ち続けるための思考法(2023/5/31)/安藤広大【読書ノート】

人の上に立つために必要なことは、何事も「仕組み」で解決する姿勢である。8年で3500社以上が導入した「いま、もっとも人を成長させるマネジメント法」の識学。そのエッセンスの中から「人の上に立つべき人」に必要な思考法を紹介。失敗が起こったり、会社の目標が未達だったときに、現場の人に向かって「頑張れ」という精神論しか言えないようでは、優秀なビジネスパーソンにはなれない。ルールによって問題解決をはかり、いかなるときも「とにかく仕組み化」という口グセを自分自身に浸透させよう。

01:08 なぜ仕組み化が大切なのか?
04:14 責任と権限
06:57 比較と平等

仕組み化の重要性
人は本質的に弱く、面倒なことを先延ばしにしがちです。仕組み化によって、組織内での業務が円滑に進むようになります。
組織が属人化すると、特定の人に依存しすぎることになり、その人がいなくなった場合に組織が機能しなくなるリスクがあります。仕組み化によって、誰がいなくても業務が回るようにすることが重要です。
仕組み化のステップ
責任と権限を手に入れる
危機感を利用する
比較と平等に気をつける
企業理念を再認識する
進行感を感じる
責任と権限
良い権利と悪い権利を区別し、明文化されたルールを設定することが大切です。意思決定においてはっきりと線引きをし、ルールを決める際には主語を自分にして伝えることが重要です。ルールを決めた後も、改善案が出た場合はルールを変更する柔軟性を持つこと。部下に権限を与える際には、その範囲を明確にし、必要に応じて報告を求めることで、組織全体としての機能を高める。

比較と平等

  1. 比べることから逃げない

    • 他人との比較を避けることの重要性が強調されることがありますが、リーダーは比較を行うための仕組みを整える必要があります。

    • 平等とは全員が同じ報酬を受け取ることではなく、努力した人が適切に報われることを意味します。

    • 明確で公平な評価基準を設定し、文書化することで、努力が報われる環境を作り出すことが大切です。

  2. 環境への言い訳を認めない

    • 失敗を環境のせいにしてしまうと成長が阻害されます。

    • 明文化された評価基準があれば、言い訳せずに評価を受け入れることができます。

    • 権限を与えることで、人々は環境のせいにせずに試行錯誤し、成果を上げようと努力します。

  3. 人間関係の問題を生み出さない

    • 仕事の悩みの多くは人間関係から生じます。

    • 属人化された組織では、上司にゴマをするような環境が生まれ、人間関係の問題が多くなります。

    • 上司はエコ贔屓を許さず、ルールに基づいて仕組みを整えることが大切です。

  4. マイナス評価を受け入れる

    • 成果を上げなくても給料や評価に影響がない場合、部下は努力する必要がないと感じてしまいます。

    • 部下の成績が良くない場合は、明文化された評価に基づいて降格や減給などのマイナス評価を下すことも必要です。

    • 降格を経験させることで、学ぶべきことを学び、将来的にさらに成長することが大切です。

自分らしさは邪魔になる: 多くの若手ビジネスパーソンは自分らしい仕事をしたいと思っていますが、会社は個々人の自分らしさをアピールする場ではなく、企業理念を達成するために決められたルールを守りながら価値を生み出す組織です。自分らしさにこだわると、企業理念やルールに対する疑問を持ち、ルール違反になる可能性があります。
市場価値の高い人材になれる: 仕組み化された会社で働くことで、市場価値の高いスキルを身につけることができます。会社の歯車として機能することで、より多くの経験と知識を蓄積し、自分の市場価値を高めることができます。
実は喜びがある: 会社の歯車として機能することには、自分の役割を理解し、それに沿って貢献することから生じる喜びがあります。個々人が歯車としてしっかりと機能することで、会社全体としての成果が上がり、それが個人の満足感につながります。

自分らしさの追求の問題点: 自分らしさを追求することは、組織内での協調性を損ね、他の人にとって厄介な存在になる可能性があります。例えば、特定の人にしか理解できない独自のシステムを作成することで、その人が不可欠な存在になり、結果的に組織内での平等性を破壊する既得権益を生み出すことになります。
「ゲンさん現象」: 特定のスキルや知識を持つ人が、そのスキルを独占することで組織における既得権益を生み出し、他の人々がその人に依存するようになる現象を指摘しています。これは組織にとって不健全であり、平等性を損なうものです。
歯車としての価値: 組織は個々の自分らしさよりも、決められた企業理念とルールに従って安定的に価値を生み出す「歯車」を求めています。自分らしさにこだわることは、組織の安定と成長に対して逆効果であると主張しています。
フリーランスとしての歯車力: 会社員だけでなく、フリーランスもまた、彼らが提供するサービスにおいて歯車として機能する必要があると述べています。成功しているフリーランスは、役割を着実に果たすことで報酬を得ており、これは歯車としての能力の高さを示しています。
多様な組織で機能する歯車: 一つの会社に依存するのではなく、どのような組織にも適応できる柔軟な歯車であることが、ビジネスパーソンとしての長期的な安定につながると強調しています。
他者貢献としての喜び: 歯車として機能することは、他者への貢献としての喜びをもたらし、人生の充実感を高めると述べています。アドラー心理学に基づく他者貢献の概念を引用し、組織のため、他人のために働くことが、個人の幸福感を高めると主張しています。
「釣り師の教訓」との比較: 釣り師の話を例に出し、今を楽しむことと他者貢献を通じた人生の充実度を比較しています。他者への貢献を通じて得られる喜びが、個人の幸福感に大きく寄与するという視点を提示しています。
ビジネスとしての釣り: 釣りをビジネスに変えた場合、それが不幸な人生につながるかどうかは個々の価値観によると述べています。視聴者にもこのテーマについて考え、コメント欄で意見を共有するよう促しています。
会社の歯車としての3つの理由: 自分らしさが邪魔になること、市場価値の高い人材になれること、実は喜びがあること、という3つの理由を挙げています。
若手とマネジメント層へのメッセージ: 若手プレイヤー層は会社の歯車になるべきだと述べていますが、マネジメント層には動画や本の内容を誤解しないよう注意を促しています。
歯車としての経験: 話者自身も過去に歯車として働いてきた経験を持ち、YouTubeを始めたのは会社以外で自分らしさを発散させるためだったと語っています。
YouTuberとしての歯車: YouTuberになれば自分らしさを表現できると思っていたが、実際には視聴者への貢献やYouTubeのアルゴリズムを考える「新しい歯車勝負」が始まると述べています。
歯車としての環境: 歯車になる運命からは逃れられないが、良い環境で歯車になることが重要だと強調しています。また、転職を考えている人には、自身のYouTubeチャンネルを通じて転職のノウハウを提供していると紹介しています。
マネジメント層への厳しいメッセージ: 若手が歯車に徹することはマネジメント層の責任であり、彼らが適切な企業理念、ルール、マニュアルを提供し、それを浸透させる努力をする必要があると述べています。
結論としての勧め: 最終的には、どの立場にあっても、自分にとって最適な環境で歯車になることを勧めています。歯車自体が悪いわけではなく、環境が重要だというメッセージを伝えています。

属人化とは、ある業務の進め方や進捗状況などを特定の担当者しか把握していない状況を指します。 担当者以外の社員からは「何を・どのような手順で・どれくらいの時間をかけて」実施しているのかが分からない、いわゆる「ブラックボックス化」した状態と言えます。

仕組み化対属人化:組織において、特定の個人が不在になると機能しなくなる属人化ではなく、仕組み化の重要性が強調されています。仕組み化により、個々の従業員の変動やモチベーションの波に関わらず、安定した成果と再現性を保証します。
マネジメントと思考プロセス:仕組み化に必要なマネジメント方法と思考プロセスの一部が紹介されています。これは、経営者、中間管理職、チームリーダー、組織管理について学びたい人を対象としています。
個人依存を避ける:組織内で特定の個人に依存するリスクについて議論されており、特定の個人に依存すると、その人が退職したりパフォーマンスが低下したりした場合に組織の安定性が損なわれる可能性があります。
安定した組織の構築:システムを確立することで、組織はより一貫性があり、安定した運営が可能になり、特定の従業員への依存に関連するリスクが減少します。
動機付けとマネジメント:動画では、危機感(危機)を作り出すことと、従業員を動機付けるために利益や希望を提供することのバランスが必要であるという人間のマネジメントの側面にも触れています。
「恐れられる」リーダーの重要性:ある程度、従業員を評価し、責任を持たせる能力を持つリーダーである必要があると主張していますが、これは個人的な威嚇や感情的な恐怖を通じてではなく、適切な方法であるべきです。
競争環境:人間は自然に比較し、競争する傾向があると述べ、この競争環境を認識し、受け入れることが個人と組織の成長につながると提案しています。
講演者の出版物:安藤氏は彼の本について言及し、彼の経験を通じて世界に伝えたいメッセージを凝縮したものであると説明しています。彼は、経営者から従業員まで、それを読むことを奨励しています。


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