修学旅行の夜
深夜。
旅館の一室。
男性生徒3人。
「寝た?」
「まだ、起きてる」
「……」
「しりとりしない?」
「いいよ」
「……」
「じゃあ、しりとりのしから」
「し…し…修学旅行列車…のや」
「……」
「や、や、ヤード」
「ど?…ど…ドアカット」
「……」
「トロリーバス」
「そう来たか…じゃあ、スイッチバック」
「……」
「く、く…車止め」
「め?……メトロ」
「ろ?!…ロングシート」
「と、戸閉めランプ」
「……」
「やるな!
ぷ?!…ぷぷ…ぷ…プラットホーム」
「おっ!む、む、無人駅」
「……」
「きぃー…キマロキ編成」
「うおっ!
い、い、い…インターアーバン!」
「……」
「あっ!」
「しまった~!」
「……」
「お互い、結構、攻めたね!」
「キマロキ編成出されて、
ちょっと焦っちゃったよ!
よし、もう1回だ!」
「ねえ、
普通のしりとりやってくんない。
俺も入りたいんだけど」
「起きてたんだ」 「起きてたんだ」
お疲れ様でした。