タマ&リベンジ
私はタマ。
ご主人と同居中。
ご主人は普通。
でもたまに変。
たまに変なことを言う。
「せっかく行ったのに、
まさかの臨時休業。
あそこのカレー食べたかったのに、ねえ~。
今度。今度ね。
じゃあ次リベンジね」
(ご主人はカレーが好き。
インド好きの日本人?
そしてどうやらまた店に行くみたい。
何しに行くのだろう?
インド人店主に文句を言うの?日本語で?
それともお店を破壊に行くの?友達と?)
外でのご主人が心配。
次の日も。
「今日は楽しかった。
延長何回?
2回?じゃあ3時間?
歌ったねぇ。ちょっと喉かすれてるし。
あの曲だよね?
あれちょっとキー高いよね。
2番のサビ、もうカスカスで歌えなかった。
じゃあ、また来週にでもリベンジね」
(ご主人はよく歌う。
部屋でもよく歌ってる。
イヤホンして歌うから声がデカい。
安眠妨害に気付いていない。
きっといつも練習している、
あの曲を歌ったのだろう。
どうするの?
お店に機械が悪いと言いに行くの?
それとも作曲家に、
このサビなんとかしろと詰め寄るの?
まさか喉の治療費を請求しに行くの?)
とにかくご主人が心配で…不安。
その次の日。
「売り切れって酷いよね。
結構早く着いてなかった?
限定品って何時に並ぶのが正解?
あのフルーツタルト、
まだ一回しか食べれてないんだけど。悔しい!
絶対、リベンジね。絶対だよ」
(どうやら今度の相手は果物。
のってるイチゴに何をするの?
のってる桃を指でグリグリするの?
サクサクの生地を水で、
ネチョネチョにしてしまうの?)
ご主人が心配で眠れない。
また次の日。
「タイトルマッチのチケット取れなかったあ。
プラチナチケットって、
一般人には売らないんじゃないの?
予約時間になってすぐ申し込んだのにさあ。
観るの楽しみだったのに…那須川天心。
次こそリベンジ。絶対取るんだから!」
(ご主人さま~!!
タイトルなんていらないから、
あの人だけはやめて~!!!)
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