株式会社ホグワーツ
開発部グリフィンドール課。
周囲を見渡す課長。
その手には杖っぽいボールペン。
「………」
………。
「アクシオ!」
「………」
「………」
「アクシオ!!」
「ほら、鈴木くん!
課長呼んでる!」
「はい!
課長、何でしょう?」
「ジェミニオ!」
「コピーですか?
わかりました。
とってきます…
………
………どうぞ」
「エンゴージオ!」
「A4じゃなくA3サイズで?
……わかりました。
拡大コピーしてきます…。
………
………どうぞ」
「………」
「………」
「レダクト!」
「はい……
シュレッダーしておきます」
………。
「ロコモーター高橋!」
「課長!
今から、取引先行ってきます!」
………。
「アクシオ!」
「な、何ですか、課長~。
また僕ですか~。
まだシュレーダー中なんですけど…」
「ルーモス!」
「ああ~
あそこの照明切れてますね…。
総務に連絡しておきます」
「アグアメンティ!」
「……
ちょっと湿度が低いですかね…
加湿器…60%まで上げときます。
ついでに給水も…」
「インペディメンタ!」
「鈴木、止めろ!
俺は湿度が高いと咳が出やすいんだ!」
「いや、でも課長の指示だし…」
「プロテゴ!」
「鈴木さんは悪くないわ!
課長の指示に従ってるだけよ!
それにほら!
湿度30%じゃない!
お肌が乾燥しちゃう!
鈴木さん!
今すぐ、設定を上げて!」
「わかりました…」
………。
「ホメナム・レベリオ!」
「…すいません…課長。
僕…隠れて…
マインスイーパーしてました」
「アバダ・ケダブ…」
「ちょっと待って下さい、課長!
それはさすがに、あんまりです!
確かに僕はサボってましたけど、
いきなりクビは酷すぎますって!
それに…」
「シレンシオ!」
「………」
「ペトリフィカス・トタルス!」
「うぐっ……」
「………」
「………」
「ファーナンキュラス!」
「ふぁ、ふぁ、ふぁ…
ファックシュン!!
課長~!
止めて下さ~い!
ティッシュで僕の鼻を、
コショコショするのは~!!
は、は…ハックチュン!!」
「インペリオ!」
「はい…すいませんでした。
これからはサボらず、
きちんと仕事します」
………。
「アクシオ!」
「また僕ですか、課長!
今度は何ですか…」
「オキュラレスレパロ!」
「………
それはご自分で、
メガネ屋行って下さい」
「………」