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「感謝脳」を読んだら感謝したくなった話【書評】

感謝脳。
樺沢先生の新刊のタイトルがそれであると知った時の最初の感想は、正直「私には関係無い本だな」だった。
私はあまり積極的に人と関わる方では無いし、人間関係であまり悩みも無かった。
「感謝脳ってことは、人間関係の本だろう」とタイトルを聞いて思った私は最初、感謝脳を買わないつもりでいた。
しかし「3つの幸福の続編」と聞いて、3つの幸福で人生観の変わった私は「一応買ってみるか」と購入。樺沢先生のメンバーシップ会員なので特典も付くから、と出版記念講演にも申し込みをした。それでも、3つの幸福の続編であるということにはピンと来ていなかった。
今、思う。
「あの時、この本を買ってくれた私、ありがとう」と。

・出版記念講演で知った「感謝の大切さ」

出版記念講演で一番印象に残ったワークがある。
そのワークではまず、人生でお世話になった人を書き出した。
何をするのかと思っていたら、こんなことを言われた。

「その人に今、感謝のメールを送ってください」

……え?

驚いて慌てている間にワークの開始が告げられ、ワークが始まる。
周囲の参加者も困惑しながらもメールを打ち出す。
その様子を見て急いで私もLINEを開いた。

私が人生でお世話になった人としてあげたのは、ほぼ連絡の途絶えていた人だ。
いきなり送って大丈夫か?と思いながらも「1度やってしまえば、どんどん感謝を伝えたくなる」という田代さんの言葉を信じた。

LINEを打ちながら恩師との思い出を振り返る。
恩師は中学で不登校の時、ずっと支えてくれた相談室の先生だ。
先生がいなかったら、今どうなっていただろう?
まだ家から出られていなかったかもしれない。夢を追うことなんてできていなかったかもしれない。もしかしたら、最悪の選択をしていたかもしれない。
そんなことを考えると涙が出てきた。泣くのをこらえながらLINEを送った。

出版記念講演から帰り、通知を見ると返事がきていた。

「私がお役に立てていたなら本当に嬉しい。ありがとう」

見た瞬間、涙が止まらなかった。
私は初めて、人に感謝を抱くこと、伝えることの大切さを実感したのだ。
さらに「感謝を抱くと幸せになる」ということに気づき、感謝脳が3つの幸福の続編であることがようやく腑に落ちた。

・感じ始めた日常への感謝

翌日から、感謝脳もしっかりと読み込んでいった。

私がまず印象に残ったのは「盲亀浮木」の話だ。
これは、お釈迦様が弟子に「我々が人間に生まれるのは、100年に1度海面に顔を出す亀が、海を漂う小さな穴の空いた流木の穴に首を入れることが有るよりも、難しいことだ。有り難いことなのだ」と言った、という話だ。
これは「ありがとう」の語源になった話という説もあるらしい。

今まで私は、感謝とは何かされてするものだと思っていた。
でも「ありがとう」が「有り難い」だと思うと意識が変わった。

「有り難いようなことが、奇跡的に起きて今がある」

そう思うと、全てのことに感謝したくなってくる。
何に、とかではなく「世界にありがとう」だ。

他にも感謝脳には「当たり前になってることに感謝しよう」という話が何度もでてくる。そしてそういう思考を身につけるためのワークも紹介されている。

中でも特におすすめされているのが感謝日記だ。
毎日3つ、感謝の出来事を寝る前に書くというワークだ。

このワークは3つの幸福でも紹介されていた。
しかし私は「難しそう」と思いやっていなかった。

今、私は感謝日記を書き続けている。
当たり前のことへの感謝を書くと3つはあっという間に浮かぶ。
そして日々、自分はいかに色んなものに与えられているか実感し、感謝の思いが湧き上がる。

もう、感謝は人間関係の話だけだと思っていた私はいなかった。
感謝は全てのものに湧き上がるものなのだ。

余談だが、感謝日記は睡眠の質も上げた。感謝の気持ちで眠りにつくとよく眠れる(感謝脳にも書いてある)。長らく生活リズムが乱れていたがだいぶ改善した。本当にこの本には感謝しかない。

・湧き上がった「ありがとうを伝えたい!」という想い

感謝脳の内容を実践していって、初めて湧き上がった想いがある。
それは「ありがとうを伝えたい」ということだ。

それを感じたのは去年の年末のこと。
私はM-1グランプリを見て、準優勝したバッテリィズのファンになった。
年末、体調を崩して思うように活動できなかった私は、彼らに何度も元気をもらった。彼らの出演する番組が日々の楽しみになったし、彼らを見に行くために貯金をしようという目標もできた。

彼らは人生に楽しみを増やしてくれた。それは本当にありがたいことだった。
彼らが、人を笑わせようと努力してくれていることを考えると、感謝の念で満ち溢れた。何か、彼らにできることはないかと考えた。

そんな時、ふと、出版記念講演で感謝を伝えて喜ばれたことを思い出した。
もしかして、感謝を伝えることは私にできる1番の恩返しなのではないか?

私はファンレターを書くことにした。
彼らにありがとうと伝えたい。そして喜んで欲しい。
こんな気持ちになるのは初めてのことだった。

・今後やりたいこと

長くなったが、最後に今後のTODOを書いて締めようと思う。

  • 感謝日記を継続する

  • 好きな芸能人にはファンレターを出す

  • 誰にでもにちゃんとありがとうと言う

最後に。この本を作ってくれた樺沢先生、田代さん、そして本の出版に関わった全てのひとへ。素晴らしい本をありがとうございます!

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