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AIと創作
今年の4月、生成AI(ChatGPT)にはじめて触れました。
その後、6月、7月と、AIの初心者向けの資格をふたつとりました。資格まで取ろうと思い立ったのは、良くも悪くもすごいことが起きていると感じたからです。AIの全体像を知りたいと思いました。
学んだことで、以前までなんとなく抱いていたAIへの過剰なおそれは、輪郭がある程度見えたことによって薄れた気はします。
しかし同時に、別の形でのおそれはより大きくなったというのが正直なところです。AIの強大な力と進化の早さは、人類にとって本当にプラスとなるのか。専門家の意見も、ポジティブ/ネガティブまっぷたつに分かれているようです。AIは果たして、人類のコントロール内に収めることができるのでしょうか。それは、はなはだ心もとない気がしています。
また一方でAIは、未来への可能性が広大にある、自由でとてつもなく魅力的なものにも映ります。特に閉塞感の強くただよう様々な社会問題に対して、一縷の望みを感じさせるものです。AIを知って考えるほどに、こうした相反する感情を抱くようになりました。
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今後、ふたつのレベルでAIは世界を変えていくのではないかと思います。
まず、ひとつ目のレベルとしては、日々の生活や仕事、社会のしくみなどでしょう。これはすでにあちこちではじまっていることです。
そして、ふたつ目のレベルとしては、「人とはなにか?」という根本的な問いでしょう。
わたしたちが少なからず感じているAIへのおそれや不安は、このふたつのレベルを横断しているのではないでしょうか。いわば水平に広がる日常と、垂直に伸びる人間の根源に関わるところです。
こうしたこととよく似ているのが、創作(芸術)の世界ではないか、と個人的に思います。
日々の生活を水平に彩り、また「人とはなにか」という根源へと垂直に通じるものとして。
創作(芸術)は古来より、このふたつのレベルが重なって存在していました。高度なAIやテクノロジーが拡大し続ける世界において、わたしたちの拠り所のひとつが、創作(芸術)となるのではないでしょうか。
なぜならアートとテクノロジー、それぞれの語源が(ニュアンスは違えど)ともに「技術」であるように、発生の根は共通しているからです。右手と左手のように互いを補い合うのが、本来は理想のようにも思うのです。
ここでふと思い出すのが、『わたしを離さないで』(カズオ・イシグロ著)という小説です。
そこではまさに、AIではありませんが高度なテクノロジーのなかで生きる者たちの、かけがえのない生をめぐる物語が紡がれていました。それはいかにわたしたちが、どのようにして「人」たりえるかを深く問う芸術作品でした。
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4月に生成AIに触れてから、こうしたことを時々考えるようになりました。
そして今回、自分自身の創作(詩や絵)の経験と、AIについての考えを織り交ぜたささやかな本をつくりました。イラストやマンガ入りの、いたずら心のある気軽なものです。
AIに対して、拒否反応のある方、もしくは少しでも興味・関心を持っておられる方、また創作に関わる方々には、ぜひ読んでほしいと思っています。
▽サンプル
『詩人・画家が生成AIにはじめて触れて驚き、考えたこと』
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さてこのたび、2024年9月8日の文学フリマ大阪に出店します。
お立ち寄りの際は、この本も手にとってみていただければ嬉しいです。
即売会限定での販売となりますので、この機会にぜひ。
【文学フリマ大阪12】
日時:2024年9月8日(日)
時間:12:00〜17:00 (最終入場16:55)
場所:OMMビル2F A・B・Cホール (入場 無料)
大阪マーチャンダイズマートビル
(大阪府大阪市中央区大手前1-7-31)
会場最寄:大阪メトロ谷町線・京阪電車天満橋駅
出店数:761出店・833ブース
古井フラ | ブース:た-26
https://bunfree.net/event/osaka12/